KITPF5200FRDMEVM評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: 2022-04-09 19:56:13サポート PF5200 Evaluation Board

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ハードウェアの入手
  • 3

    ソフトウェアのインストール
  • 4

    ハードウェアの構成

1. パッケージの内容

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリ寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。

このページでは、KITPF5200FRDMEVMボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容と同梱物一覧

KITPF5200FRDMEVMには以下のものが含まれています。

  • 組立ておよびテスト済み評価ボードとプログラム済みFRDM-KL25Zマイクロコントローラ・ボード(静電気防止バッグ入り)
  • 3.0フィートのUSB-STD A to USB-B-miniケーブル
  • ボードに搭載されたジャンパ
  • PF52部品(表面実装済み)
  • クイック・スタート・ガイド

1.2 追加ハードウェア

このキットの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアが必要になるか、または使用すると役立ちます。

  • 3.3 V~5.0 Vの電源。電流制限は用途によって異なりますが、4.0 Aの電流制限であればすべての用途がサポートされます

1.3 Windows PCワークステーション

このリファレンス・デザインには、Windows PCワークステーションが必要です。この評価ボードで作業する際は、これらの最低限の仕様を満たすことで良好な結果が得られます。

  • Windows 7またはWindows 10を搭載したUSB対応のコンピュータ

1.4 ソフトウェア

この評価ボードで作業するには、ソフトウェアのインストールが必要です。記載されているすべてのソフトウェアは、KITPF5200FRDMEVMの情報ページから入手できます。

  • PF5200 NXP GUIインストール・パッケージ

2. ハードウェアの入手

2.1 ボードの特長

  • 電源入力用バナナ・ジャック4 mm
  • スイッチャ1およびスイッチャ2用バナナ・ジャック4 mm
  • 選択可能なOTP/TBBモード
  • PGOOD、RESETBMCU、およびXFAILピン
  • ソフトウェアGUIへの接続を容易にするUSB to I2Cプロトコル
  • 信号またはレギュレータの状態を示す緑色と赤色のLED
  • VDDOTPピンの設定が8.0 V(OTP書き込み電圧)であることを示す青色LED

2.2 ボードの説明

KITPF5200FRDMEVMキットは、NXPのPF5200デュアルチャネルPMICをベースとした設計を評価するための統合プラットフォームです。PF5200のすべての機能がテスト環境でアクセスおよび監視できます。

キットのハードウェアは、KITPF5200FRDMEVM評価ボード、FRDMKL25Zマイクロコントローラ・ボード、およびFRDM-KL25ZをPCに接続するためのUSBケーブルで構成されています。

2.3 キットの主なコンポーネント

図1は、KITPF5200FRDMEVMの主要コンポーネントの位置を示しています。

KITPF5200FRDMEVM_fig_1

位置 機能 説明
J1/J4 VIN 入力電圧(最小3.3 V/最大5.5 V)
J1/J4 SW1OUT SW1への出力
J3/J6 SW2OUT SW2への出力
SW1 VINスイッチ PWRONの手動制御(PWRON_SW位置のJ12を想定)
J9 TBBEN_SEL V1P5D、MCUからの3.3V、またはグランドをTBBENピンに印加
J10 VIN_IC VINをVIN ICピンに印加
J12 PWRON_SEL PWRONをMCUで制御、またはSW1で手動制御
J14 VDDIO_EN VDDIOをVDDIOピンに印加
J16 VDDIO_SEL VDDIOを1.8 Vまたは3.3 Vに設定
J22 PGOOD_SEL PGOOD設定をPGGO/GPOまたは接合部温度アナログ電圧出力に設定

2.4 Kinetis KL25Z Freedomボード

Freedom KL25Zは、Arm Cortex-M0+プロセッサに基づいて構築されたKinetis LシリーズMCU向けの超低コスト開発プラットフォームです。

KITPF5200SKTEVM_2

3. ソフトウェアのインストール

KITPF5200FRDMEVMは、GUIファームウェアがフラッシュ書き込み済みの状態で納品されます。MCUファームウェアが書き込み済みの場合は、このセクションを無視してください。ファームウェアをアップデートする必要がある場合、またはファームウェアが正常に機能していない場合は、次の手順に従ってください。

3.1 FRDM-KL25Zファームウェアのフラッシュ書き込み - Windows 7

ブートローダが既にFRDM-KL25Zボードにロードされている場合は、ステップ1とステップ2を省略し、ステップ3から開始してください。

  • RSTプッシュ・ボタンを押して、USBケーブルをFRDM- KL25ZボードのSDAポートに接続します
    • ファイル・エクスプローラの左側のパネルに新しい「BOOTLOADER」デバイスが表示されます
  • パッケージに含まれているファイル「MSD-DEBUG-FRDM-KL25Z_Pemicro_v118.SDA」を見つけて、「BOOLTLOADER」デバイスにドラッグ&ドロップします
  • USBケーブルを取り外し、SDAポートに接続し直します
    • ここでは、RSTプッシュボタンを押さなくても、次の図に示すようにファイル・エクスプローラの左側ペインにFRDM_KL25Zデバイスが表示されます KITPF5200SKTEVM_3
  • パッケージに含まれているファイル「nxp-gui-fw-frdmkl25z-usb_hid-pf5200_v0.9.bin」を見つけて、FRDM_KL25Zデバイスにドラッグ&ドロップします
  • Freedomボードのファームウェアが正常にロードされました。USBケーブルをSDAポートから取り外し、FRDM-KL25ZのUSBポートに接続し直します

3.2 FRDM-KL25Zファームウェアのフラッシュ書き込み - Windows 10

  1. ストレージ・サービスを無効にします。それには、 サービスを実行し、リストにあるストレージ・サービスをダブルクリックして、[Stop(停止)]ボタンを押してください

    KITPF5200SKTEVM_4

    ブートローダが既にFRDM-KL25Zボードにロードされている場合は、ステップ2とステップ3を省略し、ステップ4から開始してください

  2. RSTプッシュ・ボタンを押して、USBケーブルをFRDMボードのSDAポートに接続します
    • ファイル・エクスプローラの左側のパネルに新しい「ブートローダ」デバイスが表示されるはずです。
  3. ファイル「MSD-DEBUG-FRDM-KL25Z_Pemicro_v118.SDA」を「ブートローダ」ドライブにドラッグ&ドロップします。
  4. USBケーブルを取り外し、SDAポートに接続し直します。
    • ここでは、RSTプッシュボタンを押さなくても、次の図に示すようにファイル・エクスプローラの左側ペインにFRDM_KL25Zデバイスが表示されます
    • KITPF5200SKTEVM_3
  5. パッケージに含まれているファイル「nxp-gui-fw-frdmkl25z-usb_hid-pf5200_v0.8.bin」を見つけて、FRDM_KL25Zデバイスにドラッグ&ドロップします
  6. Freedomボードのファームウェアが正常にロードされました。USBケーブルをSDAポートから取り外し、KL25ZのUSBポートに接続し直します

4. ハードウェアの構成

4.1 ハードウェアの構成

KITPF5200FRDMEVMボードの設定手順は次のとおりです。

  1. 図3に示すように、ボードのジャンパがデフォルト位置に設定されていることを確認します。このデフォルト構成では、FRDM-KL25ZおよびGUIによるボードの完全な制御が可能になります KITPF5200FRDMEVM_fig_3
  2. 電源をJ1 (VIN) とJ4 (GND) に接続します。電源は、初期値である5.0 Vおよび電流制限1.0 Aに設定する必要があります
  3. FRDM-KL25ZボードがKITPF5200FRDMEVMボードにしっかりと取り付けられていることを確認します。また、FRDM-KL25ZとPC間のUSBケーブルが確実に接続されていることを確認してください。この接続は、極めて重要となります。USBポートはPCとFRDM-KL25Zボード間の通信チャネルとして機能するだけでなく、一部のオンボード回路に電圧とリファレンスを供給し、ICのVDDIOリファレンスを生成するためです