SAF8544 Plutoセンサ - レーダー・リファレンス・デザインのスタート・ガイド

最終更新日時: Feb 17, 2026 new サポート PLUTO-SENSOR

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ハードウェアについて
  • 3

    Plutoセンサを動作させる

1. パッケージの内容

NXP Plutoセンサは、無線周波数相補型金属酸化膜半導体 (RFCMOS) のシステム・オン・チップ (SoC) であるSAF8544をベースとしたコーナー・レーダー・アプリケーションです。このアプリケーションにはプリント・アンテナの基準面が含まれています。アンテナ・アレイは4セクションで構成され、SoC各側面の1セクションにつき10個のアンテナ・パッチ素子が含まれます。アンテナ面の1つはSoCの送信専用、もう1つは受信専用です。PCB上のトランスミッタ (Tx) アンテナとレシーバ (Rx) アンテナの給電構造は、電気的に同じパス長を確保するようにルーティングされます。2つの連続するアンテナ・アレイ構造の間には2*λ(受信アンテナ面)およびλ/2(送信アンテナ面)の間隔が確保され、連続する各アンテナ・アレイの間に接地パターンが設けられています。

Pluto Corner Radar Application

Pluto Corner Radar Application

1.1 キットの内容と同梱物一覧

  • Plutoセンサ、1個
  • 電源/車載用イーサネット・ケーブル、1本

この評価キットには、Plutoセンサ本体と電源/車載イーサネット・ケーブルが付属しています。さらに、車載イーサネット (1000BASE-T1) と 標準イーサネット(1000BASE-T) 間で全二重1ギガビット通信を可能にするようセットアップするには、メディア・コンバータが必要です。この2つは物理層の仕様や使用されるケーブルの種類(シングルペアまたは4ペアのツイスト・ケーブル)が異なるためです。

1.2 ESDに関する警告

2. ハードウェアについて

2.1 主な特長

以下の図に、Plutoボードの主な特長を示します。このレーダー・センサには、SAF8544 28nm RFCMOS SoC、車載用イーサネットPHY TJA1120B、パワー・マネジメント集積回路 (PMIC) であるFS5600およびPF5103、RXチェーン用のグローバル低ドロップアウト・レギュレータ1 (GLDO1) およびTXチェーン用のGLDO2、フラッシュ・メモリ、1.1 V用のLDOが搭載されています。コーナー・コネクタは12 Vの電源電圧、車載イーサネット・インターフェース、グランド・ピンを備えています。ボード間コネクタ(B2Bコネクタ)はデジタル・ドメイン用に1.8 V、アナログ・ドメイン用に3.3 Vの電源電圧を供給し、JTAG、CSI、I2Cバス・インターフェースとの接続にも使用されます。

Plutoボードの上面には、RXアンテナ・アレイとTXアンテナ・アレイが搭載されています。RXアンテナ・アレイの4つの受信アンテナ素子の間隔は2λであり、4つの送信アンテナ素子の間隔はλ/2です。アンテナ・アレイとその特性に関する詳細については、「UM11963 SAF8544リファレンス・デザイン・ユーザー・マニュアル - Plutoセンサ」に記載されています。Plutoボードのアンテナ側を以下の図に示します。

Pluto Board Salient Features (Bottom Side)

Pluto Board Salient Features (Bottom Side)

Pluto Board Top (Antenna) Side

Pluto Board Top (Antenna) Side

2.2 ブロック図

このセクションのブロック図に、Plutoボードの主電源の接続を示しています。このレーダー・アプリケーションは12 Vの入力電圧を使用して電力が供給され、これにRPダイオードによるフィルタリングが適用されます。この12 V電源は、常時オンの3.3 Vを生成するLDOとNXP PMIC FS5600の両方に供給されます。

FS5600の出力は、Buck1によって生成される1.8 VとBuck2によって生成される3.3 Vです。1.8 V電圧は主に入出力 (IO) デジタル・ドメインの電力供給に使用される一方、3.3 V電圧はNXP PMIC PF5103、NXP TJA1120B車載イーサネットPHY、MBBインターフェース用の電力供給や、SAF8544の電力供給のために使用されます。

NXP PMIC PF5103は、3つの内部降圧コンバータ(Buck1、Buck2、Buck3)と、現在のアプリケーションでは使用されない2つの内部LDOで構成されています。Buck1の出力は、SAF8544デジタル・コアに供給される0.9 Vの安定した電圧を生成します。Buck2は0.9 V~1.7 Vの電圧を生成可能で、GLDO2 BJTまたはLRCフィルタを介してSAF8544 のTXドメインに供給します。Buck3は1.45 Vを生成し、LRCフィルタを介して、SAF8544 RFパワーRXドメインへの電力供給に使用されます。さらに、Buck3はGLDO1 BJTまたはLDOを介してTJA1120Bに接続され、1.1 Vの安定した電圧を生成します。

Pluto Board Block Diagram

Pluto Board Block Diagram

2.3 Plutoボード上のテスト・ポイント

いくつかの測定に対応するための基準ポイントとして、さまざまなテスト・ポイントが設けられています。電圧測定は、ボード上のさまざまな電圧に対応するテスト・ポイントに高精度のデジタル・マルチメータを接続することで行います。ボード上のテスト・ポイントの説明については、このセクションの画像を参照してください。

テスト・ポイント 説明
VDD_12V 12 V入力電圧のテスト・ポイント
VDD_3V3 3.3 Vアナログ電圧のテスト・ポイント
VDD_1V8 1.8 Vデジタル電圧のテスト・ポイント
VDD_0V9 Buck1の0.9 Vデジタル電圧のテスト・ポイント
VDD_0V9_1V7 Buck2の0.9~1.7 V出力電圧のテスト・ポイント
VDD_1V45 Buck3の1.45 V出力電圧のテスト・ポイント
FLT_VDD_0V9_1V8 LRCフィルタ1.3 V出力電圧(SAF85xx RFパワー (RX) 1.45 V入力電圧)のテスト・ポイント
F_VDD_1V45_SAF85XX SAF85xx RFパワー (RX) 1.45 V入力電圧のテスト・ポイント
OUT_0V6_1V4 GLDO2 1.3 V出力電圧(SAF85xx RFパワー (TX) 1.3 V入力電圧)のテスト・ポイント
VDD_1V45_GLDO GLDO1 1.45 V入力電圧のテスト・ポイント
GLDO1_VDD_1V1 GLDO1 1.1 V出力電圧のテスト・ポイント
LDO_VIN_1V45 LDO1 1.45 V入力電圧のテスト・ポイント
LDO_VDD_1V1 LDO1 1.1 V出力電圧のテスト・ポイント
GND テスト・ポイントのグランド

Pluto Board Voltage Test Points (Bottom Side)

Pluto Board Voltage Test Points (Bottom Side)

3. Plutoセンサを動作させる

3.1 センサを接続する

以下のブロック図は、メディア・コンバータを介したPlutoセンサとPCの接続方法を示しています。メディア・コンバータは、車載イーサネットを標準イーサネットに変換し、1000 Mbitの全二重通信を提供します。Plutoセンサとメディア・コンバータの両方に電源を供給するために、デュアル12 Vを供給可能なDC電源が使用されます。

Pluto Sensor Setup Block Diagram

Pluto Sensor Setup Block Diagram

3.2 ネットワーク・ブートローダを動作させる

Plutoセンサには内部にネットワーク・ブートローダがインストールされています。必要に応じて、ダウンロード・パッケージを作成できます。作成方法については、UM11889ネットワーク・ブートローダ・ユーザー・マニュアルを参照してください。デモ・レーダー用ファームウェアを使用するには、nxp.comからSAF85xx レーダー統合ソフトウェア・パッケージをダウンロードする必要があります。これに含まれる準備済みのレーダー・デモ・ファームウェア・パッケージを、イーサネット経由でPlutoセンサ内にロードできます。

  1. レーダー・センサに電源を投入し、車載イーサネットケーブルをメディア・コンバータに接続したら、イーサネット・ケーブルを使用してメディア・コンバータをPCに接続します(図XXを参照)
  2. 使用されているPCのネットワーク接続の設定を確認してください(IPアドレスの「192.168.0.XX」の「XX」が「01」または「15」以外の番号に設定されている必要があります)アドレス「192.168.0.15」はPluto用、「192.168.0.01」はゲートウェイ用に予約済みです
  3. ダウンロードしたSAF85xxレーダー統合ソフトウェア・パッケージ内で、network bootloader package(フォルダ)に移動します
  4. バッチ・ファイル (.bat) を実行します

レーダー・ファームウェアは、SAF85xxレーダー統合ソフトウェア・パッケージにも含まれているRadar Xplorerで使用可能です。

Example of Batch File Execution

Example of Batch File Execution