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パッケージの内容2
ハードウェアについて3
ハードウェアの構成NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。
このページでは、PCA9422ボードをセットアップして使用する手順について説明します。
キットには以下のものが含まれています。
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このボードの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアが必要になるか、または使用すると役立ちます。
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PCA9422 GUIは、PCA9422にある評価ボードの情報ページ、またはこのガイドの「設計・リソース」セクションで提供されているリンクから入手可能です 。必ずWindows PCにPCA9422 GUIがインストールされていることを確認してください。
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PCA9422は高集積のパワー・マネジメントIC(Power Management IC:PMIC)であり、低消費電力マイクロコントローラ・アプリケーションまたは類似のアプリケーション向けの完全なパワー・マネジメント・ソリューションを提供します。
このデバイスは、最大640 mAの電流で充電できるリニア・バッテリー・チャージャで構成されています。また、I²Cでプログラムできる定電流(Constant Current:CC)値および定電圧(Constant Voltage:CV)値を備えており、柔軟な設定が可能です。安全なバッテリー充電のために、入力過電圧保護、過電流保護、過熱保護などのさまざまな保護機能も内蔵しています。さらに、JEITAの充電プロファイルにも準拠しています。
このデバイスは、I²Cでプログラム可能な出力電圧を備えた3個の降圧DC/DCコンバータも内蔵しています。すべての降圧レギュレータには、外部コンポーネントの数を最小限に抑えるために、ハイサイドおよびローサイド・スイッチならびに関連する制御回路が内蔵されており、軽負荷の状況では、パルス周波数変調 (PFM) アプローチを利用して優れた効率を実現します。過電流保護や低電圧ロックアウト (UVLO) など、その他の保護機能も提供されています。デフォルトでは、これらのレギュレータの入力は、VINまたはVBATのいずれか大きい方から電力が供給されます。
1個の昇降圧コンバータは自己消費電流が極めて低く、バッテリー電圧よりも高いまたは低い電圧を必要とするシステム・ペリフェラルに電力を供給するように設計されています。降圧、昇降圧、昇圧モード間でシームレスに遷移し、出力電圧リップルの不連続性やサブハーモニックを最小限に抑えます。
さらに、システム内のさまざまな電圧レールに電力を供給するために、4個のオンチップLDOレギュレータが備わっています。1個のLDOはSNVSコア電源用であり、ロードスイッチ機能を備えた2個の200 mA NMOS LDOは、降圧レギュレータ出力から低出力電圧への制御が可能です。残りの1個の200 mA PMOS LDOは、マイクロコントローラまたは周辺機器に電力を供給するために使用されます。他にも、FM+ I²Cバス・インターフェース、デバイス・イネーブル、割込み信号などの機能が備わっています。
チップは、2.90 mm x 3.00 mm、7 x 7バンプ、0.4 mmピッチのWLCSPパッケージで供給されます。
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PCA9422ボードの概要。
表1. ボードの説明。
| 番号 | ブロック | 説明 |
|---|---|---|
| 1 | USB-C入力 | PCA9422B用の5 V USB電源と通信ポート |
| VIN_SEL | VINの選択、外部電源またはUSBからの5 V | |
| 2 | 外部PS | 外部5 V電源入力 |
| 外部LDO | オンボードLDO出力電圧テスト・ポイント | |
| 3 | DVS_CTRL | DVS0、DVS1、DVS2用ロジック電圧の選択 |
| 電圧プルアップ | 割込み、実行モード、DVS、I²C用の電圧ロジックと電圧レベルの選択 | |
| 4 | 実行モード選択 | SLEEP_MODE0ピンとSTBY_MODE1ピンを介した実行モードの選択 |
| 外部LDO Vout選択 | オンボードLDO出力電圧の選択 | |
| 5 | 降圧Vout | SW1~SW4:出力電圧テスト・ポイント |
| 6 | PMIC | PCA9422 PCBフットプリント領域 |
| 7 | PMIC_OUT | AMUXおよびすべてのレギュレータ出力のヘッダ |
| 8 | LED | VSYS LEDおよびLED_DRVR用ジャンパ |
| 9 | SWITCH1 |
ONピンに接続されるプッシュ・ボタン |
| 10 | LDO Vout | LDO1~LDO4:出力電圧テスト・ポイント |
| 11 | SDAおよびSCL電圧 | I²Cライン電圧レベルの選択(3.3 Vまたは1.8 V) |
| 12 | FT_AR | FTDIチップまたはArduino選択用はんだジャンパ |
| 13 | VREG_IN、LDO3_IN | 外部LDO(VBATまたはUSB_5V0)およびLDO3_IN(VSYSまたはSW3_OUT)の入力選択 |
| THERM | サーミスタまたは抵抗の選択 | |
| 14 | システム電圧 | VIN、VBAT、VSYS、および内部電圧(VIN、VL)テスト・ポイント |
| 15 | VBAT入力 | バッテリー・セルの接続オプション |
| 16 | SWITCH2 |
FTDIリセット・ピンに接続されるプッシュ・ボタン |
| 17 | USB_5V0 | USB-C出力電圧テスト・ポイント |
| 18 | FTDI_IN | FTDIおよびADC回路ブロック用VSYS/5 V USBの入力選択ジャンパ |
| 19 | FRDM/ARDUINO接続 | NXP FreedomおよびArduino UNOボードと互換性のあるI/Oヘッダ |
| 20 | ADCセンシング | レギュレータおよび信号モニタリング用ADC領域とはんだジャンパ |
| 21 | FTDI USBからI²Cへの通信 | オンボードUSBからI²Cへの通信回路 |
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図2は、開発ボード、電源、Windows PCワークステーションを含む一般的なハードウェア構成を示しています。
図2に示すように、ワイヤを以下のピンに接続します。配線作業中は、必ず電源がオフであることを確認してください。
図3は、評価ボード上のジャンパの位置を示しています。
表2. ジャンパの説明とデフォルト設定。
| ジャンパ | 説明 | 設定 | 接続/結果 |
|---|---|---|---|
J24 |
VIN選択 | [1-2] | USB電源入力 |
| [2-3] | 外部電源入力 | ||
J8 |
INTB、SYSRSTn、および実行モードのプルアップ電圧の選択 | [1-2] | 外部LDOへのプルアップ(3.3 Vまたは1.8 V) |
| [2-3] | LDO1_OUTへのプルアップ | ||
J30 |
I²CおよびDVSピンのプルアップ電圧 | 閉 | LDO2_OUTへのプルアップ |
J40 |
外部LDO電圧の選択 | [1-2] | 1.8 V |
| [2-3] | 3.3 V | ||
J41 |
STBY_MODE1用ロジック設定 | [1-2] | ロジック・ハイ |
| [2-3] | ロジック・ロー | ||
J42 |
SLEEP_ MODE0用ロジック設定 | [1-2] | ロジック・ハイ |
| [2-3] | ロジック・ロー | ||
J6 |
AMUXを含む、すべてのレギュレータ用の電圧モニタリング・ヘッダ | - | ピン配置: |
| 1: BUCK-BOOST出力 | |||
| 2: BUCK3出力 | |||
| 3: BUCK2出力 | |||
| 4: BUCK1出力 | |||
| 5: LDO4出力 | |||
| 6: LDO3出力 | |||
| 7: LDO2出力 | |||
| 8: LDO1出力 | |||
| 9: AMUX | |||
| 10: GND | |||
J51 |
システム電圧LED | 閉 | システム・ステータス・インジケータLED |
J22 |
LEDドライバ | 開 | LEDドライバを使用可能にするにはジャンパを閉じる |
J46~J47 |
SCL/SDA電圧レベルの選択 | [1-2] | 1.8 Vロジック |
| [2-3] | 3.3 Vロジック | ||
SJ16~SJ26 |
FTDIまたはFRDM/Arduinoの選択 | [1-2] | 信号をオンボードFTDIに接続 |
| [2-3] | 信号をFRDM/Arduinoに接続 | ||
J14 |
サーミスタ/抵抗の選択 | [1-2] | 10 Kオンボード抵抗に接続 |
| [2-3] | 10 Kオンボード・サーミスタに接続 | ||
J13 |
オンボードLDOの入力選択 | [1-2] | 入力としてVINを選択 |
| [2-3] | 入力としてVBATを選択 | ||
J28 |
LDO3の入力選択 | [1-2] | 入力としてSW3_OUTを選択 |
| [2-3] | 入力としてVSYSを選択 | ||
J45 |
バッテリーの接続 | - | VBAT(高電流テスト)用電源コネクタ |
J51 |
バッテリーの接続 | - | VBAT用コネクタ・ヘッダ(バッテリー・セルで共通) |
J19、J9、J7 |
DVS0-DVS2ロジック・レベルの選択 | [1-2] | ロジック・ハイ |
| [2-3] | ロジック・ロー | ||
J29 |
FTDI/ADC入力電圧の選択 | [1-2] | 入力としてUSB_5V0を選択 |
| [2-3] | 入力としてVSYSを選択 | ||
J1~J4 |
I/Oヘッダ | - | NXP FreedomおよびArduinoと互換性のあるI/Oヘッダ |
SJ1~SJ11 |
ADC電圧および信号モニタリング | 閉 | スタンバイ消費電流を低減するには接続を開く |
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一部のお客様のみが利用できます。機密保持契約 (NDA) への同意が必要です。詳細については、NXPの営業担当者までお問い合わせください。