スマートホーム業界は急速に進化しており、ますます多くの機器が互いに接続され続けるこの環境では、相互運用性が非常に重要です。CSA (Connectivity Standards Alliance) によって開発されたコネクティビティの統一規格であるMatterは、エコシステム全体でシームレスな通信を確保できます。しかし、デバイス・メーカーにとって、認証の達成と維持は複雑でコストがかかる場合もあります。
Matter準拠プラットフォーム認定プログラムとは
Matter準拠プラットフォーム認定プログラム は、認定を簡素化し、市場投入までの時間を短縮するために策定されたCSAの取り組みの1つです。ZigBee準拠プラットフォーム・モデルの成功に基づくこのプログラムにより、NXPなどのシリコン・ベンダーは、ハードウェアやSDKを含む開発プラットフォームをMatter標準に対して認証することができます。
開発者にとっての主なメリット
Matter準拠プラットフォーム認定では、コミッショニング、ネットワーキング、プラットフォーム・レベルでのセキュリティなど、Matterの中核となるコンポーネントを検証します。それにより開発者は、これらの認定済み機能を継承することで、テストの範囲を狭め、コストを削減し、再認定を簡素化して、市場投入までの時間を短縮できます。CSAのMatter FastTrack Recertification プログラムにより、認定済みプラットフォームを更新する際も最小限の再テストだけで済みます。
プログラムの構築におけるNXPの役割
ワイヤレス・プロトコルの標準化に向けた推進力として、またCSAエコシステムにおける信頼できるパートナーとして、NXPのMatterへの投資は単なる準拠にとどまらず、この認定フレームワークを確立するためのリソースを積極的に提供しました。それにより、開発者が技術的なハードルを乗り越え、導入を加速させることができるよう支援します。
NXPは、Matter準拠プラットフォーム認定を取得した最初のシリコン・ベンダーの1社であることを誇りに思っており、Matterへの投資とカスタマー・サポートへの取り組みを強化しています。これは単に認定におけるマイルストーンというだけではなく、開発者がスマートかつセキュアで相互運用可能な新しいデバイスをより速く市場に投入できるようにするという意味も持っています。
多様なユース・ケースに対応する2つの認定済みプラットフォーム
NXPでは、それぞれ異なる設計要件に基づく2つのMatter準拠プラットフォームを提供しています。
- NXPマイクロコントローラ・ユニット (MCU) とNXPワイヤレスの組み合わせ (FreeRTOS)
- NXP i.MXアプリケーション・プロセッサとNXPワイヤレスの組み合わせ (Linux)
- 高性能アプリケーション・プロセッサを必要とする先進的なアプリケーション向けに設計
- 高度なスマートホーム・デバイス、ゲートウェイ、ハブ/コーディネータ、ビル制御、コネクテッド・マルチメディア・アプリケーションなどがターゲット
これら2つのプラットフォームは、バッテリー駆動センサから複雑なホーム・コントローラまで、スマートホームやビル制御の幅広いユース・ケースをカバーし、開発者に柔軟性と拡張性を提供します。
パートナーとしてのNXP
Matterはスマートホームのコネクティビティを再定義しており、Matter準拠プラットフォーム認定プログラムは、相互接続が進み相互運用性が向上した世界に向けて不可欠な要素の1つです。ワイヤレス・コネクティビティとセキュリティにおけるリーダーシップに加え、スケーラブルなシステム・レベルのソリューションを提供できるNXPは、Matter対応製品を構築するお客様にとって最適なパートナーとなります。
認定済みプラットフォームの幅広いポートフォリオにより、NXPは小型センサから複雑なゲートウェイまで、幅広い種類のデバイスやアプリケーションをサポートします。NXPのソリューションは、よりスマートでコネクテッドな未来を構築する開発者を支援します。