S32K312MINI-EVB汎用評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: Jul 7, 2025サポート S32K312MINI-EVB評価ボード

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    接続
  • 4

    ビルドと実行

1. パッケージの内容

1.1 S32K312MINI-EVB評価ボードについて

S32K312MINI-EVB Evaluation Board

1.2 ブロック図の特長

S32K312MINI-EVB Block diagram

S32K312MINI-EVB Block diagram

2. ソフトウェアの入手

ビデオをご覧いただくか、以下のステップ・バイ・ステップ・ガイドに従ってS32K312MINI-EVB評価ボード用のソフトウェアをセットアップしてください。

2.1 統合開発環境 (IDE) の入手

S32 Design Studio IDE for S32 Platformをダウンロードしてインストールします。

S32 Design Studio IDEのダウンロード

2.2 S32K3xx開発パッケージおよびRTDのインストール

トップメニューから[Help(ヘルプ)] > [S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。

S32K3xx Development Package

S32K3xx用リアルタイム・ドライバのインストールを続行します。

S32K312EVB-Q172 RTD Installation

2.3 Elektrobit tresos Studioおよびリアルタイム・ドライバのダウンロードとインストール(AUTOSAR®ユーザーのみ)

S32K3標準ソフトウェア・パッケージからElektrobit tresos Studio / AUTOSAR設定ツールをダウンロードし、インストールしてください。

S32DS Tresos Installer

S32K3標準ソフトウェア・パッケージからCortex-M向けS32K3リアルタイム・ドライバの.exeファイルをダウンロードし、インストールしてください。

S32K312EVB-Q172 RTD INSTALLER

インストーラは、設定の時間を節約するために、ディスク上のEB tresosのインストール・ディレクトリを要求します。

S32K312EVB-Q172 LINK FILE

2.4 ランタイム・デバッグ・ツールの入手

S32K312MINI-EVBは、FreeMASTERランタイム・デバッグ・ツールを使用するとパフォーマンスが向上します。

FreeMASTERツールのダウンロード

S32K3マイクロコントローラ用のFreeMASTER通信ドライバも必要です。S32K3標準ソフトウェア・パッケージの車載ソフトウェア - S32K3 - S32 FreeMASTERのリンクからダウンロードしてください。

「S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)」ダイアログ(メニュー > [Help(ヘルプ)] > [S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)])を開き、[Add Update Sites(更新するサイトの追加)]リンクをクリックして、ディスク上のS32K3用FreeMASTER通信ドライバ(名前が「com.」で始まるzipファイル)に移動します。

S32K312EVB-Q172 UPDATE SITES

S32K3用のFreeMASTER通信ドライバをインストールします。

S32K312EVB-Q172 INSTALL FM SC DRIVER

追加のオプション・ソフトウェアはS32K3リファレンス・ソフトウェア・パッケージからダウンロードできます。

3. 接続

3.1 電源の接続

電力を供給する第1の方法はJ9 USB-Cコネクタを使用することですが(このボードには電力供給は含まれていません)、電流が500 mAに制限されるため(これはUSB-AまたはUSB-Cコネクタを備えたデスクトップで有効) 、この供給方法は電流需要の小さいアプリケーションにのみ推奨されます。この供給方法でも、FS26により昇圧回路がPHYの+12.0 V電圧リファレンスを供給できるため、CANまたはLIN PHYは動作できます(両方のPHYを同時に最大電流需要で使用することは推奨しません)。

GS-S32K312MINI-EVB-IMG1 GS-S32K312MINI-EVB-IMG2

この供給方法における+12.0 Vでの最大電流需要は、昇圧回路の消費により170 mAです。上記の方法でボードに電力を供給するには、表5に記載されている手順に従います。

3.2 起動シーケンス

USB-Cコネクタ (J9) を介して電源を供給するためには、ジャンパJ19およびJ20が1–2の位置にあることを確認してください。

Jumper Position

USB-C端子をJ9コネクタに差し込みます。

Connect the Debugger Cable

3.3 デバッガ・ケーブルの接続

オンボードのS32K3デバッガを使用してデバッグする場合は、J9コネクタにUSB-Cケーブルを接続します。

Connect the Debugger Cable

4. ビルドと実行

S32K312MINI-EVB評価ボードを実際に使ってみましょう。

4.1 サンプルに基づいた新規S32DSプロジェクトの作成

S32DSを開き、メニューから[File(ファイル)]>[New(新規)]>[S32DS Project from Example(サンプルに基づいたS32DSプロジェクト)]の順に選択します。RTDのサンプル・コードの1つを選択します。高レベルAPIのサンプルまたは低レベルAPIのサンプルを選択できます。例:Port_example_K312

S32DS Project from Example

4.2 設定ツールの使用

.mexプロジェクト・ファイルをダブルクリックします。

S32K312EVB-Q172 Mex File

適切なプロジェクトを設定していることを確認し、[Update Code(コードの更新)]ボタンをクリックして設定ファイルを生成します。

S32K312EVB-Q172 Update Code

4.3 ソフトウェアのアップロードとデバッグ

C/C++画面に戻ります。

S32K3 Automotive Telematics Box (T-Box) perspective

[Debug Configuration(デバッグ設定)]メニューを使用し、ソフトウェアをビルドしてMCUにアップロードするための定義済みデバッグ設定の1つを選択します。

S32K3X4EVB-Q172-GS-DEBUG-IMG S32K312EVB-Q172 Debug Configuration

S32DSがデバッグ画面に切り替わり、この画面でコードを実行させることができます。

S32K3X4EVB-Q172-GS-RUN-IMG

赤色LEDが約10秒間点滅します。

サポート

フォーラム

NXPのコミュニティ・サイトで、他のエンジニアとつながり、S32K312MINI-EVB評価ボードを使用した設計に関する専門的なアドバイスを受けることができます。