S32M276SFFRD車載モータ制御用リファレンス・デザイン・ボードのスタート・ガイド

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    接続
  • 4

    アプリケーション・プロジェクトのビルド
  • 5

    アプリケーション制御

1. パッケージの内容

1.1 S32M276SFFRDボードについて

このスタート・ガイドでは、S32M276SFFRD-SWバージョン 2.xでの最初の手順とソフトウェアのインストール方法について説明します。これは、S32M276SFFRDスタート・ガイドのウェブページに置かれています。

旧S32M276SFFRD-SWパッケージ・バージョン1.xのスタート・ガイドは、S32M276SFFRD-SW.exeパッケージ内でpdf形式にて配布されています。

Get to Know the XS32M276SFFRD Board

Get to Know the S32M276SFFRD Board

Get to Know the S32M276SFFRD Board

2. ソフトウェアの入手

資格情報を使用してNXPにサインインします

2.1 車載ソフトウェア・パッケージ・マネージャからソフトウェア・パッケージを選択

Automotive Software Package Manager(車載ソフトウェア・パッケージ・マネージャ)を開き、「S32K3」デバイスを選択します。

S32DS3.5 Download 1

[FRDM Automotive Board Installation Package(FRDM車載ボード・インストール・パッケージ)]バンドルを展開し、[S32 Design Studio]、[Real-Time Drivers(リアルタイム・ドライバ)]、[FreeMASTER]ソフトウェアの各チェックボックスをオンにします。その他のSWパッケージはオプションです。

S32DS3.5 Download 2

ページの最後にある[Generate Bundle Installer(バンドル・インストーラの生成)]ボタンをクリックします。

GS-MCSPTR2AK396-IMG51.1.

輸出管理およびソフトウェア・ライセンス規約のウィザードの指示に従ってください(同意するには、テキスト全体を最後までスクロールする必要があります)。その後、ウィンドウを閉じることができます。しばらくすると、インストーラとインストーラのユーザー・マニュアルのダウンロードが自動的に開始されます。

GS-MCSPTR2AK396-IMG51.2

FRDM車載ボード・インストール・パッケージ・バンドルでは、何も操作しなくてもソフトウェアのインストールと設定が自動で行われます。それにより、インストール手順が簡素化されます。

GS-MCSPTR2AK396-IMG51.3

2.2 GCCツールチェーン・バージョン10.2の追加

S32 Design Studioの最新バージョンには、バージョン11.4のGCCツールチェーンのみが含まれています。RTDとの完全な互換性を実現するために、バージョン10.2のGCCもインストールする必要があります。

S32 Design Studioで、トップメニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開くと、GCCバージョン10.2をインストールできます。

S32K3 RTD Download 1

2.3 S32M27x用FreeMASTER通信ドライバの追加

S32M2用FreeMASTER通信ドライバから更新サイト・ファイルをダウンロードします。

Download the RTD Drivers Download the RTD Drivers

S32 Design Studioで、トップメニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。この画面で[Add Update Sites(更新サイトの追加)]リンクをクリックし、インストールします。

Download the RTD Drivers Download the RTD Drivers

2.4 リアルタイム・デバッグ用FreeMASTERアプリケーション・ツールの入手

リアルタイム・デバッグ用のFreeMASTERアプリケーション・ツールをダウンロードしてインストールします

Add Update Site file

2.5 車載用演算/モーター制御ライブラリ (AMMCLib) セットの入手

S32M27x用AMMCLibをダウンロードしてインストールします。

Add the RTD Drivers to S32DS GS-MCSPTR2AK396-IMG59N.1.

2.6 開発キットのアプリケーション・ソフトウェアのダウンロード

S32M276SFFRDモータ制御アプリケーション・ソフトウェア・パッケージをダウンロードしてインストールします。

Download and Install the Draft of S32M276 Add the RTD Patch 20 to S32DS

3. 接続

S32M276SFFRDボードに推奨されるアクセサリ・キットはNXP BLDC_KIT(ソフトウェア開発済みおよび特定のモータ向けに調整済み)ですが、代わりに任意の適切な三相モータと12 V電源を使用することもできます。

BLDC Motor Control Accessory Kit with Cables Top View

BLDC Motor Control Accessory Kit with Cables Top View

BLDC_KITの内容:

  • ホール・センサSunrise 42BLY3A78-24110を搭載した95 W BLDCモーター
  • アクリル樹脂板
  • 12 V、5 A電源Meanwell GST60A12-P1J
  • ユニバーサル・プラグ一式を備えた電源ケーブル
  • EVB用の4個の自己接着スタンドオフTakachi AST3-10B
  • Micro-USBケーブル

BLDC_KITに加えて、以下も必要になります。

  • 標準6.3 mm FASTONコネクタ(モータ用3個、電源用2個)
  • 2.1 mmバレル・コネクタ(オス)からFASTONへのワイヤ変換
  • ランタイム・デバッグ用UART-USBシリアル・インターフェース
  • PEmicro USB MultilinkまたはSegger J-LinkなどのJTAGデバッグ・インターフェース

3.1 モーターと電源の接続

Plug In the Motor

Plug In the Motor

3.2 必要に応じてエンコーダ/ホール・センサを接続します(センサ・ベースのソフトウェア・アプリケーションの場合のみ)

Optionally Plug In the Encoder/HALL Sensors

Optionally Plug In the Encoder/HALL Sensors

3.3 JTAGデバッグ・インターフェースの接続

Plug In the JTAG Debug Interface

Plug In the JTAG Debug Interface

3.4 UART-USBインターフェースの接続

ランタイム・デバッグには、シリアル・インターフェースが推奨されます。

Plug In the UART to USB Interface

Plug In the UART to USB Interface

4. アプリケーション・プロジェクトのビルド

S32M276SFFRDモータ制御キットを実際に使ってみましょう。

4.1 アプリケーションの選択とMCUプログラミング

インストールしたディレクトリNXP\MC_DevKits\S32M276SFFRD\swから適切なPMSMまたはBLDCモータ制御アプリケーションを選択します。

インストールされているアプリケーション・ソフトウェア・プロジェクトをS32 Design Studio IDE for S32 Platformにインポートするには、次の手順に従います。

  1. S32DS for S32 Platformを起動します。
  2. [File(ファイル)]>[Import(インポート)]に移動し、[General(全般)]>[Existing Projects into Workspace(既存プロジェクトをワークスペースへ)]を選択します。
  3. Import Project
  4. インストールされているアプリケーション・ディレクトリNXP\MC_DevKits\S32M276SFFRD\swに移動し、適切なプロジェクトを選択したら、[OK]をクリックします。次に、[Finish(完了)]をクリックします。
  5. Import MCSPTR2AK396 Project

4.2 設定ツールの使用

  1. プロジェクト構造を展開して下位レベル・ドライバを表示し、*.mexファイルをダブルクリックして「S32設定ツール」のプロジェクト設定を開きます Use Configuration Tool
  2. 適切なプロジェクトを設定していることを確認し、[Update Code(コードの更新)]ボタンをクリックして設定ファイルを生成します Use Configuration Tool

4.3 ソフトウェアのアップロードとデバッグ

S32DSで、C/C++画面に戻ります。

Upload Software and Debug

[Debug Configuration(デバッグ設定)]メニューを使用し、ソフトウェアをビルドしてMCUにアップロードするための定義済みデバッグ設定を選択します。

Upload Software and Debug

Upload Software and Debug

Upload Software and Debug

S32DSがデバッグ画面に切り替わるので、[Resume(再開)]をクリックして(またはF8を押して)コードを実行し、[Disconnect(切断)]を使用してS32DS IDEデバッガとFreeMASTERツール間の干渉を回避します。

Upload Software and Debug Upload Software and Debug

4.4 デバッグ・ツールの設定

FreeMASTERアプリケーションを起動します。

*.pmpx FreeMASTERプロジェクト\FreeMASTER_controlを開くには、[File(ファイル)]>[Open Project(プロジェクトを開く)]の順にクリックします。

Set Up the Debugging Tool

通信を有効にするには、FreeMASTERツールバーで[Go]をクリックします(またはCtrl+Gを押します)。

通信が成功すると、最下部のステータス・バーに「RS-232 UART Communication;COMn;speed = 115200」と表示されます

Set Up the Debugging Tool

5. アプリケーション制御

5.1 アプリケーションの設定(オプションの手順)

変更されたハードウェア・プラットフォームまたは独自のハードウェア・プラットフォームでS32M276SFFRDソフトウェアを実行する場合は、ハードウェアのスケールや障害トリガの編集が必要になる場合があります。モータ制御アプリケーション・チューニング (MCAT) ツールで[Application Setup(アプリケーション設定)]ページに移動し、ページの左側の値を編集します。

Motor Parameters (optional step)

完了したら、[Save config(設定の保存)]をクリックして静的設定ファイルを生成します。[Output file(出力ファイル)]ページでファイルの内容を確認できます。

ここで、ソフトウェアのアップロードとデバッグセクションの手順を繰り返して、プロジェクトをビルドし、コードをMCUにアップロードします。

5.2 モーターのパラメータ化と制御ループの自動調整(オプションの手順)

モーターを変更する場合は、MCAT 2.0の新機能であるモーターのパラメータ化と制御ループの自動調整を利用できます。

[Motor Parameters(モーターのパラメータ)]ページで、自動検出できない4つの基本的なモーター・パラメータを入力します。

  • 極ペアの数
  • 公称電流
  • 公称速度
  • 最大速度

[Update Target(ターゲットの更新)]ボタンをクリックして、モーター・パラメータの推定と制御ループの自動調整を開始します。

パラメータは通常1分以内に自動的に更新されます。

Motor Parameters (optional step)

モーターの自動パラメータ化と制御ループの自動調整の詳細については、S32M276SFFRD\docフォルダのAN15061アプリケーション・ノートをお読みください。デフォルトのパス:c:\NXP\MC_DevKits\S32M276 SFFRD\doc\ApplicationNotes\AN15061 MCAT 2.0 - Motor Control Application Tuning Tool for PMSM FOC.pdf

5.3 モーターを回転させる

たとえば[Speed Loop(速度ループ)]ページに移動します。[Speed Control(速度制御)]タブで必要な速度を設定し、モーター・ドライブをオンにします。

Spin the Motor

プロジェクト・ツリーで定義済みのスコープまたはレコーダーのいずれかを選択して、アプリケーション変数をリアルタイムで監視します。

スムーズなランタイム・デバッグのために、スコープとレコーダーを作成または変更できます。

Spin the Motor
  • 保留中の障害の確認
  • 保留中の障害がある場合は、[MCAT Control(MCATの制御)]タブで[CLEAR(クリア)]ボタンをクリックします。

    Spin the Motor
  • アプリケーションの起動
  • 制御バーで[ON/OFF]をクリックして、ロータの時計回り/反時計回りの回転を開始します。

  • 速度の設定
  • 制御バーの[Required Speed(必要な速度)]フィールドを変更するか、[Variable Watch(変数監視)]ウィンドウで[Speed Required(必要な速度)]を変更します。

    Spin the Motor
  • アプリケーションの停止
  • MCATの制御ページで[On/Off]をクリックするか、またはOn/Off変数をクリアして、モーターを停止します。

RTDサンプル

これらの便利なサンプルを使用してRTDの開発を始めましょう。開発を進めるのに役立つ資料として、最も一般的なユース・ケースのいくつかをまとめました。

ユーザーは、RTDをダウンロードしたら、ウィンドウに直接パスをコピーできます。

RTDサンプル

AE HANDLER FAULTS

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Ae_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Ae_Handler_Faults_Example_DS_001_S32M276

AE SPI

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Ae_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Ae_Spi_Example_DS_001_S32M276

AEC SPI

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Ae_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Aec_Ip_Spi_Example_DS_001_S32M276

CAN TRCV

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\CanTrcv_43_AE_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\CanTrcv_Example_S32M276

DPGA

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Dpga_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Dpga_example_S32M276

DPGA IP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Dpga_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Dpga_Ip_example_S32M276

GDU

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Gdu_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Gdu_Example_DS_S32M276

LIN TRCV

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Lin_43_LPUART_FLEXIO_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Lin_LinTrcv_Flexio_MasterFrameTransfer_S32M276

LIN TRCV LPUART

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Lin_43_LPUART_FLEXIO_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Lin_LinTrcv_Lpuart_MasterFrameTransfer_S32M276

CLOCK IP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Mcu_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Clock_Ip_Example_S32M276

MCU

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Mcu_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Mcu_Example_S32M276

POWER IP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Mcu_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Power_Ip_Example_S32M276

MEM OTP IP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Ocotp_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Mem_Otp_Ip_Example_S32M276

OCOTP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Ocotp_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Ocotp_Example_S32M276

PLATFORM MPU HLD

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Platform_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Platform_MPU_HLD_Example_S32M276

MPU IP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Platform_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Platform_MPU_IP_Example_S32M276

PORT

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Port_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Port_Example_S32M276

SIUL2 PORT IP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Port_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Siul2_Port_Ip_Example_S32M276

WDOG

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Wdg_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Wdg_Example_S32M276

WDOG IP

C:\NXP\S32DS.3.6.1\S32DS\software\PlatformSDK_S32K3\RTD\Wdg_TS_T40D34M30I0R0\examples\S32DS\S32M276\Wdg_Ip_Example_S32M276

サポート

フォーラム

NXPのコミュニティ・サイトで、他のエンジニアとつながり、S32M276SFFRDリファレンス・デザイン・ボードを使用した設計に関する専門的なアドバイスを受けることができます。