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新しいPMDトランシーバ、TJA1410(車載用)とTJF1410(産業用)は、OEMによるネットワーク・エッジまでのマルチドロップ・イーサネット通信を低コストで展開可能にし、スケーラブルなソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)と産業用アーキテクチャの実現に大きく貢献
NXP Semiconductorsは、業界初となる量産対応の10BASE-T1S Physical Medium Dependent(PMD)トランシーバ、TJA1410(車載)とTJF1410(産業、ビル・オートメーション向け)を発表しました。新しいPMDトランシーバは、ネットワークのエッジまでイーサネット通信を拡張することができ、イーサネット・ネットワーキングの大きな飛躍となる製品です。スケーラブルな統合型ネットワーキング基盤として、ソフトウェア・デファインド・アーキテクチャへの移行を加速します。CANのようなシンプルさを備えつつ、堅牢なイーサネット・データパスを提供し、スケーラブルな展開におけるシステム・コストを大幅に削減します。TJA1410は車載機能安全の関連アプリケーションに最適です。また、TJA1410、TJF1410共に最新のOpen Alliance TC14仕様および堅牢なEMC性能をサポートしています。
このPMDトランシーバは、従来一体であったEthernet PHYのアナログ領域をデジタル領域から切り離し二つの部分に分離します。デジタル領域はホストMCUやスイッチに統合することができ、PMDが物理媒体上での信号送受信に不可欠なアナログ機能を受け持ちます。このアプローチにより、低いシステム・コストと10Mイーサネット展開においてCANに類似した簡便性を実現します。
車載システムと産業システムがソフトウェア・デファインド・アーキテクチャに移行する中、OEMはイーサネットをネットワーク・エッジまで拡張するための簡素でコスト効率の高い手法を求めています。TJA1410とTJF1410は、信頼性の高さ、小型のフットプリント、CANのようなピン数の少なさという特長を持っており、ソフトウェア・デファインド・アーキテクチャへの移行を加速します。ネットワーク・エッジで10BASE-T1Sを導入することにより、OEMは次世代のソフトウェア・デファインド・ビークルにおいて、AI搭載のセンサ・フュージョンやOTA(over-the-air)アップデートなどの先進的な機能を容易に実装することができます。また、低コストでマルチドロップのシングルペア・イーサネット(SPE)ソリューションには、配線が簡素化され、ゲートウェイが不要になり、エッジデバイスを共通のイーサネット・バックボーンでまとめられるというメリットがあります。
車載用途では、イーサネットをボディ、快適性、ゾーン・アーキテクチャに拡張しつつ、機能安全要件を確保できます。産業およびビル・オートメーション用途では、従来型のフィールド・バスを脱却し、安全でスケーラブルなエンドツーエンドのイーサネット・ネットワークへの移行を可能にします。
「10BASE-T1Sは、車載、産業、ビルの各システムにおいて、イーサネットをエンド・ノードまで展開可能にする基盤技術です。NXPの新しいPMDトランシーバは、コストと複雑さという課題を解消し、パートナー企業にネットワークのエッジまでイーサネットを拡張するためのスケーラブルな手法を提供します。今回発表した製品により、次世代ソフトウェア・デファインド・アーキテクチャにおけるコスト効率とセーフティを兼ね備えたイーサネット接続の新たな基準が確立されました。」
NXP Semiconductors、副社長 兼イーサネット担当ゼネラル・マネージャー、Ritesh Saraf
TJA1410は、機能安全のサポートが求められる車載アプリケーション向けに設計されており、ISO 26262 ASIL Bへの準拠、堅牢なEMC性能、低消費電流、リモート・ウェイク(OA TC10/TC14)対応による省電力の実現といった特長を持っています。TJA1410は、低コストのCAN FDコモンモードチョークで動作可能であり、10BASE-T1Sネットワーク・システム全体のコスト削減に貢献します。
NXPの車載用MCUやMACsec対応のセキュア10BASE-T1Sポートを統合したスイッチ(S32K5、S32N7、S32J100ファミリなど)と新しいPMDトランシーバを組み合わせることにより、エンドツーエンドでセキュアなイーサネット通信をサポートする包括的なシステム・ソリューションを構築できます。これを活用し、自動車メーカーは組込みのセキュリティと高い信頼性を備えた、スケーラブルなゾーン型および中央集中型コンピューティング・アーキテクチャを展開できます。
産業用およびビル・オートメーション向けアプリケーションの場合も、TJF1410が同様の革新的なPMD機能を提供し、ModbusやRS-485などの従来型フィールド・バスからマルチドロップ・イーサネットへの移行を可能にします。TJF1410により、統合型ネットワークのメリット、高いスケーラビリティ、そしてシステム全体における安全な通信が実現します。TJF1410は、ビル用回路ブレーカーなど要求の厳しい産業用途にも対応し、PMDトランシーバに関する車載向けOpen Alliance TC14規格で規定されているノード数やケーブル長のガイドラインを大きく上回る性能を有しています。
NXPのMCX Aマイコン・シリーズとTJF1410を組み合わせることで、産業用およびビル・オートメーション向けアプリケーションに適した包括的な10BASE-T1Sシステム・ソリューションとして利用でき、システム・コストを最適化できます。今後、MCX Aシリーズの製品に10BASE-T1Sポートの搭載が予定されており、TJF1410と組み合わせることで、システムの複雑さの軽減と部品(BOM)コストの削減を実現します。
今回発表したトランシーバは量産対応しており、供給が開始されています。また、初期のお客様向けプログラムがすでに進行中であり、本製品は次世代アーキテクチャへの統合が進んでいます。詳細については、nxp.com/TJA1410とnxp.com/TJF1410をご覧ください。
NXP Semiconductors N.V. NXP Semiconductorsは車載、インダストリアル& IoT、モバイル、通信インフラ市場における革新的ソリューションの信頼あるパートナーです。NXPでは「Brighter Together」アプローチにより、最先端のテクノロジとパイオニア精神を持つ人材の両方を活用し、より良く、安全・安心なコネクテッド・ワールドを実現するシステム・ソリューションを開発しています。The company has operations in more than 30 countries and posted revenue of $12.27 billion in 2025. 詳細はWebサイトwww.nxp.comをご覧ください。
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