P3A1604UK-ARD評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: Mar 24, 2025サポート P3A1604UK-ARD

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ハードウェアについて
  • 3

    ハードウェアの構成

1. パッケージの内容

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。

このページでは、P3A1604UK-ARDボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容と同梱物一覧

キットには以下のものが含まれています。

  • 組立て済み/テスト済みの評価ボード(静電気防止バッグ入り)
  • クイック・スタート・ガイド

1.2 ソフトウェア

この評価ボードで作業するには、ソフトウェアのインストールが必要です。記載されているすべてのソフトウェアは、P3A1604のページにある評価ボードの情報ページ、または提供されているリンクから入手できます。

2. ハードウェアについて

デフォルトでは、P3A1604UKのポートAは1.8 Vで動作するように設定されていますが、ポートBは表1に示すジャンパ設定によって3.3 Vで動作するように設定されています。ポートAのI²C/I3CインターフェースはJ21およびJ24で、ポートBのI²C/I3CインターフェースはJ26およびJ27で使用できます。

ポートAの信号はArduino®ヘッダ (J1) およびMCU/Aardvarkヘッダ (J18) に送られるため、I²C/I3Cコントローラ (MCU) に簡単に接続できます。

ポートBの信号は、1つのオンボード8ビットI²C GPIOエクスパンダ (PCA9538PW) と1つのI3C温度センサ (P3T1750DP) に接続されています。この2つのデバイスの工場出荷時のデフォルトI²C/I3Cアドレスを表2に示します。ユーザーは、別途用意したI²C/I3Cターゲット・デバイスをポートBのI²C/I3Cインターフェース・ヘッダ(J26J27)に接続することもできます。

PCA9538PWのGPIO0とGPIO1は2個のLED(青色と赤色)に接続されています。ユーザーはI²Cを介してPCA9538PWと通信することで、LEDの点灯、消灯、点滅を実行できます。

P3A1604UKはJ28を使用して有効/無効にできます。デフォルトでは有効になっています。

P3A1604UK-ARD評価ボードは、USB micro-BコネクタJ2を介して給電されます。オンボードのLDOによってmicro-Bコネクタから給電された5 Vを変換して他の電源レールに送り、ボード上のVCCA、VCCBなどのコンポーネントに電力を供給します。VCCAの設定は、J7J8J9で行います。VCCBの設定は、J11J12J13で行います。

P3A1604UK-ARD評価ボードは、標準のArduino®ヘッダを搭載したMCUボードを接続して制御します。P3A1604UKへの給電は、MCUボード上の利用可能な5Vレールによって行います。表3に、MCUがP3A1604UK-ARDと通信するために必要なすべてのインターフェース信号を示します。

P3A1604UK-ARD Block Diagram

P3A1604UK-ARD Block Diagram

2.1 ボードの特長

  • P3A1604UK-ARD評価ボードは、USB micro-Bコネクタから給電されます。オンボードのLDOによってmicro-Bコネクタから給電された5 Vを変換して他の電源レールに送り、ボード上のVCCA、VCCBなどのコンポーネントに電力を供給します
  • P3A1604UK-ARD評価ボードは、標準のArduino®ヘッダを搭載したMCUボードを接続して制御します。P3A1604UKへの給電は、MCUボード上の利用可能な5Vレールによって行います

2.2 ボードの説明

ボードのコンポーネント

P3A1604UK-ARDの概要

P3A1604UKは、自動方向検出機能を備えたクワッド双方向電圧レベル変換器で、双方向の電圧レベル変換を可能にします。リファレンス電源として、ポートA用にVCCA、ポートB用にVCCBが搭載されています。VCCAとVCCBの電源電圧は0.72 V~3.63 Vです。A1A4ピンはVCCAに対するリファレンスで、B1B4ピンはVCCBに対するリファレンスです。ピンOEはデバイス・イネーブル入力として使用され、VCCAに対するリファレンスとなります。

P3A1604UKはオープン・ドレインとプッシュ・プルの両方の用途に使用でき、I3Cバスに加え、I²Cバス、SMBus、SPIプロトコルなどの他の用途にも対応します。評価ボード上のコネクタとジャンパの位置については、次の図を参照してください。

P3A1604UK-ARD Jumper Locations

P3A1604UK-ARD Jumper Locations

P3A1604UK-ARD評価ボードの回路図、ボード・レイアウト、部品表については、P3A1604を参照してください。

3. ハードウェアの構成

3.1 ハードウェアの構成

  1. ボードを開梱し、micro-Bケーブルで給電します
  2. J1 (Arduino) またはJ18 (MCU/Aardvark) を使用して、1.8 V I3CコントローラをポートAに接続します。配線については回路図を参照してください。デフォルトでは、2個のポートAのどちらにも2.2 Kプルアップがオンボードで搭載されています。I3Cコントローラ・ボードにプルアップが既に存在する場合は、J20およびJ23を使用してオンボードのプルアップを無効します(表1参照)
  3. ジャンパ デフォルト設定 説明
    J1J3J4J5 N/A Arduinoヘッダ
    J2 N/A USB micro-Bコネクタ
    J6 2-3
    • 1-2:外部から供給されるVCCA
    • 2-3:LDO出力に接続されたVCCA
    J7 1-2 1-2:VCCA = 1.8 V(J8およびJ9がオープン)
    J8 オープン 1-2:VCCA = 1.2 V(J7およびJ9がオープン)open)
    J9 オープン 1-2:VCCA = 1.0 V(J7およびJ8がオープン)
    J10 2-3
    • 1-2:外部から供給されるVCCA
    • 2-3:LDO出力に接続されたVCCA
    J11 オープン 1-2:VCCB = 1.2 V(J12およびJ13がオープン)
    J12 オープン 1-2:VCCB = 1.8 V(J11およびJ13がオープン)
    J13 1-2 1-2:VCCB = 3.3 V(J11およびJ12がオープン)
    J14 2-3
    • 1-2:P3T1750 A0VCCBに接続
    • 2-3:P3T1750 A0Gndに接続
    J17 2-3
    • 1-2:P3T1750 A1VCCBに接続
    • 2-3:P3T1750 A1Gndに接続
    J15J16 1-2
    • 1-2:ポートB 2.2 kプルアップ
    • 2-3:ポートB 1 kプルアップ
    J18 N/A MCU/Aardvarkヘッダ
    J19 2-3
    • 1-2:PCA9538 A0VCCBに接続
    • 2-3:PCA9538 A0Gndに接続
    J22 2-3
    • 1-2:PCA9538 A1VCCBに接続
    • 2-3:PCA9538 A1Gndに接続
    J20J23 1-2
    • 1-2:ポートA 2.2 kプルアップ
    • 2-3:ポートA 1 kプルアップ
    J21 1-2
    • 1-2:ホストSCLをP3A1604UKのピンA1に接続
    • 2-3:ホストSCLをP3A1604UKのピンA3に接続
    J24 1-2
    • 1-2:ホストSDAをP3A1604UKのピンA2に接続
    • 2-3:ホストSDAをP3A1604UKのピンA4に接続
    J25 N/A ポートB GPIOヘッダ
    J26 1-2
    • 1-2:デバイスSCLをP3A1604UKのピンB1に接続
    • 2-3:デバイスSCLをP3A1604UKのピンB3に接続
    J27 1-2
    • 1-2:デバイスSCLをP3A1604UKのピンB2に接続
    • 2-3:デバイスSCLをP3A1604UKのピンB4に接続
    J28 1-2
    • 1-2:P3A1604UKを有効化
    • 2-3:P3A1604UKを無効化
  4. これでI3Cコントローラは、I²Cを介して8ビットGPIO PCA9538PWと通信することや、I3CまたはI²Cを介して温度センサP3T1750DPと通信することが可能になります。これらのデバイスはさまざまなI²C/I3Cアドレスに配置されています。工場出荷時のデフォルトのアドレスについては、表2を参照してください
  5. タイプ デバイス アドレス
    I²C PCA9538PW U6 - アドレス0xE0
    I3C P3T1750DP U5 - アドレス0x90
  6. P3A1604UK-ARD評価ボードは、標準のArduinoヘッダを搭載したMCUボードを接続して制御します。この目的で使用されるヘッダは、J1J3J4J5の4つです。
  7. 信号 ヘッダ ピン 説明
    MCU_ALERT J1 1 P3T1750DPからの割込み出力
    MCU_I²C_SCL J1 10 MCU SCL
    MCU_I²C_SDA J1 9 MCU SDA
    5V0_uC J3 5 MCUボードからの5 V電源供給
    3V3_uC J3 4 MCUボードからの3V3電源供給。使用されません
    MCU_EN J4 5 P3A1604UKイネーブル用のコントロール

設計・リソース

その他の参考情報

P3A1604UK-ARD評価ボードの情報に加えて、以下の製品についても参照してください。