TEA2016DB1519デモ・ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: 2022-12-21 16:43:00サポート 240 W Demo Board

このドキュメントの内容

  • 1

    使用を開始する
  • 2

    ハードウェアの入手
  • 3

    ソフトウェアの入手
  • 4

    ハードウェアの構成

1. 使用を開始する

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。

このページでは、TEA2016DB1519デモ・ボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容

GS-TEA2016DB1519-1

1.2 必要な機器

  • AC主電源
  • 電源品質アナライザ(省略可)
  • 電子負荷装置(最小:12 V時20 A)
  • オシロスコープ(動作観察用)
  • USBポート搭載Windows PC(ソフトウェアとインターフェースを使用してパラメータを変更します)
  • TEA2016DB1514v2 USB-I2Cインターフェース・ボード(RDK01DB1563キット、省略可)

1.3 Windows PCワークステーション

  • Windows搭載PC。ソフトウェアはWindows 7およびWindows 10での動作が検証されていますが、XP、Vista、Windows 8でも動作します
  • 64ビット版と32ビット版のRingoソフトウェアをダウンロードできます。

1.4 ユーザ・ガイド

搭載コンポーネントとボード構成の詳細については、UM11234、UM11235、UM11527、およびRingoソフトウェア・パッケージを参照してください。

Ringoソフトウェア・パッケージには、ドキュメント、ビデオ、ツールが含まれています。

GS-TEA2016DB1519-2

1.5 参考ビデオ

2. ハードウェアの入手

2.1 ボードの説明

TEA2016DB1519 240W 12 V 20 A電源デモ・ボード

このデモ・ボードは、90 V (RMS) ~264 V(RMS、ユニバーサル電源)の電源入力電圧で動作します。これには、次の3つのサブ回路が含まれます。

  • BCM型PFCコンバータ
  • 共振LLC型HBCコンバータ
  • SR共振LLC型ファイナル・ステージ

このデモ・ボードの目的は、単一出力電圧電源におけるTEA2016 PFC + LLCコントローラと同期整流器TEA1995Tの動作を表示し、評価することです。評価の対象には、標準的な設計における動作モードも含まれます。EuP lot6要件を含む一般的な基準を満たすパフォーマンスを備えています。

記号 説明 条件
入力
Vi 入力電圧 90 V (RMS) ~264 V (RMS) AC
fi 入力周波数 47 Hz~63 Hz
Pi (no load) 無負荷入力電力 100 mW未満 230 V/50 Hz時
Pi (load-250 mW) スタンバイ消費電力 450 mW未満 230 V/50 Hz時
出力
Vo 出力電圧 12 V
Io 出力電流 0 A~20 A 連続
Io(max) 最大出力電力 24 A OPPレベル
Io(peak)max 最大ピーク出力電流 30 A tが50 ms未満、電源制限設定により制限 (155%)
thold 保持時間 10ミリ秒超 115 V/60 Hz時
tstart 起動時間 0.5秒未満 115 V/60 Hz時
η 効率 89%以上 CoCに基づく平均

2.2 その他のボード・サポート

NXP Semiconductorsは通常のTEA2016 ICに加えて、製品開発用の特別なバージョンのICを提供しています。開発用ICのサンプルには、ICの動作中に設定を簡単に変更できる(「オンザフライ」変更)第2のI2Cインターフェースが搭載されています。TEA2016DB1519デモ・ボードでは、開発バージョンのTEA2016を使用しています。

搭載コンポーネントとボード構成の詳細については、UM11234、UM11235、UM11527、およびRingoソフトウェア・パッケージを参照してください

2.3 インターフェース・ボード

TEA2016DB1514インターフェース・ボードは、コンピュータからTEA2016コントローラ・パラメータを設定するための開発ツールです。付属のRingo TEA2016開発ソフトウェアは、コンピュータにインストールできるグラフィカル・ユーザ・インターフェース (GUI) を備えています。

このインターフェースとソフトウェアは、電源開発の際にラボ環境でのエンジニアリング作業に使用することを想定して設計されています。民生用途やインダストリアル用途には適していません。

GS-TEA2016DB1519-3

2.4 ICプログラミング・ボード

GS-TEA2016DB1519-4 GS-TEA2016DB1519-5

このボードは、TEA2016AATdevサンプルのプログラミング作業の練習用に使用できます。この目的のためにサンプルを基板にはんだ付けすることができます。

TEA2016DB1561プログラミング・ボードにICソケットを追加すると、小型シリーズのICのプログラミングに役立ちます。3ピンと6ピンの両方のケーブルを接続すると、USB-I2Cインターフェースのスイッチで正しいチャネルを選択することで、TEA2016AATサンプルとTEA2016AATdevサンプルをプログラムできるようになります。

3.ソフトウェアの入手

3.1 ソフトウェアのインストール

zipファイルをコンピュータ内のフォルダにダウンロードします。x64は64ビット・オペレーティング・システム用、x86は32ビット・オペレーティング・システム用です。ファイルを解凍します。

GS-TEA2016DB1519-6

Ringoソフトウェアを動作させるには、USB-I2Cインターフェース用のFT232Hドライバをインストールする必要があります。このインストールは、USB経由で初めてインターフェースを接続すると自動的に行われます。ドライバが自動的にインストールされない場合は、付属のドライバを使用して手動でインストールすることができます(「使用を開始する」のページのビデオで、この方法を説明しています) 。

Ringoプログラムをインストールする必要はありません。Ringo.exeをダブルクリックすると起動できます。Ringoソフトウェアから使用できるよう、その他のファイルやフォルダは同じディレクトリに置いておきます。

3.2 Ringoソフトウェアのユーザ・マニュアルとチュートリアル・ビデオ

Ringo GUIソフトウェアに付属のユーザ・マニュアルとビデオを利用して、Ringoソフトウェアの使い方や利用可能な機能を手軽に学ぶことができます。

GS-TEA2016DB1519-7

Ringo付属のビデオはローカルのビデオ・プレーヤーで再生できます。また、ブラウザでNXPのWebサイトを開いて同じビデオを視聴することもできます。

  • はじめに
  • 読み取りと書き込み
  • 情報と保護
  • 設定のファイルへの保存
  • 警告と電源バー
  • 読み取り/書き込みのロックとリセット
  • 検索と接続品質

ビデオはこちらから入手可能:TEA2016AAT

4. ハードウェアの構成

電源のセットアップ:

TEA2016DB1519v2デモ・ボードには、動作中にI2C経由で通信できるTEA2016AATdevサンプルが含まれています。これは3ピン接続でインターフェースに接続されます。

ICプログラミング・ボードのセットアップ:

6ピン・ケーブルでTEA2016DB1561を接続することで、TEA2016AAT ICの読み取りやプログラミングが可能になります。TEA2016AATdev ICバージョンを使用する場合は、3ピン・ケーブルも接続してください。

インターフェースのスイッチを使って3ピン接続または6ピン接続を選択します。

GS-TEA2016DB1519-8

4.1 その他のボード・サポート

搭載コンポーネントとボード構成の詳細については、UM11234、UM11235、UM11527、およびRingoソフトウェア・パッケージを参照してください。

動作中の電源の扱いや、電源設計の最適化のためにプログラム可能な機能については、ビデオをご覧ください。

ビデオは、「TEA2016AAT | 共振電源向けデジタルLLC PFCコンボ・コントローラ | NXP Semiconductors」で視聴できます。

参考リンク

Ringoソフトウェア

Q:Ringo.exeが起動しません。

  • A1:Ringoソフトウェアを動作させるには、USB-I2Cインターフェース・ドライバ (FT232) をコンピュータにインストールする必要があります。
  • A2:互換性のある32ビット・バージョンまたは64ビット・バージョンを使用していることを確認してください
  • A3:Ringoは、Windowsオペレーティング・システム用に開発されています。それ以外のオペレーティング・システムでも、Windowsエミュレータを介して実行できます。
  • A4:Windowsのアップデート後に、USB-I2Cインターフェースを再接続(1回)する必要がある場合があります。

Q:インターフェースを接続しない状態でRingoを操作できますか?

  • A1:USB-I2Cインターフェース・ドライバ (FT232) がインストール済みであれば可能です
  • A2:まず、USB-I2Cインターフェース・ドライバ (FT232) をコンピュータにインストールして、Ringoソフトウェアが動作できるようにする必要があります。このドライバをインストールするために、インターフェースを(1回)接続する必要があります。

Q:USB-I2Cインターフェースを接続しても動作しません。

  • A1:FT232モジュールを動作させるにはドライバが必要です。ほとんどの場合、ドライバは自動的にインストールされますが(プラグ・アンド・プレイ)、手動でのインストールが必要になることがあります。Ringo zipパッケージには複数のドライバが含まれています。NXPのWebサイトで「USBドライバを手動でインストールする」ビデオをご覧ください。
  • A2:ドライバをインストールしても動作しない:ドライバを完全に削除して([delete the driver software for this device(このデバイスのドライバ・ソフトウェアを削除する)] )付属の別のドライバを選択するか、FTDIチップのWebサイトにアクセスして詳細情報やドライバのバージョンを確認します。

USB - I2Cインターフェース

Q:電源が起動していないときに電源のTEA2016AATdev(開発型)ICの設定を変更できますか?

  • A1:はい。50 Vacの低電源電圧を印加すると、ICの電源はHVソースから供給され、I2Cを介して通信できます。しかし、主電源の電圧がまだ低すぎるため、電源が起動しません。
  • A2:はい。20 V外部電源をSUPICに(一時的に)接続すると、電源を起動しなくてもICが動作状態になります。

Q:電源供給中にTEA2016AAT IC(非開発型)の設定を変更できますか?

  • 可能ですが、もっと複雑です。アプリケーション・ノートAN12330のセクション15.5.3.2に、その方法が記載されています。I2C通信用ピンは動作中に別の機能を持つため、動作中に変更を加えることができません。

Q:ICと通信できません。

  • A1:インターフェースのスイッチが正しい位置(3ピンまたは6ピン)にあるかどうかを確認します。
  • A2:正しいケーブルが接続されているか確認します(プログラミング・ボードの使用中には両方を確認します)
  • A3:信号の乱れによって通信が途切れていないか、確認します

Q:ボードの改造や修理を行いたいのですが、回路図はありますか?

  • A1:回路図はユーザ・マニュアルUM11235に含まれています。このドキュメントはRingoの[Help(ヘルプ)]タブで参照できます。

Q:ボード上のLEDにはどのような機能がありますか?

  • A1:RingoソフトウェアはLEDを使用して、I2C接続が正常であることを示します。Ringoのバージョンによって表示が異なります。一般的に、ゆっくりと点滅している場合はICと通信していない状態です。速く点滅している場合は、ICとの正常な通信が行われています。

プログラミング・ボード

Q:プログラミング・ボードを使用する際には、どのケーブルを接続する必要がありますか?

  • A1:3ピン・ケーブルと6ピン・ケーブルの両方を接続し、後で追加する正しいI2Cチャネルを選択します
  • A2:TEA2016AAT ICの場合は、6ピン・ケーブルのみ接続します
  • A3:TEA2016AATdev ICの場合は、3ピン・ケーブルと6ピン・ケーブルの両方が必要です。

Q:ボードにICソケットを追加したいのですが、適切なタイプは何ですか?

  • A1:Wells CTI 652B0162215 SO16ソケットの追加に対応しています。

Q:信号を測定したり、ボードに改造を加えたりしたいのですが、回路図はありますか?

  • A1:回路図はRingoの[Help(ヘルプ)]タブで参照できます。

TEA2016DB1519デモ・ボード単独での使用

Q:I2Cインターフェースとプログラミング・ボードを購入しなくても、TEA2016AATを使用することはできますか?

  • A1:はい。TEA2016 ICは他のタイプのICと同様に、電源を接続して使用できます。この場合、標準パラメータ設定でICを使用することになります。
  • A2:設計を最適化するためにTEA2016の設定を変更するには、ソフトウェアとインターフェース・ボードが必要です。キットには、開始するために必要なものがすべて含まれています。