S32N5リファレンス・デザイン・ボードのスタート・ガイド

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    ボードの概要
  • 4

    接続
  • 5

    ビルドとロード

1. パッケージの内容

S32N5リファレンス・デザイン・ボード (RDB) は、S32N5車載向け超統合プロセッサを搭載した堅牢かつ包括的なデザインです。S32N5 RDBは、S32N5プロセッサの評価だけでなく、完全なエンド・ツー・エンド・アプリケーションの開発も目的として設計されています。S32N5 RDBは、幅広いオンボード・コンポーネントを統合しているため、車載、ロボティクス、輸送などのさまざまなアプリケーションに最適です。たとえば、ソフトウェア・デファインド・ビークル (SDV) をサポートするセントラル・コンピューティング・アプリケーション向けのリファレンス・プラットフォームを提供します。

このガイドでは、S32N5 RDBをセットアップして、含まれているデモを実行する手順について説明します。下の図は、RDBのコンポーネントのレイアウトを示しています。

GS-S32N5-RDB Block Diagram

GS-S32N5-RDB Block Diagram

1.1 キットの内容

RDBには以下のものが含まれています。

  • S32N5 RDB、アクリル板付き
  • 12 V電源
  • 32 GB SDカード
  • 蓋とソケットの取り付け手順
  • 通信ポート・ケーブル
  • 多機能ケーブル
  • 1 Gbイーサネット用ループバック・ケーブル
  • カスタムのRJ12-RJ12ケーブル
  • USB - USB-Cケーブル
  • 電源コード
  • ユニバーサル・アダプタ
  • Cat6Aイーサネット・ケーブル
  • ジャンパ・ヘッダ x 10

1.2 最小システム要件

ボードの評価にはWindows PCワークステーションが必要です。最適な結果を得るには、PCに次のものが装備されていることを確認してください。

  • 以下のようなシリアル・コンソール・アプリケーション
  • FTDI Chipから入手可能なWHQL (Windows Hardware Quality Labs) 認定CDM (Combined Driver Model) シリアル構成:D2XXドライバ - FTDI
  • WindowsによってCOMポートが自動で構成されない場合にのみ、ドライバをインストールします。S32フラッシュ・プログラマは次のディレクトリにあります:\S32DS.3.6\S32DS\tools\S32FlashTool\GUI\s32ft.exe

2. ソフトウェアの入手

2.1 ソフトウェアの入手

このRDBで作業をする際は、ソフトウェアをダウンロードする必要があります。利用可能なすべてのソフトウェアは、車載ソフトウェア・パッケージ・マネージャのページで入手できます。GrayVIP実行可能ファイルをインストールする必要があります。インストールが成功すると、ボードをプログラムしてS32N5 RDBの初回起動を実行するために必要なビルド済みバイナリ・イメージが含まれています。以下の画像は、S32N5向けGrayVIP(1.0.26.0以降)のダウンロードが車載ソフトウェア・パッケージ・マネージャのどこにあるかを示しています。

GS-S32N5-RDB Out of the Box 1.2

車載ソフトウェア・パッケージ・マネージャでのGrayVIPの選択

3. ボードの概要

このセクションでは、RDBの特長とコンポーネントについて概説します。

3.1 ボードの特長

S32N5 RDBは、以下のような特長を備えています。

  • セントラル・コンピューティング・マイクロプロセッサ (MPU)
  • パワー・マネジメント集積回路 (PMIC):FS04、PF5300
  • 複数のブート設定
  • 複数のイーサネット・プロトコルをサポート
  • 複数の通信プロトコルをサポート
  • ASIL Dの安全性をサポート

3.2 ボードの説明

S32N5 RDBは、S32N5車載超統合プロセッサを搭載しています。このボードは、プロセッサとそれに統合されているサブシステムの両方をサポートするように設計されており、評価と開発のための包括的なプラットフォームを提供します。オンボード・コンポーネント(ICなど)、ペリフェラル、外部コネクティビティ・オプションにより、ユーザーは効率的にデバイスの機能を評価し、ターゲット・アプリケーションの開発を加速させることができます。

3.3 ボードのコンポーネント

下の図は、S32N5 RDBのコンポーネントの概略を示しています。S32N5 RDBユーザー・ガイドには、完全かつ詳細な図も掲載されています。以下の画像で強調表示されているコンポーネントは、このスタート・ガイドで主に取り上げられているコンポーネントです。

GS-S32N5-RDB Get Software 2.3

4. 接続

このセクションでは、ボードの接続および設定の方法について説明します。

4.1 電源を接続する

S32N5 RDBの12 V電源ジャックJ43に電源を接続します。

GS-S32N5-RDB Plug It In 3.1

4.2 USBケーブルを接続する

USB Type-C ケーブルを使用して、RDBのJ1ポートとWindows PCのUSBポートを接続します。

4.3 ブート・モードを設定する

スイッチS1[1:4]を、シリアル・モードでブートするための0b0000に設定します。

4.4 ボードの電源をオンにする

RDBの電源スイッチSW1をオンにします。

4.5 GrayVIPのビルド済みイメージをプログラムする

以下の手順に従って、ディレクトリ\prebuilt\gcc\binariesにあるビルド済みのGrayVIPイメージ (GrayVIP_IVT_GrayVIPApp_Blob.bin) をXSPIフラッシュにプログラムします。

  1. S32 Flash Toolを開き、以下のように選択します。
    • Target(ターゲット):S32N5X
    • Destination(プログラム先):FLASH(フラッシュ)
    • Algorithm(アルゴリズム):S32HS01GT
    • COM port(COMポート):3番目のCOMポート
      (注:正しいCOMポートは異なる場合があります。次の手順に進んで、正しいCOMポートを確認してください)
  2. [Test connection…(接続テスト…)]を選択して、COMポートの接続が正常であることを確認します
  3. [Upload target and algorithm to hardware…(ターゲットとアルゴリズムをハードウェアにアップロード…)]を選択して、フラッシュ・アルゴリズムをロードします
  4. [Upload file to device(ファイルをデバイスにアップロード...)]を選択して、イメージをXSPIフラッシュにプログラムします。
    (プロンプトが表示されたら、ステップ4.5で参照されているバイナリ・ファイルを選択します)

以下のイメージは、それぞれa、b、c、dに対応する上記の設定手順を示しています。

GS-S32N5-RDB Plug It In 3.2

4.6 ボードの電源をオフにする

プログラミングが完了したら、S32N5 RDBの電源スイッチ (SW1) をオフにします。

4.7 XSPIブート・モードを設定する

スイッチS1[1:4]を、XSPIフラッシュからブートするための0b0001に設定します。

5. ビルドとロード

このセクションでは、S32N5 RDBでGrayVIPソフトウェアをロードして実行する方法について説明します。以下の手順に従って、RDBでGrayVIPを実行します。

5.1 シリアル・コンソールをセットアップする

  1. 任意のシリアル・コンソール(Tera TermやMobaXtermなど)を開きます。これにより、4つのCOMポートが表示されます
  2. 3番目のCOMポートを開き、ボーレートを「230400」に設定します
  3. さらに、最も小さい番号のCOMポートを開き、ボーレートを「115200」に設定します
    (注:COMポートの割り当ては異なる場合があります)。想定される出力が表示されない場合は、正しいCOMポートが選択されていることを確認してください)

5.2 S32N5 RDBの電源をオンにする

電源スイッチSW1を使用して、S32N5 RDBの電源を入れます。

5.3 GrayVIPを実行する

XSPIが起動すると、GrayVIPソフトウェアが実行されます。シリアル・コンソールに、RDBで実行されているGrayVIPソフトウェアの出力ログが表示されます(以下の例を参照)。

GS-S32N5-RDB Build and Load 4 GS-S32N5-RDB Build and Load 4.2

設計・リソース

ボード情報

RDBに関する情報は、以下のドキュメントに記載されています。