ASL5015EVBSLAVのスタート・ガイド

最終更新日時: 2022-12-01 13:07:00サポート ASL5015EVBSLAV

このドキュメントの内容

  • 1

    使用を開始する
  • 2

    ボードについて
  • 3

    ハードウェアの構成
  • 4

    ソフトウェアのインストール

1. 使用を開始する

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、改善されたパフォーマンスを実現します。

このページでは、ASL5015EVMST評価ボード(リーダー)とフォロワーであるASL5015EVSLAVの設定方法について説明します。

1.1 キットの内容/同梱物一覧

ASL5015EVSLAVには以下のものが含まれます。

  • 組立て済み/テスト済みの評価ボード

1.2 必要な機器

ASL5015EVBMSTとASL5015EVBSLAVを使用するには、キットの同梱物と追加のハードウェアに加え、ソフトウェアがインストールされたWindows PCワークステーションが必要です。

  • 12 V電源。電流の要件は、目的の負荷(リーダー・ボードに連なるフォロワー・ボードの数)によって異なります。各モジュールの消費電流を0.015 Aと見なす必要があります
  • マトリックスLEDコントローラの評価ボードを制御するためのS32K144EVB-Q100(GUI使用時のみ)
  • NXPのLEDドライバとコントローラのアプリケーション、およびGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)。DocStoreで入手できます
  • (オプション)Vector CANoeソフトウェア 。開発済みのシミュレーションをDocStoreで入手できます
  • このキットは、ユーザー自身のソフトウェアまたは別の刺激ソースとともに使用できますが、これらのツールはこのドキュメントの対象外です

1.3 システム要件

この評価ボードにはWindows PCワークステーションが必要です。この評価ボードで作業する際は、これらの最低限の仕様を満たすことで良好な結果が得られます。

  • Windows 7、Windows 8、またはWindows 10を搭載したUSB対応のコンピュータ

2. ボードについて

2.1 ボードの概要

ASL5015EVBSLAVは、ASL5015SHNを搭載しています。ASL5xxxyHzファミリは、柔軟性の高いフル機能のマトリックスLEDコントローラ (MLC)です。高度な自動車外装照明アプリケーションを特に対象とした、費用対効果の高い設計ソリューションを提供します。スマートPWM製品は、調光の多項式曲線係数の形でMLC内に保存されている情報からPWM調光デューティ・サイクルを決定します。これらの係数は、希望する調光プロファイルに従ってお客様自身がプログラム可能です。MLCはこれらの多項式係数を使用して、12ビットの分解能でPWMデューティ・サイクルを計算します。

2.2 ボードの特長

ASL5015EVBSLAVボードは次のような特長を備えています。

  • ASL5015EVBMSTマトリックスLEDコントローラ (MLC) に接続するためのインターフェース・コネクタ
    • ASL5015EVBSLAVは、1枚のリーダー・ボードに連なる最大9枚のフォロワー・ボードとデイジー・チェーン接続が可能
    • デバイス・アドレスを選択するディップ・スイッチ
    • ASL5015SHNマトリックスLEDコントローラを搭載

2.3 ボード・イメージ

ASL5015EVBSLAV評価ボード

マトリックスLEDコントローラ (MLC) ASL5015SHNコネクタ用モジュール式フォロワーEVB。次の図は、ASL5015EVBSLAV上の重要なコンポーネントを示しています

ASL5115EVB-IMG-033928

ASL5115EVB-IMG-033928

ASL5015EVBMST評価ボード

リーダー・ボードにはUJA1163システム・ベーシス・チップ (SBC) ICが1個実装されており、CAN (FD) プロトコルを通してマイクロコントローラまたはVector CANoeとの通信が可能です。また、同じボードに実装されたMLCに加え、リーダー・ボードに連なる各フォロワー・ボードに実装されたMLCにも電源を供給します。1枚のリーダー・ボードに最大9枚のフォロワー・ボードを連ねることができます。次の図は、ASL5015EVBMST上の重要なコンポーネントを示しています

ASL5115EVB-IMG-033929

ASL5115EVB-IMG-033929

ASL5015EVBSLAV評価ボードのデイジー・チェーン

リーダー・ボードとフォロワー・ボードの接続例です。1枚のリーダー・ボードに最大9枚のフォロワー・ボードを連ねることができます。システム内に1つまたは複数のフォロワーEVBがある場合は、コネクタX1X3を使用してリーダー・ボードとのチェーンを作成します。また、お客様のLEDボードをフォロワーEVBに取り付けることができます。

ASL5115EVB-IMG-000000

2.4 アクセサリ・ボード

S32K144EVB-Q100評価ボード

ASL5015EVBMSTは、S32K144EVB-Q100と互換性があります。S32K144EVB-Q100は、ASL5x15SHNデバイスに(CAN (FD) 通信を介して)制御信号を提供します。GUIを使用している場合、S32K144EVB-Q100は、GUIで選択した方法でチャネルを駆動します。S32K144EVB-Q100は、スタンドアロン・アプリケーションやプロトタイプ・システムを作成するためのシステム・プロセッサとしても使用できます。

ASL5115EVB-IMG-030858

ASL5115EVB-IMG-030858

ASL45XASLX41 - マルチチャネルLEDドライバ・システム評価ボード

ASLx500SHNおよびASLx41xSHN評価ボード (EVB) は、高集積で柔軟性の高い4相DC-DC昇圧コンバータICであるASL4500SHNを1個と、一定の平均DC電流を供給する3チャネル降圧モードLEDドライバICであるASL3416SHNを2個搭載しています。このキットは、150 mA~1.6 Aおよび2 V~60 VのLEDストリング電圧で6本のLEDストリングを駆動するように設計されています。デフォルトのアプリケーションでは、マイクロプロセッサ・ユニット (MCU) がシリアル・ペリフェラル・インターフェース (SPI) 経由でデバイスを制御します。

ASL5x15EVBMSTは、S32K144EVB-Q100のCAN物理バスとLEDにのみ接続されます。ASL5x15EVBMST EVBは、ASL45XASLX41に直接は接続されません。ASL45XASLX41 EVBの接続の詳細については、ASL45XASLX41ユーザー・ガイド(要NDA)を参照してください。

ASL5115EVB-IMG-030853

ASL5115EVB-IMG-030853

3. ハードウェアの構成

3.1 ハードウェア構成

ASL5x15EVBの使用を開始するには、次の接続と設定を行う必要があります。

  1. ASL5015EVBMSTをS32K144EVBに接続します。SBCを介したCAN通信を可能にするために、S32K144EVB-Q100に12 Vを供給することを忘れないでください
  2. 電源を切った状態で、S32K144EVB-Q100の12 V DC電源をASL5015EVBMSTの電源端子に接続します
  3. ASL5015EVBMSTにLEDボード(図6に例を示しています)を取り付けます。さらに、システム内に1つまたは複数のフォロワーEVBがある場合は、コネクタX1X3を使用してリーダー・ボードとのチェーンを作成します
  4. (オプション)オプションのASL45XASLX41を使用する場合:S32K144EVB-Q100をASL45XASLX41に接続し、使用可能な降圧出力のいずれかをLEDボードに供給します
  5. USBケーブルのミニ・コネクタ側をS32K144EVB-Q100に差し込みます
  6. USBケーブルの標準コネクタ側をコンピュータに接続します
  7. 電源を入れます。電源インジケータLED(ASL5x15EVBMSTの赤色LED)(ASL45XASLX41の緑色LED3およびLED4)が点灯します
  8. (オプション)GUIを使用して、すべての評価ボード(S32K144EVB-Q100、ASL45XASLX41、およびすべてのMLCの評価ボード)を駆動します
  9. (オプション)Vector CANoeソフトウェアを使用してMLCの評価ボードを駆動します
  10. (オプション)独自のソフトウェア、マイクロコントローラ、LEDドライバ・モジュールとともにEVBを使用して、NXPのマトリックスLEDコントローラを評価します

3.2 構成イメージ

ASL45XASLX41マルチチャネルLEDボードのコネクタに接続したS32K144EVB-Q100に、ケーブル・ハーネスを使用して電源とCAN (FD) 通信用にASL5015EVBMSTを接続することで、システム全体の構成が完了します。また、ここには示されていませんが、これは最大9枚のASL5015EVBSLAVフォロワー・ボードを使用して構成することもできます。お客様ご自身のLEDボードを使用できます。

ASL5115EVB-IMG-033933

ASL5115EVB-IMG-033933

4. ソフトウェアのインストール

4.1 グラフィカル・ユーザー・インターフェース動作環境の準備

ASL5015EVBMST、ASL5015EVBSLAV、S32K144EVB-Q100、ASL45XASLX41の各評価ボードを使用してシステムを完全に構成するには、いくつかのステップを実行する必要があります。

4.2 S32K144EVB-Q100のダウンロードとフラッシュ

S32K144EVB-Q100ソフトウェアの最新バージョンをダウンロードしてインストールするには、次の手順に従います。

  1. ASL45XASLX41評価ボードに移動します
  2. 「使用を開始する」セクションで、ソフトウェアと設計ファイルをダウンロードします(NDAが必要です)
  3. ファイルをコンピュータ上に解凍します

S32K144EVB-Q100のフラッシュ:

  1. S32K144EVB-Q100をmicro USBケーブルでPCに接続します
  2. S32K144EVB-Q100がUSBドライブとして表示されます
  3. ダウンロードして解凍したフラッシュ・イメージ (*.srec) ファイルを、S32K144EVB-Q100 USBドライブのルート・ディレクトリにコピーします
  4. コピー・プロセスには約1分かかります。完了すると、S32K144EVB-Q100がフラッシュされ、GUI、ASL5x15EVBMST、ASL5x15EVBSLAV、およびASL45XASLX41とともに使用できるようになります

4.3 コンピュータでのGUIの起動

GUIを使用して、すべてのASL5x15 EVBとASL45XASLX41 EVBを簡単に制御できます。GUIを起動するには、次の手順に従います。

  1. GUIを解凍したGUIフォルダに移動します
  2. 実行可能ファイル (*.exe) を呼び出してGUIを起動します
  3. GUIの起動ウィンドウが開きます

GUIはいくつかのページに分かれています。各ページには、ユーザーに対していくつかの制御オプションが用意されています。GUIは常に[Setup(セットアップ)]ページから起動します。

AAA-030864

AAA-030864

設計・リソース

ボード情報

ソフトウェアとハードウェアに関する手順の詳細については、UM11224:ASL5x15評価ボード - ユーザー・ガイド を参照してください。

また、S32K144EVBツールの概要ページでも使用方法を確認できます。

関連リソース

NXPの車載用照明機器向けASL5xxxyHZファミリ・スマート・マトリックスLEDコントローラに加えて、以下のページもご覧ください。

製品ページ:

  • ASL5xxxyHz:車載用照明向けスマート・マトリックスLEDコントローラ
  • S32K:32ビット車載汎用マイクロコントローラのページ
  • ASL341ySHN:3チャネル車載LED降圧ドライバ
  • ASL241ySHN:2チャネル車載LED降圧ドライバ
  • ASL250ySHN:2相車載LED昇圧ドライバ、リンプ・ホーム・モード搭載
  • ASL4500SHN:4相車載LED昇圧ドライバ
  • ASL150ySHN:単相車載LED昇圧ドライバ、リンプ・ホーム・モード搭載

ツール・ページ:

ハードウェア関連ページ:

ソフトウェア関連ページ:

サポート

サポート

サポートにアクセスしたり、コミュニティ・サイトで他のエンジニアとつながり、専門的なアドバイスを受けたりすることができます。