MIMXRT1040-EVKのスタート・ガイド

最終更新日時: Jan 16, 2023サポート i.MX RT1040-EVK

1. 接続

MIMXRT1040-EVKを実際に使ってみましょう。下の図はMIMXRT1040-EVKの画像を示しています。

GS-MIMRT1040-EVK-IMG1

1.1 ブート・モードの設定

デバイスには4つのブート・モードがあります(1つはNXP用に予約済みです)。ブート・モードは、内部BOOT_MODEレジスタに格納されているバイナリ値に基づいて選択されます。MIMXRT1040-EVKボードのブート・モードの選択にはスイッチSW4が使用されます。

QSPIフラッシュからブートするには、SW4が0010に設定されていることを確認してください。

1.2 USBケーブルを接続する

MIMXRT1040-EVKには、接続されるとボード上のLEDが定期的に点滅するデモが事前にプログラム済みです。ボードを傾けると、緑色LEDがX軸上の傾きの度合いに基づいて徐々に点灯します。

GS-MIMRT1040-EVK-IMG1-2

2. ソフトウェアの入手

2.1 MCUXpresso SDKですぐに設計を開始する

SDKについて

MCUXpresso SDKは無償で利用することができ、オープンソースのライセンスに基づいて、すべてのハードウェア抽象化およびペリフェラル・ドライバ・ソフトウェアのソース・コード全体が提供されます。

下のボタンをクリックして、MIMXRT1040-EVK用に事前設定済みのSDKリリースをダウンロードしてください

MCUXPRESSO-SDK-TN

MCUXpresso SDKを入手する

オンラインのSDK Builderにアクセスし、提供されているSDKビルダを使用してMIMXRT1040-EVK用のカスタムSDKパッケージを作成することもできます。

2.2 ツールチェーンをインストールする

NXPは、MCUXpresso IDEというツールチェーンを無償で提供しています。

MCUXpresso IDE

MCUXpresso IDEを入手する

別のツールチェーンを使用したい場合は?

問題ありません。MCUXpresso SDKは、IARKeilコマンドラインGCCなどの他のツールをサポートしています。

GS Tool Logos

2.3 PCを設定する

サンプル・アプリケーションの多くは、マイクロコントローラのUARTを介してデータを出力します。ボードの仮想COMポート用ドライバがインストールされているか必ず確認してください。ドライバのインストーラを実行する前に、ボードをPCに接続しておく必要があります。

ドライバをダウンロード

シリアル・ポート・ドライバをインストールした状態で、お好きなターミナル・アプリケーションを実行し、マイクロコントローラのUARTからのシリアル出力を確認します。ターミナルをボーレート115200、8データ・ビット、パリティなし、1ストップ・ビットに設定します。MIMXRT1040-EVKの仮想COMポートのポート番号を確認するには、デバイス・マネージャを開き、「Ports(ポート)」グループでポートを探します。

FRDM-K64F-GS-configuration

ターミナル・アプリケーションの使用方法がわからない場合は、次のいずれかのチュートリアルをお試しください。

Tera TermチュートリアルPuTTYチュートリアル

3. ビルドと実行

3.1 MCUXpresso SDKサンプル・コードを確認する

MCUXpresso SDKには、サンプル・アプリケーション・コードが豊富に用意されています。利用可能なコードを確認するには、SDKをインストールしたフォルダのSDKボード・フォルダを参照し、ボード「MIMXRT1040-EVK」(/boards/evkMIMXRT1040) または「MIMXRT1040-EVK」(/boards/MIMXRT1040EVK) を選択します。

特定のサンプル・コードの詳細については、サンプルのディレクトリにあるreadme.txtファイルを開いてください。

3.2 MCUXpresso SDKサンプルのビルド、実行、およびデバッグ

興味のあるデモ・アプリケーションやドライバのサンプルがいくつかあれば、それをビルドおよびデバッグする方法を知りたくなることでしょう。MCUXpresso SDKのスタート・ガイドでは、SDKでサポートされているすべてのツールチェーンのデモを設定、ビルド、およびデバッグする方法について、わかりやすく手順に沿って解説しています。

以下のガイドを参照し、MCUXpresso IDEでサンプル・アプリケーションを開いてビルドやデバッグを行う方法を習得してください。

別のツールチェーンを使用する場合:

ブート・オプション

i.MX RTファミリでサポートされているさまざまなブート・ソースについて詳しく説明しています。これには、Execute in Place (XIP) も含まれます。

i.MX RTクロスオーバーMCU向けブート・オプション

セキュリティ

i.MX RTセキュア・ブート・ラボ・ガイド - i.MXファミリのセキュア・ブート機能の使用方法について説明しています。これには、キーペアと証明書の生成、leftosbツールを使用したヒューズのプログラム、ファームウェアの署名などの方法が含まれます。

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外部メモリ

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機械学習

i.MX RTでのeIQ®転移学習ラボ - モデルに対して転移学習を実行し、i.MX RT1040プラットフォームでそのモデルを実行する方法を紹介しています。

i.MX RT向けeIQ Glowラボ - 手書き数字の認識モデルのサンプルを実行して、Glowニューラル・ネットワーク・コンパイラ・ツールの使用方法を学びます。以下に、このラボのステップ・バイ・ステップ・ビデオを紹介しています

Glowニューラル・ネットワーク・コンパイラのスタート・ガイド:

グラフィックス

NXP MCUと組込みウィザードを使用したリアルタイム・インダストリアルHMIシステムへのグラフィックスの実装 - NXPはTARA Systemsと連携し、組込み型ウィザードをイネーブリング・ソフトウェア・テクノロジとして提供しています。i.MX RT1040向けMCUXpresso SDKでは、完全に統合された組込み型ウィザードのサンプル・プロジェクトが提供されています。

組込み型ウィザードとMCUXpressoのスタート・ガイド - 組込み型ウィザードを含むSDKをダウンロードして、サンプル・プロジェクトをデバイスで起動して実行する方法について説明しています。

i.MX RT10xx MCUとCrank Storyboardを使用したリアルタイム・インダストリアルHMIシステムへのグラフィックスの実装 - NXPはCrank Softwareと連携し、Storyboardをイネーブリング・ソフトウェア・テクノロジとして提供しています。i.MX RT1040向けMCUXpresso SDKでは、完全に統合されたStoryboardのサンプル・プロジェクトが提供されています。

Wi-Fi®

i.MX RTプラットフォームを使用したNXP Wi-Fiモジュールのスタート・ガイド - Wi-Fiモジュールの動作テストを行いましょう。このガイドでは、Wi-Fiモジュールとi.MX RTプラットフォームを使用します。

Tera Termチュートリアル

Tera Termチュートリアル

Tera Termは、広く利用されているオープン・ソースのターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムを使用して、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示できます。

  1. SourceForgeからTera Termをダウンロードします。ダウンロードしたら、インストーラを実行し、このウェブページに戻って手順を続行します
  2. ダウンロード

  3. Tera Termを起動します。初めて起動する際には、次のダイアログが表示されます。シリアル・オプションを選択します。ボードが接続されている場合は、COMポートが自動的にリスト内に表示されます
  4. Tera-Term-Connection
  5. 事前に確認したCOMポート番号を使用して、シリアル・ポートをボーレート115200、8データ・ビット、パリティなし、1ストップ・ビットに設定します。この設定は[Setup(セットアップ)]>[Serial Port(シリアル・ポート)]から行うことができます
  6. 接続が確立されているか検証します。確立されている場合、Tera Termのタイトル・バーに次のように表示されます
  7. Tera-Term-Console
  8. 以上で設定は完了です

PuTTYチュートリアル

PuTTYチュートリアル

PuTTYは、広く利用されているターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムを使用して、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示できます。

  1. 下のボタンをクリックしてPuTTYをダウンロードします。ダウンロードしたら、インストーラを実行し、このウェブページに戻って手順を続行します。
  2. ダウンロード

  3. 選択したダウンロードのタイプに応じて、ダウンロードした*.exeファイルをダブルクリックするか、[Start(スタート)]メニューから選択して、PuTTYを起動します。
  4. 表示されたウィンドウで設定を行い、[Serial(シリアル)]ラジオ・ボタンを選択して、事前に確認したCOMポート番号を入力します。ボーレートもあわせて指定します。今回は「115200」を入力します。
  5. PUTTY-Configuration
  6. [Open(開く)]をクリックして、シリアル接続を確立します。ボードが接続されていて、正しいCOMポートが入力されていれば、ターミナル・ウィンドウが開きます。設定が正しくない場合は、アラートが表示されます。
  7. 以上で設定は完了です

設計・リソース

ソフトウェア

サポート

設計のヒントやトレーニング・ドキュメント、さらにNXPコミュニティを通じて、RT1040についての知識を深めることができます。不明な点がある場合は、NXPサポートにお問い合わせください。

設計のヒント

i.MX RTクロスオーバーMCU向けハードウェア設計のヒント - 初めてのi.MX RT1040の設計を順調に開始するために役立つヒント。パワー・マネジメント・ユニット、さまざまなブート・モード、設定オプションの使用などを含みます。

トレーニング

コミュニティ

NXPのいずれかのコミュニティ・サイトで、他のエンジニアとつながり、i.MX RTクロスオーバーMCUを使用した設計に関する専門的なアドバイスを受けることができます。