TJA1042高速CANトランシーバは、コントローラ・エリア・ネットワーク (CAN) プロトコル・コントローラと2線式CAN物理バスとの間のインターフェースを提供します。このトランシーバは、自動車業界の高速CANアプリケーション向けに設計されており、CANプロトコル・コントローラ(を備えたマイクロコントローラ)に差動送受信機能を提供します。
TJA1042は、NXP Semiconductors製の高速CANトランシーバの第3世代に属し、TJA1040のような第1世代や第2世代のデバイスに比べて性能が大幅に向上しています。
TJA1042は、電磁環境適合性 (EMC) と静電気放電 (ESD) の性能が向上しており、電源電圧がオフのときのCANバスに対する理想的なパッシブ動作、バス・ウェイクアップ機能を備えた超低消費電流スタンバイ・モードなどの特徴を備え、電源電圧が3.3 V~5 Vのマイクロコントローラと直接インターフェース可能なVIOピンを備えたバージョンもあります。
TJA1042は、ISO 11898-2:2016およびSAE J2284-1~SAE J2284-5で定義されているCAN物理層を実装しています。この実装により、CAN FD高速フェーズで最大5 Mbit/sのデータ・レートによる信頼性の高い通信が可能になります。TJA1042BおよびTJA1042Cは、伝搬遅延が短いため、より大きなネットワーク・トポロジをサポートできます。