病院や工場において、医療用および産業用コネクティビティには、共通のインフラストラクチャ上に展開されている数百あるいは数千個のデバイスから送られる多様なトラフィックに対応することが求められます。このようにわずかなレイテンシや損失でもシステム障害と同義になるミッションクリティカルな環境特有のニーズを解決するため、NXPはSilexと共同で信頼性の高いWi-Fi 6Eソリューションを開発しました。
ミッションクリティカルな環境において、コネクティビティの障害は絶対に許されません。例えば、患者モニタリングやファクトリ・オートメーションなどのアプリケーションでは、レイテンシの急増やパケット損失はコネクティビティの問題であるどころか、重大なシステム障害です。従来世代の2.4 GHz帯および5 GHz帯を使用するデュアルバンドWi-Fiは、このような環境の高密度のトラフィックを処理するようには設計されていません。利用可能なスペクトラムが限られているため、密度が高まって輻輳が発生しやすくなり、コネクティビティの信頼性が低下します。
次世代デバイスにトライバンドWi-Fi 6Eが必要な理由
NXPとSilexは、ミッションクリティカルな環境におけるWi-Fi 6Eの必要性について解説するWebinarを開催しました。
Wi-Fi 6Eは6GHz帯をサポートし、クリーンで効率的なワイヤレス環境を提供します。干渉を大幅に低減し、高密度環境に対応する多数のチャネルを利用可能であり、レイテンシが重要なアプリケーションの必須要件である優れた決定性を実現できます。医療画像処理やバイタル・サイン・モニタリング、リアルタイム制御システムなどのワークロードでは、クリーンなスペクトラムの存在がそのまま性能の一貫性と信頼性につながります。
トライバンドWi-Fi 6Eではシステムが2.4 GHz、5 GHz、6 GHzにまたがってトラフィックをインテリジェントに分散できます。そのため、ワイヤレス・コネクティビティがコア・システム設計で不可欠となっている今、必須とされるアーキテクチャの余力を確保できます。この機能を導入すると、低帯域幅の常時オンのテレメトリ、高帯域幅のイメージングやビデオ・ストリーム、レイテンシが重要となるトラフィックのリアルタイム制御のすべてを、性能面で妥協することなく単一のネットワークで同時にサポートできます。
NXPのIW623 Wi-Fi 6E + Bluetooth®ソリューション
NXP IW623は、2×2トライバンドWi Fi 6EとBluetoothを統合した高集積システム・オン・チップ (SoC) であり、2.4 GHz、5 GHz、6 GHzにわたる運用をサポートします。MU-MIMO (Multi-User Multiple-Input Multiple-Output)、OFDMA(直交周波数分割多元接続)、TWT (Target Wake Time) など、高度なWi-Fi 6E機能を備えています。デバイスはWi-Fi用のPCIeまたはSDIOホスト・インターフェースとBluetooth用のUARTを搭載し、NXP EdgeLock®セキュリティも組み込まれています。コネクティビティに高いスループットと信頼性が求められる産業、IoT、医療の各アプリケーションに適しています。
IW623の内部ブロック図。
NXP IW623をベースにしたSilexのSX-SDMAX6Eモジュール
Silex SX‑SDMAX6Eは、NXPのIW623チップセットを軸に構築されたトライバンドWi‑Fi 6E + Bluetoothモジュールです。医療、産業、およびファクトリ・オートメーションの各環境での運用を想定して設計されており、産業の温度範囲で動作し、世界の主要地域の規制に対応しています。SX‑SDMAX6EはNXP i.MXプロセッサや他のホスト・プラットフォームと簡単に統合でき、セキュアかつ堅牢なコネクティビティにより、要件の厳しい高密度環境でも高いスループットと信頼性を維持します。