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Wi-Fi 6Eは高性能、低レイテンシのアプリケーションで主力を担うようになっていますが、Wi-Fi 6も引き続きレガシー機器のサポートや幅広いデバイスとの互換性のために不可欠です。Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6を6 GHz帯にも拡張し、オフィスや集合住宅などの密集した場所での輻輳を軽減します。
この状況の中、NXPは、u-blox、Silex Technology、AzureWaveといったモジュール・ベンダーと提携し、市場投入までの時間を短縮することで、Wi-Fi 6Eに対応したソリューションの適応、活用、展開をこれまで以上に容易にしています。これらのWi-Fiモジュールは、 IW623またはIW693に基づいており、開発の簡素化、市場投入の加速、全体的なリスクの軽減、より容易なプロトタイプ作成を可能にします。
次の表に、NXPのIW623チップセットを使用してWi‑Fi 6EとBluetooth®を統合するu-bloxモジュールの概要を示します。
| 製品 | Wi-Fi I/F | Bluetooth I/F | 動作温度 | アンテナの種類 | アンテナ数 | モジュール・タイプ | モジュール・サイズ | 認定 | 推奨ホスト |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| JODY-W672-00B |
PCIe | UART、PCM/I²S | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | SMD | 13.8 x 19.8 x 2.5 | AEC-Q104サブセット、FCC/ISED、RED/UKCA、技適、BTSIG | i.MX 6/7/8/9 |
| JODY-W672-50B |
SDIO | UART、PCM/I²S | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | SMD | 13.8 x 19.8 x 2.5 | AEC-Q104サブセット、FCC/ISED、RED/UKCA、技適、BTSIG | i.MX 6/7/8/9 |
| JODY-W673-00B |
PCIe | UART、PCM/I²S | -40~85 | アンテナ・ピン | 3 | SMD | 13.8 x 19.8 x 2.5 | AEC-Q104、FCC/ISED、RED/UKCA、技適、BTSIG | i.MX 6/7/8/9 |
| JODY-W673-50B |
SDIO | UART、PCM/I²S | -40~85 | アンテナ・ピン | 3 | SMD | 13.8 x 19.8 x 2.5 | AEC-Q104、FCC/ISED、RED/UKCA、技適、BTSIG | i.MX 6/7/8/9 |
u-bloxは、コンパクトかつパワフルでセキュアなモジュール・ファミリであるJODY-W6に最新のNXP Wi-Fi 6Eプラットフォームを組み込むことで、産業分野向けのワイヤレス・コネクティビティを再構築しています。IW623チップセットをベースとするJODY-W6は、トライバンドWi-Fi 6E (2.4/5/6 GHz) に2x2 MIMOと、LEオーディオを含むBluetooth®デュアル・モードを組み合わせています。さらに、JODY-W6シリーズは、NXP EdgeLock®やセキュア・ブートなどの最新のセキュリティ機能をオンチップで備え、インダストリアルIoT環境において厳しさを増すサイバーセキュリティ要件にも対処できます。
お客様にとってのメリットはシンプルに、より迅速な市場投入とリスクの軽減です。JODY W6は過酷な環境(-40°C~+85°C)向けに設計されており、産業オートメーション、ヘルスケア、ネットワーク・インフラストラクチャ、スマート・ビルディングなど、要求の厳しい産業用アプリケーションをターゲットとしています。これらは、高スループット、低レイテンシ、セキュアなコネクティビティが不可欠なユース・ケースであり、セキュリティ・システムや監視システムなども含まれます。
統合面では、柔軟なホスト・インターフェース(SDIOまたはPCIe)、アンテナ・ピンが2本または3本のモジュール・バリエーション(それぞれJODY-W672およびJODY-W673 )、およびテクノロジ世代間の移行を簡素化するJODYファミリ内のピン互換性により、開発作業が円滑化されます。信頼性の高いu-bloxの各種モジュールを利用することで、お客様は差別化に専念し、より早く製品を出荷できるようになります。完全にテスト済み、認証済みのビルディング・ブロックにより、NRE、ラボでの作業時間、認定のための労力、後工程でのRFの問題などが低減されます。
JODY-W6(産業用)は2026年第2四半期初めからサンプルの提供が開始され、2026年第2四半期末からの量産が計画されています。
JODY-W6 およびその他のIW623に基づくu-bloxモジュールについて詳しくご覧ください。
次の表に、IW623をベースするSilex TechnologyのWi‑Fi 6Eモジュールの概要を示します。
| 製品 | Wi-Fi I/F | Bluetooth I/F | 動作温度 | アンテナの種類 | アンテナ数 | モジュール・タイプ | モジュール・サイズ | 認定 | 推奨ホスト |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SX-SDMAX6E-M2 |
SDIO | UART | -40~85 | U.FLコネクタ | 3 | M.2 E-Key | TBD | FCC、ISED、CE、UKCA、MIC | i.MX |
| SX-SDMAX6E-2530S |
SDIO | UART | -40~85 | RFピン(トレース) | 3 | SMD | 17.0 x 18.0 x 2.65 | FCC、ISED、CE、UKCA、MIC | i.MX |
NXPのIW623チップセットを搭載したSX-SDMAX6Eは、コンパクトなトライバンドWi-Fi 6Eモジュールで、高スループット、低レイテンシ、および電力効率に優れたコネクティビティを実現します。以下をサポートしています。
Silexは、このモジュールを市場に投入することで、スピードとエネルギー効率の両方が不可欠である医療、産業、その他各種の高度なアプリケーションに新しい可能性を切り開きます。産業用グレードの温度範囲(-40°C~+85°C)とSDIO(セキュア・デジタル入出力)インターフェースにより、組込みシステムの統合が簡素化され、さまざまな地域にわたりコンプライアンスを確保できます。
SX-SDMAX6Eは、NXPとの緊密な連携を通じて、i.MXプラットフォームでシームレスなプラグ・アンド・プレイ動作を可能にし、ドライバ開発や統合にかかる労力を不要にします。開発者は、市場投入までの時間を短縮しながら、高性能でエネルギー効率の高いワイヤレス・ソリューションを自信を持って提供できるため、SX-SDMAX6Eは次世代のコネクテッド・デバイスにとって最適な選択肢となります。
効率的なSilexモジュールについて詳しくご覧ください。
以下のモジュール・ラインアップは、AzureWaveがNXPの最新のコネクティビティSoCを使用してWi‑Fi 6Eの普及をどのように促進しているかを示すものです。
| 製品 | Wi-Fi I/F | Bluetooth I/F | 動作温度 | アンテナの種類 | アンテナ数 | モジュール・タイプ | モジュール・サイズ | 認定 | 推奨ホスト |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| AW-XM729 |
PCIe | UART | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | SMD | 13 x 15 x 2.25 | FCC | i.MX |
| AW-XM729 |
SDIO | UART | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | SMD | 13 x 15 x 2.25 | FCC | i.MX |
| AW-XM729MA |
PCIe | UART | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | M.2 E-key | 14 x 18 | FCC | i.MX |
| AW-XM729MA |
SDIO | UART | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | M.2 E-key | 14 x 18 | FCC | i.MX |
| 製品 | Wi-Fi I/F | Bluetooth I/F | 動作温度 | アンテナの種類 | アンテナ数 | モジュール・タイプ | モジュール・サイズ | 認定 | 推奨ホスト |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| AW-XM732 |
PCIe | UART | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | SMD | 23 x 23 x 3 | FCC | i.MX |
| AW-XM732MA |
PCIe | UART | -40~85 | アンテナ・ピン | 2 | M.2 E-key | 14 x 18 | FCC | i.MX |
AW-XM729は、高速かつスマートな通信を高い信頼性で実現するための基盤を提供し、次世代のスマートホーム機器の構築やインダストリアルIoTソリューションの拡張などの用途に向けてコネクティビティを強化します。
AW-XM729は、2.4 GHz、5 GHz、6 GHzのトライバンド動作に対応した強力なWi-Fiサブシステムを搭載しています。2x2 MU-MIMO構成を採用し、5~7 GHz帯域で最大80 MHzの帯域幅をサポートします。1024直交振幅変調 (QAM)、OFDMA、TWTをサポートし、高いスループットと電力効率を実現します。Bluetoothに関しては、Bluetooth 5.4の認定を受け、LEオーディオ、長距離 (125 kbps/500 kbps)、2 Mbpsの高速データレートをサポートしています。ホスト・コネクティビティについては、AW-XM729は以下の柔軟なインターフェース・オプションを備えています。
多くのモジュールはサイズのためにパフォーマンスを犠牲にする傾向がありますが、NXP IW693 SoCを活用したAzureWave AW-XM732は十分なパワーを備え、マルチタスクにも対応するよう設計されています。3つの帯域 (2.4/5/6 GHz) にまたがる2x2 MU-MIMO構成を利用し、堅牢なスループットで以下を実現します。
AW-XM732の際立った特徴は、コンカレント・デュアルWi-Fi (CDW) のサポートです。標準的なモジュールとは異なり、AW-XM732は、2つの異なる帯域(5 GHzと6 GHzなど)で同時にデータ・ストリームを維持することができます。これにより、重要な制御信号と高帯域幅のビデオが競合することなく通信帯域を確保でき、複雑な環境でのパケット損失や遅延を効果的に回避します。
IW623がもたらす可能性を探りましょう。高性能ワイヤレス設計向けのIW623 SoCの特長と利点について詳しくご覧ください。
これまで多くのメーカーが、NXPの幅広いワイヤレス・コネクティビティSoC (System on a Chip) のポートフォリオを活用してWi-Fiモジュールを開発することにより、設計プロセスを加速し、市場投入までの時間を短縮しています。IW623をベースにしたSilexモジュールは、2026年4月に提供開始される予定です。これらの新しいモジュールをNXPのi.MX93、i.MX95、またはi.MX8MPLUSと組み合わせることで、開発プロセスを強化できます。NXPのIW623またはIW693で次世代のワイヤレス・パフォーマンスを実現し、さまざまなアイデアを完全な製品としてすばやく市場に投入しましょう。NXPのコミュニティで、IW623とIW693の詳細についてご覧ください。
NXP Semiconductors、ワイヤレス製品マネージャ
Trent Bartowは、3G/4G/5Gセルラー・テクノロジ、スマートフォン・プラットフォーム、ブロードバンド・ソリューション、セルラーRANインフラストラクチャ、IIoTワイヤレス・コネクティビティ、車載アプリケーションといったワイヤレス製品管理および事業開発のさまざまな分野で20年以上のキャリアを築いてきました。
NXP Semiconductors、テクニカル・マーケティング・エンジニア
Rakshit Groverは、NXPのテクニカル・マーケティング・エンジニアであり、マス・マーケットに向けた製品マーケティングに携わっています。NXP製品の実際の使用状況を重視したテクニカル・コンテンツを作成しています。デューク大学でプロダクト・マネジメントを専門分野とするエンジニアリング・マネジメントの修士号を取得し、半導体業界でプロダクト・マネジメントに携わった経験と、医療機器およびロボティクス業界での組込みシステム・エンジニアとしての経験を現在の職務に活かしています。趣味は卓球と瞑想です。
タグ: テクノロジ, ワイヤレス・コネクティビティ