S32K388EVB-Q289での開発開始

最終更新日時: 2024-10-29 11:45:00サポート S32K388EVB-Q289 汎用車載用途向け評価ボード

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    接続
  • 4

    ビルドとデバッグ

1. パッケージの内容

1.1 S32K388EVB-Q289評価ボードについて

S32K388EVB-Q289 Evaluation Board Top View

S32K388EVB-Q289 Evaluation Board Top View

S32K388EVB-Q289 Callouts

S32K388EVB-Q289 Callouts

1.2 ブロック図の特長

S32K388EVB-Q289 Block Diagram

S32K388EVB-Q289 Block Diagram

2. ソフトウェアの入手

ビデオをご覧いただくか、以下のステップ・バイ・ステップ・ガイドに従ってソフトウェアをインストールし、S32K3X8EVB-Q289評価ボードをセットアップしてください。

最初のステップとして、資格情報を使用してnxp.comにサインインします 。

2.1 S32 Design Studio for S32 Platform IDEの入手

S32 Design Studio for S32 Platformをダウンロードしてインストールします。

S32DS IDEのダウンロード

S32DS3.6.2 Download S32DS3.6.2 Download

2.2 リアルタイム・ドライバ (RTD) のダウンロード

S32K3_S32M27x Real-Time Drivers ASR R21-11 Version 5.0.0をダウンロードします。

RTD Download

RTD Download

RTD Download

RTD Download

RTD Download

RTD Download

2.3 RTDドライバのインストール

S32DSで、トップメニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。[Add Update Sites(更新サイトを追加)]をクリックし、ダウンロードしたRTD *.zipを参照します。

Add Update Sites

Add Update Sites

S32K3 Real-Time Drivers ASR R21-11 Version 5.0.0を検索し、(すべてを)選択してインストールします。

RTD Install

RTD Install

インストールが完了したら、S32DSを再起動します。

2.4 FreeMASTERランタイム・デバッグ・ツールの入手

S32K388EVB-Q289は、FreeMASTERランタイム・デバッグ・ツールを使用するとパフォーマンスが向上します。

FreeMASTERランタイム・デバッグ・ツールをダウンロードしてインストールします

FreeMASTER Tool Download

FreeMASTER Tool Download

S32DSで、トップメニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。

FreeMASTER通信ドライバを選択してインストールします。

FreeMASTER Driver Install FreeMASTER

FreeMASTER Driver Install FreeMASTER

インストールが完了したら、S32DSを再起動します。

3. 接続

3.1 ジャンパをデフォルト状態に設定

S32K388EVB-Q289評価ボードのジャンパを設定します。

Default Jumpers

Default Jumpers
品番 パッケージの説明 内部フラッシュ RAM EEPROM
FS26/SBC電源 J9 FS26_WAKE2をRESET_MCUにルーティング
J10 FS26 PGOOD信号を接続
J32 VBATをFS26インターフェースおよびVSUPドメインにルーティング
J52 1-2 FS26デバッグ・オプションの選択
J54 1-2、5-6、7-8 VDD_HV_A_PERHとVDDIO信号間のFS26 FCCU接続、およびFS26_FCCUからFCCU MCU信号への接続
J66 1-2 FS26 WAKE1をMCUのPTA8 WKUPピンにルーティング
J827 FS26_LDO1_OUTをVDD_HV_A、5 V出力に接続
J828 FS26_VCOREをV15 MCUの1.5 V出力に接続
J829 FS26_LDO2_OUTをVDD_HV_B、3.3 V出力に接続
J850 FS26_VTRK1をFS26_P5V0に接続
PF5600 +3.3 V出力 J80 FS5600_I2C_SDAおよびFS5600_I2C_SCL信号
J82 PF5600 EN1をプルアップ抵抗の後でVBAT_SWにルーティング
J83 PF5600 EN2をプルアップ抵抗の後でVBAT_SWにルーティング
J776 PF5600 P3V3SW_OUT1を複数の3.3 Vインターフェースにルーティング、電圧出力 = 3.3 V
J777 PF5600 P3V3SW_OUT2を複数の3.3 Vインターフェースにルーティング、電圧出力 = 3.3 V
J831 I2C MCU信号用にVDD_HV_Aを備えたPF5600電源レベル・シフタ。
PF5023 J380 PF50_SW1OUT_1V2が1.2 V出力をイネーブル
J386 PF50_SW1OUT_1V8が1.8 V出力をイネーブル
J388 1-2 PF5020 VDDIO_PWRAUXがPF5020 VIN用のP3V3SW_OUT1電源を選択
J389 2-3 PF5020出力がプルアップ経由で電源をイネーブル
J390 PF50_SW1OUT_1V1が1.1 V出力をイネーブル
J788 PF5020 RESETをRESET_MCU信号から切断
S32K388 MCU電源 J20 V11 MCUの接続。このジャンパにより、V11の電源とMCU間の接続がイネーブルになります
J91 VDD_HV_DCDCがDC/DCコンバータをイネーブル
J92 選択されたVDD_HV_BとVDD_HV_B_MCU間の接続
J93 1-2 FS26_LDO2_OUTからのVDD_HV_B供給
J100 VDD_HV_A_PERHをVDD_HV_Aに接続
J102 VDD_HV_B_PERHをVDD_HV_Bに接続
J103 V15 MCUの接続。このジャンパにより、V15の電源とMCU間の接続がイネーブルになります
J104 選択されたVDD_HV_AとVDD_HV_A_MCU間の接続
J108 1-2 V11/V15の切り替え。S332K388 MCUではV11_MCU電圧を選択。V15のオプションはS32K358 MCUとの互換性のためにのみ提供。
J109 選択されたVDD_HV_A_MCUとVREFH_MCU間の接続
J115 1-2 FS26_LDO1_OUTからのVDD_HV_A供給
J118 1-2 FS26_VCOREからV15_MCUへの供給
J778 1-2 SMPSを使用するかどうかを選択。SMPSが必要でない場合、VDD_DCDCをVDD_HV_B_MCUに接続すること
J847 VDD_REFH_PERHをVDD_HV_Aに接続
JTAG J29 VDD_HV_A_PERHからVDD_SWD/JTAGへの電圧供給、JTAGインターフェースへの供給用
オンボード・デバッガ J822 VDD_HV_A_PERHによりVDDIO_SDAの電源をイネーブル
J848 RESET_MCU信号によりSDAリセットをイネーブル
SABREコネクタ J431 P3V3SW_OUT1からSABREコネクタへの電源をイネーブル
GMAC0 TJA1120_A J361 P3V3_TJA1120_Aの電源をイネーブル
U97-1 + GMAC0ピン・ストラッピングConfig0 - プルアップ
U97-2 + GMAC0ピン・ストラッピングConfig1 - プルアップ
U97-3 + GMAC0ピン・ストラッピングConfig2 - プルアップ
U97-4 - GMAC0ピン・ストラッピングConfig3 - プルダウン
U97-5 0 GMAC0ピン・ストラッピングConfig4 - オープン
U97-6 + GMAC0ピン・ストラッピングConfig5 - プルアップ
U97-7 0 GMAC0ピン・ストラッピングConfig6 - オープン
U97-8 + GMAC0ピン・ストラッピングTJA1120_RST - プルアップ
GMAC1 TJA1120_B J364 P3V3_TJA1120_Bの電源をイネーブル
U98-1 + GMAC1ピン・ストラッピングConfig0 - プルアップ
U98-2 + GMAC1ピン・ストラッピングConfig1 - プルアップ
U98-3 + GMAC1ピン・ストラッピングConfig2 - プルアップ
U98-4 - GMAC1ピン・ストラッピングConfig3 - プルダウン
U98-5 0 GMAC1ピン・ストラッピングConfig4 - オープン
U98-6 + GMAC1ピン・ストラッピングConfig5 - プルアップ
U98-7 + GMAC1ピン・ストラッピングConfig6 - オープン
U98-8 + GMAC1ピン・ストラッピングTJA1120_RST - プルアップ
CAN0インターフェース J106 VBAT_SWからCAN0トランシーバへの電源をイネーブル
J347 P5V0SW_OUT1からCAN0トランシーバへの5 V電源をイネーブル
J804 2-3 CAN0トランシーバVIOをVDD_HV_B_PERHから派生
CAN1インターフェース J805 P5V0SW_OUT1からCAN1トランシーバへの5 V電源をイネーブル
J806 VBAT_SWからCAN1トランシーバへの電源をイネーブル
J807 2-3 CAN1トランシーバVIOをVDD_HV_B_PERHから派生
LINインターフェース J674 1-2 LINトランシーバVIOをVDD_HV_B_PERから派生
J791 LIN4 Commander*モード
J795 LIN3 Commander*モード
J796 LIN2 Commander*モード
J797 LIN1 Commander*モード
J798 TJA1124 LINトランシーバへのBAT供給
ARDUINOコネクタ J698 1-2 BEMF_C/PHC_I信号をPTE0ピンにルーティング
J699 1-2 BEMF_B/PHB_I信号をPTE1ピンにルーティング
J703 1-2 VDD_IOピンをVDD_HV_A_PERHに接続

3.2 ボードの電源投入

SW1をOFFポジション(右端)に切り替えます。

12 V電源アダプタを接続し、SW1をONポジション(左端)に切り替えます。

Power Sequence

Power Sequence

EVBに電源が投入されると、電圧レギュレータに隣接する赤色のLEDが供給電圧の存在を示します。

3.3 デバッガの接続

オンボードのS32K3デバッガを使用してデバッグする場合は、J21コネクタにmicro-USBケーブルを接続します。

On-Board Debug Interface

On-Board Debug Interface

外部デバッガを使用するには、いくつか追加の手順が必要となります。詳細については、ハードウェア・ユーザー・マニュアルをご確認ください。

4. ビルドとデバッグ

S32K388EVB-Q289評価ボードを実際に使ってみましょう。

4.1 サンプルに基づいたS32DSプロジェクトの作成

  1. S32 Design Studio 3.6.2を起動します
  2. メニューの[File(ファイル)]→[New(新規)]→[S32DS Project from Example(サンプルに基づいたS32DSプロジェクト)]をクリックします。RTDのサンプル・コードの1つを選択します。たとえば、Siul2_Port_Ip_Example_S32K388です。

New Project From Example

New Project From Example

Port Project From Example

Port Project From Example

4.2 設定ファイルの生成

  1. プロジェクト・ツリーを展開し、プロジェクトのmexファイルをダブルクリックします MEX File
  2. PTF23ピン(緑色LEDに接続)をGPIO出力として設定します

    LED_G1

    LED_G1
  3. PTF23の識別子を定義します(スペースなし)。たとえば、「LED_G」とします LED_G2
  4. 適切なプロジェクトを設定していることを確認し、[Update Code(コードの更新)]ボタンをクリックして設定ファイルを生成します Update Code
  5. 「Update Code(コードの更新)」が終わるまで待ちます。右下のステータスを確認してください Update Code

4.3 コードの編集

  1. C/C++の画面に戻ります C_C++ Perspective
  2. srcフォルダのmain.cファイルをダブルクリックして開きます Main_c
  3. 「LED_PORT」と「LED_PIN」のすべてのインスタンス(それぞれ4箇所)を「LED_G_PORT」と「LED_G_PIN」に変更します。これにより、赤色LEDを緑色LEDに置き換えます LED_G3

4.4 ソフトウェアのアップロードとデバッグ

[Debug Configuration(デバッグの構成)]メニュー(バグ・アイコンの横にある小さな三角形)を使用し、ソフトウェアをビルドしてMCUにアップロードするための定義済みデバッグ設定の1つを選択します。

Debug Configurations

FLASH Configuration

FLASH Configuration

デバッグ・インターフェースのファームウェアを必要に応じて更新します(初回使用時)。

Update Multilink Firmware

S32DSがデバッグ画面に切り替わります。この画面でコードを実行できます。

Let Code Run

緑色LEDが10回点滅します。