EasyEVSE EV充電信号ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: Sep 6, 2024サポート EasyEVSE EV Charging Signal Board

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    接続
  • 3

    ソフトウェアの入手
  • 4

    ビルドと実行

1. パッケージの内容

NXP EasyEVSE EV充電信号ボードは、複数のEV充電開発プラットフォーム向けのアドオン・ボードです。このスタート・ガイドは、NXPのホスト・プラットフォーム評価ボードと組み合わせて、このボードを起動し、動作させるのに役立ちます。システムのメイン・ホストは、別のプロセッサ開発ボード上にあります。EVSEのシミュレーションの場合、ホスト・プラットフォーム・ボードには、i.MX 8またはi.MX 9アプリケーション・プロセッサ・ボード (MIMX93-EVK) か、i.MX RTクロスオーバーMCUボード (MIMXRT1060/1064-EVK) を使用できます。

EVのシミュレーションの場合、ホスト・プラットフォームには、i.MX 8またはi.MX 9アプリケーション・プロセッサ・ボード (MIMX93-EVK) 、i.MX RTクロスオーバーMCUボード (MIMXRT1060/1064-EVK)、S32G車載プロセッサ・ボード (S32G-VNP-RDB3)、またはS32K3 MCUボード (S32K3X4EVB-T172) を使用できます。

1.1 キットの内容

NXP EasyEVSE EV充電信号ボード・キットには以下のものが含まれています。

  • EVSE-SIG-BRD2X x 1
  • 100~240 V AC - 5 V DC (15 W) 電源 x 1
  • MCIMX93-EVK評価ボードに接続するためのGPIOコネクタ・ケーブル x 1
  • S32G-VNP-RDB3ボードに接続するためのGPIOコネクタ・ケーブル x 1

1.2 システム要件

必要なハードウェアとその他のハードウェアおよびツールを入手します。

EVSE-SIG-BRDキットは、電気自動車充電装置 (EVSE) 側または電気自動車 (EV) 側でEasyEVSE開発プラットフォームのアドオン・ボードとして使用できます。EVSE-SIG-BRD2Xキットには以下のものが含まれています。

  • EVSE-SIG-BRD2X x 1
  • 100~240 V AC - 5 V DC (15 W) 電源 x 1
  • MCIMX93-EVK評価ボードに接続するためのGPIOコネクタ・ケーブル x 1
  • S32G-VNP-RDB3ボードに接続するためのGPIOコネクタ・ケーブル x 1

1.3 必要なハードウェア

  • NXP MCUXpresso IDEを使用してEVSE-SIG-BRD MCUXpresso SDKのソース・コード・プロジェクトをビルドするためのWindows、Linux、またはMacパーソナル・コンピュータ x 1
  • EVSE側用のMIMXRT1060-EVKB/MIMXRT1064-EVKまたはMCIMX93-EVK x 1
  • EV側用のMIMXRT1060-EVKB/MIMXRT1064-EVK、MCIMX93-EVK、S32G-VNP-RDB3、またはS32K3X4EVB-T172 x 1
  • MCIMX93-EVKをホストとして使用する場合、EVSE-IMX93_CBL x 1(EV側とEVSE側を含むケーブル・キット x 1)
  • MIMXRT1060-EVKBまたはMIMXRT1064-EVKをホストとして使用する場合、EVSE-RT106X-CBL x 1(EV側とEVSE側を含むケーブル・キット x 1)
  • EVSE-SIG-BRD2X EasyEVSE EV充電信号ボードのEVSE側とEV側間を接続するための同軸ケーブル x 1またはメス-メスのシンプル・ワイヤ x 1

1.4 その他のハードウェアおよびツール

ボードのプログラム書き込みに必要なその他のハードウェアとツールを次に示します。

  • MCU-Linkデバッグ・プローブまたはMCU-Linkデバッグ・プローブ x 1

2. 接続

2.1 ボードの概要

NXP EasyEVSE EV充電信号ボードには、ホストEVKのコネクタ(Arduino、EXP-CN、MFPコネクタなど)から給電されます。外部リレー(12 Vで140 mA以上を生成)を駆動するために、ボードには5 Vの外部電源を供給するDC電源ジャックがあります。キットには5 V DC電源が付属しています。追加の電源の使用については、ユーザー・ガイドを参照してください。

EasyEVSE EV Charging Signal Board

EasyEVSE EV Charging Signal Board

2.2 ハードウェアとジャンパの要件

Hardware and Jumper

Hardware and Jumper
部品の識別子 ジャンパのタイプ/デフォルト 説明
J2 3ピン・ヘッダ x 1 5V_SYS電源選択ジャンパ:
  • ピン1-2ショート:5V_SYS電源をDC_5V_IN電源から生成
  • ピン2-3ショート(デフォルト設定):5V_SYS電源を5V_ARD_EXP_CN電源から生成
J3 3ピン・ヘッダ x 1 3.3V_SYS電源選択ジャンパ:
  • ピン1-2ショート:3.3V_SYS電源をVDD_3V3電源から生成
  • ピン2-3ショート(デフォルト設定):3.3V_SYS電源を3V3_ARD_EXP_CN電源から生成
J4 2ピン・ヘッダ x 1 12V0_ISO電源イネーブル・ジャンパ:
  • オープン:12V0_ISO電源はオフ
  • ショート(デフォルト設定):12V0_ISO電源を12V0電源から生成
J5 2ピン・ヘッダ x 1 -12V0_ISO電源イネーブル・ジャンパ:
  • オープン:-12V0_ISO電源はオフ
  • ショート(デフォルト設定):-12V0_ISO電源を-12V0電源から生成
J7 2ピン・ヘッダ x 1 EVSE/EV PWMループバック・イネーブル・ジャンパ:
  • オープン(デフォルト設定):EVSE/EV PWMループバックをディセーブル
  • ショート:EVSE/EV PWMループバックをイネーブル
J8 2ピン・ヘッダ x 2 制御パイロット選択ジャンパ:
  • ピン1-2ショート(デフォルト設定):EVSE制御パイロットをPWM生成および検出用に選択
  • ピン3-4ショート:EV制御パイロットをPWM生成および検出用に選択
J10 3ピン・ヘッダ x 1 近接パイロット・ボードのテスト・ポイント:
  • ピン1-2ショート(デフォルト設定):近接パイロットをEVSEのシミュレーションに使用
  • ピン2-3ショート:近接パイロットをEVのシミュレーションに使用
J11 2ピン・ヘッダ x 1 3V3_CG5317電源イネーブル・ジャンパ:

オープン:3V3_CG5317電源はオフ

ショート(デフォルト設定):3V3_CG5317電源を3.3V_SYS電源から生成

J12 2ピン・ヘッダ x 1 VCORE電源イネーブル・ジャンパ:
  • オープン:VCORE電源はオフ
  • ショート(デフォルト設定):VCORE電源を3V3_CG5317電源から生成
  • J13 2ピン・ヘッダ x 1 3.3 VA電源イネーブル・ジャンパ:
    • オープン:3.3 VA電源はオフ
    • ショート(デフォルト設定):3.3 VA電源を3.3 V_SYS電源から生成
    J17 3ピン・ヘッダ x 1
    • CG5317 HPGP用ブート・ストラップ・ピン・ヘッダ
    • ピン1-2接続
    J18
    • CG5317 HPGP用ブート・ストラップ・ピン・ヘッダ
    • ピン2-3接続
    J19
    • CG5317 HPGP用ブート・ストラップ・ピン・ヘッダ
    • ピン1-2接続
    J20
    • CG5317 HPGP用ブート・ストラップ・ピン・ヘッダ
    • ピン2-3接続
    J21
    • CG5317 HPGP用ブート・ストラップ・ピン・ヘッダ
    • ピン1-2接続
    J22
    • CG5317 HPGP用ブート・ストラップ・ピン・ヘッダ
    • ピン1-2接続
    J25

    2ピン・ヘッダ x 1

    MCU_VDD電源イネーブル・ジャンパ:
    • オープン:MCU_VDD電源はオフ
    • ショート(デフォルト設定):MCU_VDD電源を3.3V_SYS電源から生成

    3. ソフトウェアの入手

    NXP EasyEVSE EV充電信号ボードのEVSEおよびEV用アプリケーション・ソフトウェアは、LPC55s36マイクロコントローラ上でベアメタル環境として動作します。ボードのEVSE側とEV側の使用に対して2つの別個のソフトウェアが使用され、これらはNXP EasyEVSE EV充電信号ボードのメインの設計ページで提供されているSW zipファイルによりダウンロードできます。LPC55S36信号ボードのソフトウェアをビルドするには、1台のWindows、Linux、またはMac PCが必要です。

    3.1 NXP EasyEVSE EV充電信号ボードのファームウェア

    信号ボードをプログラムするには、以下のソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があります。

    • MCUXpresso IDE(お使いのPCのオペレーティング・システムに基づいたIDEをダウンロードしてインストールします)
    • LPC5536 SDK(EVSE-SIG-BRD2XプロジェクトのバージョンV1をコンパイルするために、LPCXpresso55S36 SDK v 2.14.0をダウンロードしてインストールします)

    3.2 MCUXpresso IDEのダウンロードとインストール

    MCUXpresso IDEは、Kinetis MCU、LPC MCU、およびi.MX RTクロスオーバー・プロセッサ用の無償かつコード・サイズ無制限の使いやすいIDEです。

    MCUXpresso IDEをインストールするには、以下の手順を実施します。

    1. MCUXpresso-IDEに移動し、[Download(ダウンロード)]ボタンをクリックします EasyEVSE EV Charging Signal Board
    2. NXPウェブサイトでアカウントにサインインします。アカウントをお持ちでない場合は、[CREATE AN ACCOUNT(アカウントの作成)]をクリックします EasyEVSE EV Charging Signal Board
    3. 既存のユーザーの場合は、[Employee Sign In(従業員サインイン)]をクリックして、メール・アドレスまたはNXP IDとパスワードを入力します。EasyEVSE EV Charging Signal Board
    4. MCUXpresso IDEをクリックします EasyEVSE EV Charging Signal Board
    5. ソフトウェアの利用規約に同意します
    6. EasyEVSE EV Charging Signal Board
    7. MCUXpressoの製品バージョンを選択します。
    8. ダウンロードを開始するには、該当するファイル名をクリックします
    9. インストーラ・ファイルをダブルクリックし、セットアップ・ウィザードに従ってMCUXpresso IDEのインストールを完了させます。インストール手順では、MCUXpresso IDEで必要となる追加のドライバのインストールを許可します EasyEVSE EV Charging Signal Board EasyEVSE EV Charging Signal Board EasyEVSE EV Charging Signal Board

    3.3 LPC5536/LPC55S36 SDKのダウンロードとインストール

    以下の手順と図は、LPC5536-EVKでのセットアップ・プロセスを示します。これは、LPC5536/LPC55S36ベースのEVSE-SIG-BRD2X用のSDKとして使用できます。

    1. 以下に従って、LPCXpresso55S36 SDKをインストールしてインポートします。
      1. MCUXpresso SDK Builderにアクセスし、[Select Development Board(評価ボードの選択)]をクリックします
      2. NXPアカウントにサインインします。まだアカウントをお持ちでない場合は、[Register Now(今すぐ登録)]をクリックし、資格情報を入力して[Sign-in(サインイン)]をクリックします。
      3. EasyEVSE EV Charging Signal Board
    2. [Search for Hardware(ハードウェアの検索)]にボード名「LPCXpresso55S36」を入力します
    3. ドロップダウン・リストから必要なボードを選択し、推奨されるSDKリリース・バージョンを選択します
    4. [Build MCUXpresso SDK(MCUXpresso SDKのビルド)]をクリックします EasyEVSE EV Charging Signal Board
    5. SDKをビルドする際は、ホストOSを指定し、ツールチェーンとして「MCUXpresso IDE」を指定します。手順を簡略化するために、利用可能なすべてのミドルウェアを選択し、[Download SDK(SDKのダウンロード)]をクリックします EasyEVSE EV Charging Signal Board
    6. ビルドが完了したら、SDKアーカイブ (9) をダウンロードし、ソフトウェアの利用規約に同意します EasyEVSE EV Charging Signal Board
    7. 任意のワークスペースでMCUXpresso IDEを開きます
    8. SDKをIDEの[Installed SDKs(インストール済みSDK)]ウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップします EasyEVSE EV Charging Signal Board

    4. ビルドと実行

    4.1 ビルドと実行

    MCUXpressoをインストールしたら、EasyEVSE EV充電信号ボードの設計ページに移動し、EVSE-SIG-BRD2X Software_EVSEのダウンロード・ボタンをクリックして、GitHubから関連ソフトウェアをダウンロードします。

    GitHubからEVSE-SIG-BRD EVSEおよびEVSE-SIG-BRD EVをダウンロードしたら、EVSEおよびEVシミュレーション用の特定のNXP EasyEVSE EV充電信号ボードに対応するプロジェクトのバリアントをインポートし、プログラムします。

    EVSEシミュレーション・ソフトウェアをビルドするには、MCUXpressoで以下の手順を実施します。

    1. MCUXpresso IDEの[Quickstart(クイック・スタート)]パネルにある[Import project(s) from the file system…(ファイル・システムからプロジェクトをインポート)]をクリックします
    2. GitHubからダウンロードした関連ファイルを選択し、EVSEシミュレーション・プロジェクトをインポートします
    3. [Finish(完了)]ボタンをクリックします
    4. IDEの左上にあるハンマー・ボタンをクリックし、プロジェクトのビルドを開始します。ビルドが正常に完了します
    5. IDEの左上にあるカブトムシ・ボタンをクリックし、プロジェクトのバイナリを使用してボードのプログラミングを開始します。プログラミングが完了すると、コードのmain()関数にあるブレークポイントで停止します
    6. 動作を再開するには、再生ボタンをクリックします

    EVシミュレーション・ソフトウェアをビルドするには、以下の手順を実施します。

    1. MCUXpresso IDEの[Quickstart(クイック・スタート)]パネルにある[Import project(s) from the file system…(ファイル・システムからプロジェクトをインポート)]をクリックします
    2. GitHubからダウンロードした関連ファイルを選択し、EVシミュレーション・プロジェクトをインポートします
    3. [Finish(完了)]ボタンをクリックします
    4. IDEの左上にあるハンマー・ボタンをクリックし、プロジェクトのビルドを開始します。ビルドが正常に完了します
    5. IDEの左上にあるカブトムシ・ボタンをクリックし、プロジェクトのバイナリを使用してボードのプログラミングを開始します。プログラミングが完了すると、コードのmain()関数にあるブレークポイントで停止します
    6. 動作を再開するには、再生ボタンをクリックします