FRDM-MCXE31Bボードのスタート・ガイド

最終更新日時: Sep 12, 2025サポート FRDM-MCXE31B | MCX E31 MCU用開発ボード

このドキュメントの内容

  • 1

    接続
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    ビルドと実行
  • 4

    作成
  • 5

    MCUXpresso開発者エクスペリエンス

1. 接続

FRDMボードを実際に使ってみましょう。ショート・ビデオで手順を視聴するか、以下に記載された詳細な手順を参考にして、作業を進めてください。

1.1 ボードの概要

FRDM-MCXE31Bボードには、LEDの点滅デモが事前にプログラム済みです。これは、開梱したデバイスが正常に動作することを検証するための動作確認用に使用できます。

1.2 ボードの接続

USB Type-CケーブルをコネクタJ13からホスト・コンピュータまたは電源に接続して、ボードに電源を供給し、デモ・プログラムを実行します。この時点で、RGB LEDが一定の周期で点滅しているのが確認できるはずです。

2. ソフトウェアの入手

2.1 ツールチェーンをインストールする

NXPではツールチェーンを無償で提供しています。MCUXpresso IDEまたはMCUXpresso for VS Codeを選択してください。

MCUXpresso IDE

MCUXpresso IDEを入手する

Visual Studio Code

MCUXpresso for VS Codeを入手する

以下のチュートリアルで、ホストPCにVS Codeをインストールする方法を説明しています。

別のツールチェーンを使用したい場合は?

どれを選べばよいのかわからない場合は、MCUXpressoスイートのソフトウェアとツールをご覧ください。

MCUXpresso SDKは、IARKeilコマンドラインGCCなどの他のツールをサポートしています

GS Tool Logos

2.2 MCUXpresso SDKですぐに設計を開始する

MCUXpresso SDKは無償で利用することができ、オープンソースのライセンスに基づいて、すべてのハードウェア抽象化およびペリフェラル・ドライバ・ソフトウェアのソース・コード全体が提供されます。MCUXpresso SDKは、MCUXpresso SDKのウェブサイトから直接インストールできます。下のボタンをクリックすると、このボードのSDKビルダが開きます。

MCUXPRESSO-SDK-TN

MCUXpresso SDKを入手する

2.3 MCUXpresso Config Tools

MCUXpresso Config Toolsは、ユーザーがMCUXpresso SDKプロジェクトを新規に作成するための構成ツールの統合スイートであり、カスタム・ボード・サポート用の初期化Cコードを生成するためのピンとクロックのツールも備えています。MCUXpresso IDEの一部として完全に統合されており、別のIDEを使用する場合は独立したツールとしても使用できます。

以下の[MCUXpresso Config Toolsを入手する]をクリックして、Config Toolsインストーラを入手してください。

MCUXpresso Config Tools

MCUXpresso Config Toolsを入手する

2.4 プログラミング・ツールとプロビジョニング・ツール

NXPでは、量産試作および量産用にMCUXpressoセキュア・プロビジョニング (SEC) を提供しています。このツールは、生産段階におけるNXPのマイクロコントローラでのセキュア・プログラミングとデバイス・プロビジョニングをサポートします。MCUXpressoセキュア・プロビジョニング (SEC) ツールは、NXPのMCUデバイスでブート可能な実行ファイルを簡単に生成およびプロビジョニングできる、GUIベースのアプリケーションです。

セキュア・プロビジョニングSDK (SPSDK) はオープンソースの開発キットであり、そのソース・コードはGitHubおよびPyPIでリリースされています。このコマンドライン・ツールは、カスタム・プログラミング・ツールまたはパートナーのプログラミング・ツールを操作する際に役立ちます。

SEC

SECのインストール

3. ビルドと実行

興味のあるデモ・アプリケーションやドライバのサンプルがいくつかあれば、それをビルドおよびデバッグする方法を知りたくなることでしょう。MCUXpresso SDKのスタート・ガイドでは、SDKでサポートされているすべてのツールチェーンのデモを設定、ビルド、およびデバッグする方法について、わかりやすく手順に沿って解説しています。

3.1 MCUXpresso IDEを使用したアプリケーションのビルドとフラッシュ

次の手順では、MCUXpresso IDEを使用したhello_worldデモ・アプリケーションについて説明します。MCUXpresso IDEのインストール手順およびMCX EシリーズのSDKについては、このスタート・ガイドの「ソフトウェアの入手」セクションを参照してください。

  1. 左下隅にある「Quickstart Panel(クイックスタート・パネル)」を確認します
  2. その中の[Import SDK example(s)...(SDKサンプルのインポート)]をクリックします。
  3. FRDM-MCXE31Bボードをクリックして、そのボードで実行できるサンプルを選択し、[Next(次へ)]をクリックします。
  4. 矢印ボタンを使用して[demo_apps]カテゴリを展開し、hello_worldの横にあるチェックボックスをクリックしてそのプロジェクトを選択します。出力用にデフォルトのセミホスティングではなくUARTを使用するには、[Project Options(プロジェクト・オプション)]にある[SDK Debug Console(SDKデバッグ・コンソール)]のチェック・ボックスで[UART]を選択します。[Finish(完了)]をクリックします。
  5. プロジェクトを選択し、画面上部のショートカットにある[Build(ビルド)]アイコンをクリックするか、「Quickstart Panel(クイックスタート・パネル)」の[Build(ビルド)]をクリックして、プロジェクトをビルドします。
  6. プロジェクトは、コンソールにエラーや警告が表示されることなくビルドされる必要があります。
  7. micro USBをJ13「MCU-LINK」ポートに挿入して、ボードをコンピュータに接続します。
  8. 画面上部の[Debug(デバッグ)]アイコンをクリックするか、「Quickstart Panel(クイックスタート・パネル)」の[Debug(デバッグ)]をクリックして、アプリケーションをボードにダウンロードします。
  9. MCU-Link CMSIS-DAPデバッグ・プローブを選択します。
  10. シリアル・ターミナルを開いて、アプリケーションの出力を確認できるようにします。[Terminal(ターミナル)]ウィンドウを選択し、[New Terminal(新規ターミナル)]アイコンをクリックします。
  11. [Serial Terminal(シリアル・ターミナル)]を選択したら、UARTの設定をボーレート115200、データ・サイズ8ビット、パリティなし、1ストップ・ビットに設定します。[OK]をクリックします。
  12. [Run(実行)]アイコンをクリックしてアプリケーションを実行します。ターミナルに表示される出力を確認します。

3.2 代替ツールチェーンを使用したアプリケーションのビルドとフラッシュ

MCUXpresso for Visual Studio Code (VS Code) は、コードの編集と開発向けに最適化された組込み開発者エクスペリエンスを提供します。VS Codeでアプリケーションをビルドし、フラッシュに書き込む方法を習得しましょう。

別のツールチェーンを使用する場合:

IARおよびKEILでのデモも提供しています。

4. 作成

4.1 MCUXpresso IDEからサンプル・プロジェクトのクローンを作成する

次の手順では、汎用出力の操作方法について説明します。この例は、各ポート出力データ・レジスタに対する書き込み専用レジスタのセット、クリア、切り替えによってサポートされています。この例では、ソフトウェア・ボタンを使用してLEDの制御/切り替えを行います。

  1. 左下隅にある「Quickstart Panel(クイックスタート・パネル)」内の[Import SDK example(s)(SDKサンプルのインポート)]をクリックします。
  2. サンプルをインポートして実行させるボードとしてFRDM-MCXE31Bボードをクリックして選択し、[Next(次へ)]をクリックします。
  3. 矢印ボタンを使用してdriver_examplesカテゴリを展開し、次にsiul2サンプルを展開したら、input_interruptの横にあるチェックボックスをクリックしてサンプルを選択します。出力用にデフォルトのセミホスティングではなくUARTを使用するには、[Project Options(プロジェクト・オプション)]にある[SDK Debug Console(SDKデバッグ・コンソール)]のチェック・ボックスで[UART]を選択します。[Finish(完了)]をクリックします。
  4. [Project Explorer(プロジェクト・エクスプローラ)]ビューで「siul2_input_interrupt」プロジェクトをクリックし、前のセクションに記載されている方法でデモをビルド、コンパイル、および実行します。
  5. ボードのSW3ボタンを押すと、赤色LEDが切り替わります。
  6. デバッグ・セッションを終了します。

5. MCUXpresso開発者エクスペリエンス

以下の各セクションで、柔軟なプロトタイピングと開発のために提供されているエコシステムについてご覧ください。以下のビデオでは、FRDMプラットフォーム、フル機能のEVK、および拡張機能向けの互換シールドをご紹介しています。さらに、NXPのGitHubを通じて多数のアプリケーション・サンプルを提供するアプリケーション・コード・ハブ・ポータルについて詳しく説明します。

5.1 FRDMプラットフォーム、フル機能のEVK、シールド

NXPでは、迅速なプロトタイピングのためのプラットフォーム向けに、低コストのFRDMプラットフォームとフル機能のEVKの両方を提供しています。

FRDM開発ボードは、標準のフォーム・ファクタとヘッダ、MCU I/Oへの簡単なアクセス、オンボードMCU-Linkデバッガ、USB-Cケーブルを備えています。フル機能の評価キットには、I/Oおよびインターフェースへの拡張アクセス、Wi-Fi拡張機能のほか、追加のMCU-Link機能が含まれます。互換性のあるClickボードやArduinoシールドも多数あります。Open CMSIS Packでサポートされるものについては、ACHでサンプルが提供されている場合がありますが、そうでない場合でも、その多くがI2C、SPI、UARTなどのシリアル・インターフェースを利用して容易に使用でき、MCUXpresso SDKでドライバのサンプルが提供されています。

5.2 アプリケーション・コード・ハブ

アプリケーション・コード・ハブは、開発者がソフトウェアをすばやく見つけることができるインタラクティブなダッシュボードを提供することで、NXPのMCUXpressoの開発者エクスペリエンスをさらに向上させます。ACHに今すぐアクセスして、この新しいインタラクティブなアプリケーション・コード・ハブの詳細やその利点について確認しておきましょう。

アプリケーション・コード・ハブからアクセス可能なソフトウェアはNXPのGitHubリポジトリに置かれているため、その場所に直接アクセスして簡単にクローンを作成することができます。

5.3 デモのご紹介

次のデモでは、モータ制御シールドと低コストLCDを備え、FRDMプラットフォームを基盤とするシステムを使用して、ACHからプロジェクトをインポートする方法を示しています。評価ボードがこのシステムと異なる場合でも、以降の手順はサポート対象のすべてのプラットフォームで同じように実施できます。