RD33774PDSTEVB評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: Apr 17, 2024サポート HVBMS | 集中型セル・モニタリング・ユニット (CMU)

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ハードウェアの入手
  • 3

    ハードウェアの構成

1. パッケージの内容

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。

このページでは、RD33774PDSTEVBボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容と同梱物一覧

  • 組立ておよびテスト済み評価ボード/モジュール(静電気防止バッグ入り)
  • セル端子ケーブル x 3
  • トランス物理層 (TPL) ケーブル

1.2 追加ハードウェア

このキットの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアが必要になるか、または使用すると役立ちます。

  • 4セル~18セルのバッテリー・パック、またはBATT-18EMULATORなどのバッテリー・パック・エミュレータ
  • TPL通信システム。ユーザー固有のシステムがない場合は、評価用セットアップまたは800V HVBMSリファレンス・デザインを使用できます
    • 800V HVBMSリファレンス・デザインは、HVBMSバッテリー・マネジメント・ユニット (RD-K358BMU) と800V HVBMSバッテリー・ジャンクション・ボックス (RD772BJBTPL8EVB) で構成されています。800V HVBMSリファレンス・デザインでは、FreeMASTERベースのグラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) を使用できます
    • 評価用セットアップは、FRDMDUALK3364EVB(MC33664A用EVB)とS32K3X4EVB-T172 (S32K3X4用EVB) の組み合わせで構成されています
    • 評価用セットアップでは、グラフィカル・ユーザー・インターフェース「EvalGUI 7」をMC33775A Evaluation GUI V7のリンクから入手して使用可能です。

1.3 最小システム要件

この評価ボードにはWindows PCワークステーションが必要です。

  • Windows 7またはWindows 10を搭載したUSB対応のコンピュータ
  • FTDI USBシリアル・ポート・ドライバ(FT230X Basic UARTデバイス用)

1.4 ソフトウェア

この評価ボードで作業するには、ソフトウェアのインストールが必要です。記載されているすべてのソフトウェアは、評価ボードのページRD33774PDSTEVBで入手できます(NDAが適用されます)。

2. ハードウェアの入手

2.1 ボードの特長

  • デイジー・チェーン・デバイスの接続
  • 動作モードを表示するLEDインジケータ
  • セル・バランシング抵抗(各セルにつき22 Ω)
  • RCフィルタ付きのセル検出入力
  • 汎用I/O:デジタルI/O、ウェイクアップ入力、変換トリガ入力、レシオメトリック・アナログ入力、絶対計測によるアナログ入力
  • INTB、RSTB、FS0B、LIMP0、FCCUピン
  • ユーザー定義の較正パラメータを保存するためのEEPROM(I²CインターフェースでICに接続)

2.2 ボードの説明

RD33774PDSTEVBは、NXPのMC33774ATPデバイスをサポートするハードウェア評価ツールとして使用できます。MC33774ATPは、最大18個のリチウムイオン・バッテリー・セルを監視するバッテリー・セルコントローラです。RD33774PDSTEVBは、車載用途およびインダストリアル用途での使用を想定して設計されています。このデバイスは、セルの差動電圧および差動電流に対してアナログ・デジタル変換を実行します。また、バッテリー充電のクーロン・カウントやバッテリーの温度測定も可能です。RD33774PDSTEVBは、電圧および温度の検知に関わるMC33774ATPベース・アプリケーションの迅速なプロトタイプ作成に使用できます。

2.3 ボードのコンポーネント

RD33774PDSTEVBボードの概要

Overview of the RD33774PDSTEVB Board

Overview of the RD33774PDSTEVB board
番号 名称 説明
1 セル・バランシング抵抗 Cxピン1本あたり33 Ω x 3、並列: セル・バランシング電流200 mA @4.5 V
2 セル端子ローパス・フィルタ LPF:グランドとの間に10 kΩ抵抗/0.047 μFキャパシタ
3 GPIOローパス・フィルタ NTC接続および温度測定用
4 MC33774ATP (U2) 18セル・バッテリー・セルコントローラIC
5 NV24C64DWVLT3G (U1) 高速64 KB I²C EEPROM
6 NSS1C201MZ4T1G (Q1) NPN電源バイポーラ・トランジスタ
7、8 TC102Mまたは容量結合 デフォルトBOM:高電圧シングルチャネル・トランス
9 JAE-MX34032NF2 (J1) セル接続およびNTC接続用32ピン・コネクタ
10 MOLEX-43650-0213 (J2) 上位ノードへのTPLコネクタ
11 MOLEX-43650-0213 (J3) 下位ノードへのTPLコネクタ
12 LED VAUXのステータス

3. ハードウェアの構成

このセクションでは、RD33774PDSTEVB評価ボードとGUIをセットアップして実行する方法について説明します。

3.1 バッテリー・エミュレータの接続

RD33774PDSTEVBは、BATT-18EMULATORボードなどのバッテリーセル・エミュレータの使用をサポートします。

BATT-18EMULATORは、18セル・バッテリーのエミュレータ・ボードです。18個の任意のセルと4つの電圧出力における電圧を変更でき、4つの外部NTCのエミュレートに利用できます。このエミュレータ・ボードは、付属のセル接続ケーブルを使用してRD33774PDSTEVBのJ1コネクタに接続できます。1つのBATT-18EMULATORに最大3つのRD33774PDSTEVBを接続できます。図1参照

RD33774PDSTEVBs connection to a BATT-18EMULATOR

3.2 TPL通信の接続

デイジー・チェーン構成の高電圧絶縁アプリケーションでは、最大62個のRD33774PDSTEVBボードを接続可能です。

TPL接続ではコネクタJ2J3を使用します。

RD33774PDSTEVB TPL Communication Connection

RD33774PDSTEVB TPL Communication Connection