ADTJA1101-RMIIのスタート・ガイド

最終更新日時: 2019-08-16 14:53:00サポート ADTJA1101-RMII | 車載イーサネット・アダプタ

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ハードウェアについて
  • 3

    ハードウェアの構成
  • 4

    ソフトウェアのインストール

1. パッケージの内容

ADTJA1101-RMII製品開発ボードは、NXPのTJA1101イーサネットPHYの評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。標準のオンボードSABRE (Smart Application Blueprint for Rapid Engineering) コネクタにより、NXPの適合する組込みプロセッサ開発ボードに簡単に接続して、イーサネット・コネクティビティを追加できます。この製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。

このページでは、ADTJA1101-RMIIアダプタ・ボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容/同梱物一覧

ADTJA1101-RMIIには以下のものが含まれています。

  • 組立ておよびテスト済みのADTJA1101-RMII(S32K148EVB用のSABREコネクタ搭載)
  • ケーブル:0.5 mの被覆UTP(シールドなしツイスト・ペア)、車載グレード
  • ネジ x 2

1.2 追加ハードウェア

このキットの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアが必要になるか、または使用すると役立ちます。

  • ホスト・コントローラ・カード(例:S32K148EVB
  • DC電源:5.0 V~40 V、ホスト・コントローラ・カードの要件に応じて最大20 Aの電流に対応
  • ケーブル接続用3/16インチ・ブレード・ドライバ
  • オプションのハードウェア:
    • SJA1105Q-EVBイーサネット・スイッチおよびPHY評価ボード
    • SJA1105SMBEVMゲートウェイ・プロトタイピング・プラットフォーム

1.3 Windows PCワークステーション

ホスト・コントローラとアダプタ・カードをセットアップするには、Windows PCワークステーションが必要です。詳細については、ホスト・コントローラ・カードのドキュメントを参照してください。

  • Windows 7、Windows 8、またはWindows 10を搭載したUSB対応のコンピュータ

2. ハードウェアについて

2.1 ボードの特長

ADTJA1101-RMIIアダプタ・ボードは、すべての機能を含め、NXPのTJA1101を評価します。このボードの特長は次のとおりです。

  • アダプタ(S32K148やi.MX8など)
  • プロトタイプ・アプリケーション向けのシンプルな車載イーサネット・システム設定
  • TJA1101の迅速な機能評価
  • ECUのプロトタイプ作成段階での100BASE-T1コネクティビティ
  • シンプルなチップ構成
  • オンボードLEDによるチップ・ステータス・レポート
  • シールドなしツイストペア・ケーブルをボックス内に用意
  • スクリュー・コネクタによるシンプルなケーブル接続
  • ジャンパ設定によるピン・ストラッピングの設定
  • ホスト・コントローラMIIへのSABREコネクタ

2.2 ボードの説明

ADTJA1101-RMIIボードは使いやすいアダプタ・ボードで、互換性のあるコントローラ・カード上のホスト・コントローラに100BASE-T1車載イーサネット・コネクティビティを追加できます。TJA1101 PHYトランシーバは、アダプタ・カードに取り付けられ、SABREコネクタを介してホスト・コントローラのRMIIインターフェースに接続します。

電源およびコンポーネントの設定は、ホスト評価ボードのマイクロコントローラ (MCU) によって提供および管理されます。ADTJA1101-RMIIは、車載グレードのシールドなしツイストペア・ケーブルを介してリンク・パートナーに接続します。

2.3 ボードのコンポーネント

ADTJA1101-RMIIアダプタ・ボードには、IEEE 100BASE-T1準拠のイーサネットPHYであるTJA1101が搭載されています。このアダプタ・ボードは、SK32148EVBなどのホスト・コントローラ・ボードやその他のオプションのサポート・ボードと組み合わせて使用します。

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3. ハードウェアの構成

ADTJA1101-RMIIは、ボードの裏面にあるSABREコネクタJ1を使用してS32K148評価ボードに接続します。

ADTJA1101-RMIIキットの作業にS32K148評価ボードが特に選ばれたのは、S32K超高信頼性マイクロコントローラ・シリーズに属するS32K148 MCUの迅速なアプリケーション・プロトタイピングとデモンストレーションを目的とした低コストの評価プラットフォームおよび開発システムであるためです。

ADTJA1101-RMIIをSJA1105Q-EVBおよびSJA1105SMBEVMに接続する追加の構成については、ADTJA1101-RMIIユーザー・マニュアルに説明されています。

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S32K148で使用するようにADTJA1101-RMIIを構成するには、次の手順を実行します。

  1. それぞれのボードのSABREコネクタを使用して、ADTJA1101-RMIIをS32K148に接続します
  2. S32K148ボードのS32K USBポートとPCを、USBケーブル(キットには付属していません)で接続します
  3. S32K148-EVB評価ボードは、USBまたは外部12 V電源から給電されます。デフォルトでは、J8でUSB電源が有効になっています
  4. 付属のUSBケーブルをPCに接続します
  5. USBケーブルのもう一方の端 (microUSB) をS32K148EVBのJ24にあるmini-Bポートに接続します。
  6. 必要に応じて、PCで自動的にUSBドライバを設定します
  7. デバッグは、J2経由でOpenSDAを使用して行われます
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3.1 TC10スタータ・キットの構成

TC10スタータ・キットの構成でカードを使用するには、次のコンポーネントが必要です。S32K148EVBADTJA1101-RMIIアダプタ・カードで構成される最大4つのサテライト・ノード、それを接続できる中央ノードであるSJA1105SMBEVMゲートウェイ・プロトタイピング・プラットフォーム。これらのコンポーネントにより、ユーザーはシステム・レベルのスリープおよびウェイクアップ・フォワーディング・シナリオをすばやく立ち上げることができます。これらのシナリオは、事前に定義されており、S32K148EVBのソフトウェア開発キットからすぐにロードできます。

TC10スタータ・キットは、100BASE-T1 PHY製品であるTJA1101およびTJA1102のOPEN Alliance TC-10準拠のウェイクアップおよびスリープ機能を実証します。また、独自の実装でこれらの機能を活用するためのさまざまな方法と、プロトタイプ実装のためのハードウェア・テスト・ベッドを提供します。

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3.2 TC10スタータ・キットの追加サポート

TC10スタータ・キットの構成を使用する場合は、AH1805TC10スタータ・キットのアプリケーション・ヒントを参照してください。アプリケーション・ヒントでは、システムの文脈においてTJA1101およびTJA1102の製品機能を評価するためにシステムをセットアップする方法について説明しています。

AH1805では、各ホスト・コントローラのソフトウェア開発キット (SDK) で利用可能な定義済みソフトウェア・サンプルの使用方法についても説明しています。

4. ソフトウェアのインストール

4.1 グラフィカル・ユーザー・インターフェース動作環境の準備

ADTJA1101-RMIIの設定は、接続された評価ボード上のホスト・コントローラによって処理されます。

まず、選択したホスト・コントローラ用のSDK(S32K148EVB SDKなど)をダウンロードして実行します。

完全なTJA110xドライバ・セットは、S32K148EVBソフトウェア開発キット (SDK) でサポートされています。

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4.2 TJA110xドライバとS32K SDKの事前統合

ここでは、TJA110xのドライバの選択について説明します。

  • TJA110x用の単一ドライバは、TJA1100、TJA1101、およびTJA1102(S) をサポートしています
  • IEEEレジスタを使用した汎用PHYデバイスのサポート
  • 車載機能による拡張
    • 管理モードと自律モードのサポート
    • リーダー/フォロワの設定
    • ケーブル・テスト
    • LED、ループバック、およびテスト・モード
    • スリープおよびウェイクアップ
  • 割込みステータス・レジスタのポーリングの実装
    • 故障状態に対する警告と反応

4.3 使用準備完了

組込みアプリケーションの開発を開始します。