FRDMGD3160CSLEVM評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: Feb 9, 2023サポート FRDMGD3160CSLEVMハーフブリッジ評価ボード

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ハードウェアについて
  • 3

    ソフトウェア・ツールのインストールと構成
  • 4

    ハードウェアの構成

1. パッケージの内容

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。

このページでは、FRDMGD3160CSLEVMボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容と同梱物一覧

FRDMGD3160CSLEVMキットには、以下のものが含まれます。

  • 組立て済み/テスト済みの評価ボード(静電気防止バッグ入り)
  • 3.3 V~5.0 V変換器ボード (KITGD316XTREVB)、FRDM-KL25Zに接続済み
  • USBケーブル(タイプAオス/mini Bオス、3フィート)
  • クイック・スタート・ガイド

1.2 追加ハードウェア

このキットを使用するには、以下のものが必要です。

  • Bosch SiCモジュールCSL A-sample
  • HybridPACKドライブ・モジュールに対応するDCリンク・キャパシタ
  • 設定用の1.27 mmジャンパ(キットに同梱)
  • 30μH~50μH、大電流に対応する空芯インダクタ(ダブル・パルス試験用)
  • 保護シールドと聴覚保護機能を備えたHV電源
  • 25 V、1.0 A DC電源
  • 500 MHz 2.5 GS/s 4チャネル・オシロスコープ
  • ロゴスキー・コイル
  • 絶縁された高電圧プローブ
  • デジタル電圧計

1.3 最小システム要件

このキットが正しく機能するには、次のソフトウェアが必要です。

  • Windows 7以降のオペレーティング・システム

2. ハードウェアについて

2.1 ボードの特長

  • Bosch CSL SiCモジュールへの接続機能(ハーフブリッジ評価用)
  • 負のVEEゲート低駆動レベル(ポテンショメータで設定可能、-2.0 V~-8.0 V DC)
  • 調整可能なVCCREG調整済み高ゲート駆動レベル(15 V~21 V DC)
  • ジャンパ設定により短絡試験時のデッド・タイム故障保護を無効化可能
  • 電源、グランド、信号テスト・ポイントへのアクセスが容易
  • 使いやすいFlexGUIを簡単にインストールして、PCからSPI経由で操作可能(ソフトウェアでダブル・パルス試験および短絡試験を実行できます)
  • 負の温度係数 (NTC) 接続(設定によりモジュール温度のモニタリングが可能)

2.2 ボードの説明

FRDMGD3160CSLEVMは、2つのGD3160シングル・チャネルIGBT/SiCゲート・ドライブ・デバイスを搭載したハーフブリッジ評価ボードです。このボードはFRDM-KL25Zマイクロコントローラへの接続をサポートし、SPI通信による設定プログラミングとモニタリングが可能です。このボードには非飽和検出 (DESAT) 回路が搭載されており、短絡検出に対応し、GD3160シャットダウン保護機能を実装できます。

この評価ボードをBosch CSL SiCモジュールに接続して、GD3160の性能と機能を評価することができます。

FRDMGD3160CSLEVM Board Description

2.3 ボードのコンポーネント

FRDMGD3160CSLEVMボードの概要

FRDMGD3160CSLEVMは、2つのGD3160シングル・チャネル・ゲート・ドライブ・デバイスを搭載したハーフブリッジ評価ボードです。このキットに含まれるFreedom KL25Zマイクロコントローラ・ハードウエアを使用して、Flex GUIソフトウェアがインストールされたPCと通信を行うことができます。このNXPソフトウェアを利用すると、デイジー・チェーン構成またはスタンドアロン構成のGD3160ゲート・ドライブ・デバイス上のシリアル・ペリフェラル・インターフェース (SPI) レジスタとの通信が可能になります。

KITGD316XTREVB変換器ボードは、MCUとGD3160ゲート・ドライバ間で3.3 V信号を5.0 V信号に変換するために使用されます。この評価キットを互換性のある絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ (IGBT) またはSiCモジュールに接続して、ハーフブリッジの評価やアプリケーション開発に利用することができます。

FRDMGD3160CSLEVM

Kinetis KL25Z Freedomボード

Freedom KL25Zは、Arm Cortex-M0+プロセッサに基づいて構築されたKinetis LシリーズMCU向けの超低コスト開発プラットフォームです。

FRDMGD3160CSLEVM Freedom Development Platform

3.3 Vから5.0 Vへの変換器ボード

KITGD316XTREVB変換器は、MCUの3.3 Vから5.0 V SPI通信への信号レベル・シフトを可能にします。

FRDMGD3160CSLEVM Translator Board
ジャンパ 位置 機能
VCCSEL (J3) 1-2 5.0 V互換ゲート・ドライブに対して5.0 Vを選択
2-3 3.3 V互換ゲート・ドライブに対して3.3 Vを選択
PWMH_SEL (J4) 1-2 KL25Z MCUからのPWMハイサイド制御を選択
2-3 光ファイバ・レシーバ入力からのPWMハイサイド制御を選択
PWML_SEL (J5) 1-2 KL25Z MCUからのPWMローサイド制御を選択
2-3 光ファイバ・レシーバ入力からのPWMローサイド制御を選択

3. ソフトウェア・ツールのインストールと構成

FRDMGD3160CSLEVM向けのソフトウェアには、FlexGUIツールが付属しています(NXP.comから入手可能)。キット内のFRDM-KL25Zには、必要なファームウェアがインストール済みです。

他のソフトウェアやPWMを使用してテストする場合でも、このソフトウェアをバックアップ用にインストールすることをお勧めします。デバッグに役立てることもできます。

3.1 コンピュータへのFlexGUIのインストール

最新バージョンのFlexGUIは、GD3100およびGD3160をサポートしています。Windows 10またはWindows 8ベースのオペレーティング・システムで動作します。このソフトウェアをインストールするには、次の手順に従います。

  1. FlexGUIにアクセスし、[ダウンロード]をクリックします。
  2. FlexGUIソフトウェアのページが表示されたら、[ダウンロード]をクリックし、PCのオペレーティング・システムに対応するバージョンを選択します
  3. FlexGUIウィザードによってショートカットが作成され、デスクトップにNXP FlexGUIのアイコンが表示されます。デフォルトで、FlexGUI実行ファイルはC:\flexgui-app-des-gd31xx.exeにインストールされます。デバイス・ドライバをインストールすると、以前にインストールしたFlexGUIが上書きされ、GD31xxドライバを含む現在のバージョンに置き換えられます。ただし、以前のバージョンの構成ファイル (.spi) はそのまま残ります

ハードウェアの構成

4.1 ハードウェアの構成

FRDMGD3160CSLEVMは、図3に示すように、DCリンク・キャパシタを搭載した互換性のあるCSL SiC MOSFETモジュールに接続されています。FlexGUIソフトウェアをインストールしたWindowsベースPCを使用して、ダブル・パルス試験および短絡試験を実施できます。

テストに必要な推奨機器:

  • ロゴスキー・コイル大電流プローブ
  • 高電圧差動プローブ
  • 高サンプル・レートのデジタル・オシロスコープ(プローブ付き)
  • CSLモジュールに対応するDCリンク・キャパシタ
  • CSL SiC MOSFETモジュール
  • WindowsベースPC
  • DCリンク電圧用の高電圧DC電源
  • VSUP用の低電圧DC電源 - +12 V DCゲート・ドライブ・ボード低電圧ドメイン
  • 高電圧DCリンク供給のモニタリング用の電圧計
  • ダブル・パルス試験および短絡試験用の負荷コイル
FRDMGD3160CSLEVM Evaluation Board and System Setup FRDMGD3160CSLEVM Power Module