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NXPは、ウェハ製造、組み立て、試験を含む製造部門をグローバルに展開していることから、世界中の拠点で電力として再生可能な電力を使用する重要性を認識しています。またそれは、カーボン・ニュートラルに向けたロードマップを構成する重要な要素でもあります。
NXPでは、利用可能な場合には再生可能な電力を購入し、信頼性が高く供給量も十分な代替エネルギー源が得られない国や地域においては、今後も化石燃料由来の電力を購入していきます。
半導体の製造は電力を大量に要するプロセスであり、ウェハ製造では組み立て工程やテスト工程よりも多くの電力が必要になります。NXPの非製造拠点の電力消費量がNXP全体の電力消費量に占める割合は、わずか3%に過ぎません。
NXPが製造する製品はますます複雑性を増し、多くのプロセス・ステップが必要になっているため、電力の消費量も増大しています。
省エネルギーや製造工程の最適化に継続的に取り組むことで、電力の使用効率が向上しました。2012年に比べて電力消費量(原単位)は10%減少し、2021年と比べて3%減少しています。
2022年には、シンガポールのSSMC (Systems on Silicon Manufacturing Company) のウェハ・ファブならびに中国の天津市のリモート施設の拡張が引き続き行われました。これに製品需要の増大が加わり、総電力消費量は2021年と比べて6%増加し、2012年に比べて7%増加しています。
NXPの製造拠点では、プロセスの最適化と機器の交換またはアップグレードを継続的に行っています。今後も、電力購入契約を通じた再生可能な電力源の利用拡大に向けた新たな方法を追求していきます。
電力網に含まれるさまざまなエネルギー源から発電が行われていますが、エネルギー源は国や地域によって異なります。現在は、可用性、安定性、信頼性の観点から、複数のエネルギー源を利用しています。一方で、NXPは100%再生可能な電力に移行するという野心的な計画を掲げています。
割合の合計は、四捨五入のために100%にならない場合があります。
2015年以降、NXPでは再生可能エネルギーによる電力を着実に増加させています。2022年において、全体の電力使用の35%が再生可能エネルギー源によるものでした。オランダのNijmegenにあるウエハ・ファブは、100%再生可能な電力で稼働しています。
NXPのオフィスや研究開発拠点での電力は、総消費量の3%を占めています。2022年には、COVID-19の流行が改善した地域において従業員がオフィス勤務に戻った結果、非製造部門での電力消費量は2021年と比べて7%増加しました。2012年以降、非製造部門における電力消費量は64%減少しています。
NXPでは、電気に加え、天然ガスやディーゼル燃料など化石燃料由来のエネルギー消費も最小限に抑えています。
NXPでは、建物の暖房やスチームでの加湿、および排ガス低減装置の稼働には、主に天然ガスを使用しています。2022年の天然ガスの総消費量は、寒冷な気候が続いたことや生産の増加を要因に、2021年から3%増加しました。2012年に比べて、消費量は3%減少しています。
NXPでは、停電発生時には、重要な安全システムをバックアップするディーゼル駆動の非常用発電機を使用しています。2022年のディーゼルの使用量は、2021年と比べて52%減少しました。2021年における大幅な上昇は、テキサス州オースティンで発生した雪嵐により、2つの製造施設が影響を受け、非常用発電機の長期使用が必要になったことが反映されています。
その他の化石燃料には、ガソリン、液化石油ガス (LPG)、都市ガスが含まれます。2022年には、その他の化石燃料の消費量は2021年から36%増加し、2012年に比べて123%増加しています。
国連の持続可能な開発目標 (SDGs) に合わせてNXPの製品開発、経営、企業姿勢を修正し、経済、社会および環境の持続可能性に関連する地球規模の課題に取り組んでいます。
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