汎用車載用途向けS32K3X4EVB-T172評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: 2023-03-09 17:34:00サポート S32K3X4EVB-T172 車載汎用評価ボード

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    接続
  • 4

    ビルド

1. パッケージの内容

1.1 S32K3X4EVB-T172評価ボードについて

S32K3X4EVB-T172-Callouts-204

S32K3X4EVB-T172-Callouts-204

1.2 ブロック図の特長

S32K3X4EVB-T172 Evaluation Board

S32K3X4EVB-T172 Evaluation Board

2. ソフトウェアの入手

ビデオをご覧いただくか、以下のステップ・バイ・ステップ・ガイドに従ってS32K3X4EVB-T172評価ボードをセットアップしてください。

2.1 統合開発環境 (IDE) の入手

S32 Design Studio IDE for S32 Platformをダウンロードしてインストールします。

S32 Design Studio IDEのダウンロード

2.2 S32K3xx開発パッケージのインストール

トップメニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]を開きます。 「S32K3xx development package(S32K3xx開発パッケージ)」に移動して、パッケージをインストールします。

S32K3xx Development Package

S32K3リアルタイム・ドライバのインストールを続行します。

S32K312EVB-Q172 RTD Installation

2.3 Elektrobit tresos Studioおよびリアルタイム・ドライバのダウンロードとインストール(AUTOSARユーザーのみ)

S32K3標準ソフトウェア・パッケージからElektrobit tresos Studio / AUTOSAR構成ツールをダウンロードし、インストールしてください。

S32DS Tresos Installer

S32K3標準ソフトウェア・パッケージからCortex-M向けS32K3リアルタイム・ドライバの.exeファイルをダウンロードし、インストールしてください。

S32K312EVB-Q172 RTD INSTALLER

インストーラはディスク上のEB tresosのインストール・ディレクトリを要求し、構成の時間を節約します。

S32K312EVB-Q172 LINK FILE

2.4 ランタイム・デバッグ・ツールの入手

S32K3X4EVB-T172は、FreeMASTERランタイム・デバッグ・ツールを使用するとパフォーマンスが向上します。

FreeMASTERツールのダウンロード

S32K3マイクロコントローラ用のFreeMASTER通信ドライバも必要です。S32K3標準ソフトウェア・パッケージの車載ソフトウェア - S32K3 - S32 FreeMASTERのリンクからダウンロードしてください。

「S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)」ダイアログ(メニュー > [Help(ヘルプ)] > [S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)])を開き、[Add Update Sites(更新するサイトの追加)]リンクをクリックして、ディスク上のS32K3用FreeMASTER通信ドライバ(名前が「com.」で始まるzipファイル)に移動します。

S32K312EVB-Q172 UPDATE SITES

S32K3用のFreeMASTER通信ドライバをインストールします。

S32K312EVB-Q172 INSTALL FM SC DRIVER

追加のオプション・ソフトウェアはS32K3リファレンス・ソフトウェア・パッケージからダウンロードできます。

3. 接続

3.1 S32K3X4EVB-T172評価ボードのジャンパの設定

S32K3X4EVB-T172-Default-Jumpers

デフォルトのジャンパ設定
ジャンパ 状態 備考
J1 電源投入後にFS26のウォッチドッグを無効化
J5 1-2 FS26のデバッグ・ピンの電圧レベルを選択
J8 VDD_HV_Bドメインから外部回路に給電
J9 VDD_HV_Aドメインから外部回路に給電
J427 VDD_HV_AドメインからMCUペリフェラルに給電
J15 VDD_HV_BドメインからMCUペリフェラルに給電
J18 1-2 VDD_HV_Aドメイン用5 V
J13 1-2 VDD_HV_Bドメイン用3.3 V
J20 LIN1 Commander*モード
J22 1-2 FS26 SBCからの5 V
J24 LIN2 Commander*モード
J26 FS26 SBCからの3.3 V
J30 FS26ウェイク入力
J31 1-2 FS26 SBCからV15ドメインに給電
J44 オンボード・デバッガUARTピン
J423 J14コネクタからの12 V
J424 3.3 V電圧信号と3.3 V MCUパワー・ドメイン・オプションを接続
*LIN規格文書におけるマスター。

3.2 電源の接続

SW1をOFFポジション(右端)に切り替えます。

S32K312EVB-Q172-GS-OFF

12 V電源アダプタを接続し、SW1をONポジション(左端)に切り替えます。

S32K312EVB-Q172-GS-ON

EVBに電源が投入されると、電圧レギュレータに隣接する4つのオレンジ色のLEDが供給電圧(12 V、5 V、3.3 V、および1.5 V)の存在を示します。

3.3 デバッガ・ケーブルの接続

オンボードのS32K3デバッガを使用してデバッグする場合は、J40コネクタにmicro-USBケーブルを接続します。

S32K3X4EVB-T172 Development Board for Automotive General Purpose

または、外部のS32K3デバッガを使用してデバッグする場合は、利用可能なJTAGコネクタの1つを使用します。

S32K3X4EVB-T172 Development Board for Automotive General Purpose

4. ビルド

S32K312EVB-T172評価ボードを実際に使ってみましょう。

4.1 サンプルに基づいた新規S32DSプロジェクトの作成

S32DSを開き、メニューから[File(ファイル)]>[New(新規)]>[S32DS Project from Example(サンプルに基づいたS32DSプロジェクト)]の順に選択します。RTDのサンプル・コードの1つを選択します。高レベルAPIのサンプルまたは低レベルAPIのサンプルを選択できます。例:Port_example_K344

S32DS Project from Example

4.2 設定ツールの使用

.mexプロジェクト・ファイルをダブルクリックします。

S32K312EVB-Q172 Mex File

適切なプロジェクトを設定していることを確認し、[Update Code(コードの更新)]ボタンをクリックして設定ファイルを生成します。

Getting Started with the S32K3X4EVB-T172 Evaluation Board for General Purpose

4.3 ソフトウェアのアップロードとデバッグ

C/C++画面に戻ります。

S32K3 Automotive Telematics Box (T-Box) perspective

[Debug Configuration(デバッグの構成)]メニューを使用し、ソフトウェアをビルドしてMCUにアップロードするための定義済みデバッグ設定の1つを選択します。

S32K3X4EVB-Q172-GS-DEBUG-IMG Debug Configuration

S32DSがデバッグ画面に切り替わり、この画面でコードを実行させることができます。

S32K3X4EVB-Q172-GS-RUN-IMG

赤色LEDが約10秒間点滅します。