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パッケージの内容2
ソフトウェアの入手3
ビルドと実行4
開発者エクスペリエンス次のセクションでは、i.MX 91 QSBをブートする手順について説明します。
開発キットには以下のものが含まれています。
パッケージ内容の説明ビデオを見て、i.MX 91 QSBでのアプリケーションの開発を始めましょう。詳細については、i.MX 91アプリケーション・プロセッサのドキュメントをご覧ください。
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i.MX 91 QSBでは、ビルド済みのNXP Linuxバイナリ・デモ・イメージがeMMCに書き込まれています。内部のバイナリを変更することなく、eMMCからのブートにより、Linux上で他のアプリケーションをビルドするための特定の機能を備えたデフォルトのシステムが提供されます。
NXPの組込みLinux®の詳細については、次のセクションを参照してください。
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付属のUSB Type-Cケーブルをデバッグ用UARTポートJ11に接続し、ケーブルのもう一方の端をホスト・コンピュータに接続します。
4つのUART接続がホスト・コンピュータに表示されます。3番目のポートがA55コアのシステム・デバッグ用です。ターミナル・アプリケーションに慣れていない場合は、次のステップに進む前に、Minicomチュートリアル、Tera Termチュートリアル、PuTTYチュートリアルのいずれかのチュートリアルを参照してください。
NXPの組込みLinux®の詳細については、次のセクションを参照してください。Something went wrong! Please try again.
SW3[1-4]はブート設定用スイッチです。デフォルトでは、ブート・デバイスはeMMC/uSDHC1です。
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J13に接続しますSW5を使用してボードの電源を入れますプロセッサがオンチップROMコードから実行を開始します。デフォルトのブート・スイッチ設定では、このコードにより、ブータブル・イメージが格納されているメディアを指定するヒューズが読み取られます。ブータブル・イメージが見つかると、U-Bootの実行が自動的に開始されます。
Arm® Cortex®-A55のシリアル・コンソールに情報が表示されます。U-Bootプロセスを停止しない場合は、引き続きカーネルのブートが実行されます。
ボードが起動します。ボードが起動すると、シリアル・ポートからPCにログ情報が出力されます。これで準備が完了しました。
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i.MX Linuxボード・サポート・パッケージ (BSP) は、特定のi.MX開発プラットフォームで組込みLinuxイメージをブートするために使用されるバイナリ・ファイル、ソース・コード、およびサポート・ファイルの集まりです。
Linuxバイナリ・デモ・ファイルの現在のリリースは、Linuxダウンロード・ページにあります。その他のドキュメントは、i.MXソフトウェアおよび開発ツールのLinuxセクションにあるi.MX Linuxドキュメント・バンドルで入手できます。
i.MX 91 QSBは、eMMCおよびSDカードからのブートをサポートしています。
このスタート・ガイドでは、Linux BSPイメージをSDカードに書き込むいくつかの方法の概要を説明します。経験豊富なLinux開発者は、必要に応じて他のオプションを検討することができます。
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i.MX 91 QSB用の最新のビルド済みイメージは、Linuxのダウンロード・ページから入手できます。
ビルド済みのNXP Linuxバイナリ・デモ・イメージは、プロセッサの使用および評価のための標準的なシステムと基本的な機能のセットを提供します。システムを変更する必要なしに、ユーザーはハードウェアのインターフェースを評価し、SoC機能をテストし、ユーザー空間のアプリケーションを実行できます。
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「パッケージの内容」セクションでの接続に加えて、適切なUSBケーブルを使用してUSB1 (J12) をホスト・マシンに接続します。
ボードの電源を切ります。「1.4 ブート・スイッチの設定」セクションを参照し、シリアル・ダウンロード・プロトコル (SDP) モードでブートするようにボードを設定します。
ホスト・マシンで使用されているOSに応じて、Linux BSPイメージをSDカードに転送する方法は異なります。詳細な手順については、以下のオプションを選択してください。
UUU GitHubのページ から最新の安定ファイルをダウンロードします。UUUについてさらにサポートが必要な場合は、この広範なチュートリアルを参照してください。
デフォルトでは、イメージがSDカードに書き込まれます。他のデバイスにイメージを書き込む方法については、UUU GitHubのページ を参照してください。
ターミナル・アプリケーションを開き、uuuとi.MX 91 QSB用の最新のLinuxディストリビューションが格納されているディレクトリに移動します。uuuファイルに実行権限を追加し、ファイルを実行します。uuuはUSBデバイスが接続されるまで待機します
$ chmod a+x uuu
$ sudo ./uuu -b sd_all imx-image-full- imx91qsb.rootfs.wic.zsti.MX 91 QSBのブート・モードがシリアル・ダウンロード・モードに切り替わっていることを確認します。ボードの電源を入れると、uuuはSDカードへのイメージの書き込みを開始します。
完了したら、ボードの電源を切り、ターミナルを閉じます。SDカードからブートするためのボードの設定についてさらにサポートが必要な場合は、「1.4 ブート・スイッチの設定」を参照してください。
UUU GitHubのページ から最新の安定ファイルをダウンロードします。UUUについてさらにサポートが必要な場合は、この広範なチュートリアルを参照してください。
uuu.exeデフォルトでは、イメージがSDカードに書き込まれます。他のデバイスにイメージを書き込む方法については、UUU GitHubのページ を参照してください。
コマンド・プロンプト・アプリケーションを開き、uuu.exeファイルとi.MX 91 QSB用のLinuxリリースが格納されているディレクトリに移動します。
uuu.exe -b sd_all imx-image-full-imx91qsb.rootfs.wic.zsti.MX 91 QSBのブート・モードがシリアル・ダウンロード・モードに切り替わっていることを確認します。ボードの電源を入れると、uuuはボードへのイメージのコピーを開始します。
完了したら、ボードの電源を切り、コマンド・プロンプト・アプリケーションを終了します。SDカードからブートするためのボードの設定についてさらにサポートが必要な場合は、「ブート・スイッチの設定」を参照してください。
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このセクションでは、i.MX 91 QSB用Yocto BSPイメージをビルドする方法に加えて、Matterのサポートを追加する方法の概要を説明します。
i.MX 91 QSB BSPリリースは、Yocto Project 5.2 (Walnascar) を使用したi.MX SW 2025 Q2リリースがベースとなっています。ソース・コードからi.MX 91 QSB BSPイメージをビルドするには、まずi.MX Yocto Projectユーザー・ガイド をお読みになり、Yocto ProjectとYoctoのビルドについて理解してください。その後、以下の手順に従ってi.MX 91 QSB用のイメージをビルドしてください。
$ repo init -u https://github.com/nxp-imx/imx-manifest -b imx-linux-walnascar -m
imx-6.12.20-2.0.0.xml
$ repo sync$ MACHINE=imx91-9x9-lpddr4-qsb DISTRO=fsl-imx-xwayland source imx-setup-release.sh -b
bld-xwayland-imx91qsb1$ zstdcat imx-image-full-imx91qsb.rootfs.wic.zst | sudo dd of=/dev/sdx bs=1M && syncまたは、uuuを使用してSDカードにイメージを書き込む場合:
$ uuu -b sd_all imx-image-full-imx91qsb.rootfs.wic.zstSomething went wrong! Please try again.
i.MX 91 QSBはMatterをサポートしています。Matterのサポートを追加するには、以下の手順に従ってYoctoのビルドにMatterのレイヤを含めてください。
$ repo init -u https://github.com/nxp-imx/imx-manifest -b imx-linux-walnascar -m imx-6.12.20-2.0.0.xml
$ repo sync1$ cd ${MY_YOCTO}/sources/meta-nxp-connectivity
$ git remote update
$ git checkout imx_matter_2025_q21$ cd ${MY_YOCTO}
$ MACHINE=imx91qsb-iwxxx-matter DISTRO=fsl-imx-xwayland source sources/meta-nxp-connectivity/tools/imx-matter-setup.sh bld-xwayland-imx91qsb$ bitbake imx-image-multimediaSomething went wrong! Please try again.
NXPでは、あらゆるスキル・レベルのユーザーが開発を迅速化できるように、プラットフォームのさまざまな特長や機能に基づく広範なサンプル・アプリケーションを提供しています。
アプリケーション・コード・ハブ (ACH) リポジトリでは、NXPの社内エキスパートが開発したマイクロコントローラおよびプロセッサのソフトウェア・サンプル、コード・スニペット、アプリケーション・ソフトウェア・パック、デモなどを簡単に見つけることができます。このスペースでは、マイクロコントローラおよびプロセッサのアプリケーションをすばやく簡単に一貫した方法で検索できます。
ACHには、特定のアプリケーションをすばやく見つけるためのフィルタと検索のオプションがあります。Git機能のサポートにより、ユーザーの開発環境でアプリケーションを簡単にインポートして使用できます。
アプリケーション・コード・ハブ (ACH) の詳細については、こちらをご覧ください。
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i.MXアプリケーション・プロセッサ用GoPointは、Linux BSPに含まれているビルド済みアプリケーションを起動するためのユーザー・フレンドリーなアプリケーションで、i.MX SoCのさまざまな機能をすばやく実際に体験してみることができます。いくつかの高度な機能に加え、GitHub で提供されているアプリケーション用のソース・コードとビルド・レシピを使用して、実装のための実用的なソリューションを提供します。
i.MXアプリケーション・プロセッサ用GoPointの詳細については、こちらをご覧ください
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Linuxホスト・マシンのコマンド・プロンプトで、次のコマンドを実行してポート番号を確認します。
1$ ls /dev/ttyUSB*3番目のポートがArm® Cortex®-A55用です。
1$ sudo apt-get install minicom1$ sudo minicom /dev/ttyUSB* -s
i.MX 91 QSBのFTDI USBシリアル・チップは、4つのシリアル・ポートを列挙します。ポートがCOM11、COM12、COM13、COM14であるとします。3番目のポート (COM13) はArm® Cortex®-A55からのシリアル・コンソール通信用です。Serial-to-USBドライバは、FTDチップ・ドライバから入手できます。
注:i.MXボードの仮想COMポートのポート番号を確認するには、Windowsのデバイス・マネージャを開き、[ポート (COMとLPT)]でUSBシリアル・ポートを探します
Tera Termは、オープン・ソースのターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムは、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示します。
PuTTYは、広く利用されているターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムは、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示します。
システムのセキュリティと整合性は常に、製品開発において考慮すべき最も重要な側面の1つです。
i.MX 91 QSBは、セキュア・ブート機能と暗号化されたブート機能をサポートしており、デバイスのブート・シーケンス中の不正なソフトウェアの実行を防止し、ブートローダのデータを不正アクセスから保護します。
セキュア・ブート機能の詳細については、アプリケーション・ノート「AHAB対応デバイスのセキュア・ブート」を参照してください。
暗号化されたブート機能の詳細については、アプリケーション・ノート「AHAB対応デバイスのi.MX暗号化ブート」を参照してください。
特定のユース・ケースでは、デバイスのブート時間の要件があります。これは、デバイスのブートを所定の時間内に完了させる必要があることを意味します。
ブート時間を最適化するために、i.MX 91 QSBはU-BootのFalconモードをサポートしています。FalconモードはU-Bootの機能で、SPLがLinuxカーネルを直接起動できるようにすることで高速ブートを可能にします。U-Bootのローディングと初期化を完全にスキップし、ブートローダで費やされる時間を短縮する効果があります。
Falconモードを有効にしてブート時間を最適化する方法については、アプリケーション・ノート「Falconモードとカーネル最適化を使用したi.MX 8Mおよびi.MX 9での高速ブート」を参照してください。