KITFS5600SKTEVM評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: 2023-04-29 11:32:00サポート KITFS5600SKTEVM FS56 Socketed Board

このドキュメントの内容

  • 1

    使用を開始する
  • 2

    ハードウェアの入手
  • 3

    ソフトウェアのインストール
  • 4

    ハードウェアの構成

1. 使用を開始する

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、改善されたパフォーマンスを実現します。

このページでは、KITFS5600SKTEVMボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容と同梱物一覧

KITFS5600SKTEVMには以下のものが含まれています。

  • 組立て済み/テスト済みの評価ボード(静電気防止バッグ入り)
  • FRDM-K82F Freedom開発プラットフォーム
  • プログラムされていないQM、ASIL B、拡張ASIL B対応FS5600のサンプル
  • クイック・スタート・ガイド

1.2 追加ハードウェア

このキットの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアが必要になるか、または使用すると役立ちます。

  • 最大40 Vの電源
  • オシロスコープ
  • 電圧計

1.3 Windows PCワークステーション

この評価ボードにはWindows PCワークステーションが必要です。この評価ボードで作業する際は、これらの最低限の仕様を満たすことで良好な結果が得られます。

  • Windows 7またはWindows 10を搭載したUSB対応のコンピュータ

1.4 ソフトウェア

この評価ボードで作業するには、ソフトウェアのインストールが必要です。記載されているすべてのソフトウェアは、KITFS5600SKT-EVMの評価ボードの情報ページから入手できます。

主要なコンポーネントとボード構成の詳細については、「設計・リソース」にあるユーザー・マニュアルを参照してください。


2. ハードウェアの入手

2.1 ボードの特長

  • VBAT電源コネクタ
  • SW1:最大出力電流100 mA(内蔵MOSFET)- ソケットによる負荷電流の制限あり
  • SW2:最大出力電流100 mA(外部MOSFET)- ソケットによる負荷電流の制限あり
  • EN1/2スイッチ
  • PGOOD1/2ステータス・インジケータ
  • FS0B外部セーフティ・ピン
  • 信号またはレギュレータの状態を示すLED
  • エミュレーション・モード機能
  • レジスタ・アクセス、OTPエミュレーション、プログラミング用のUSB接続およびGUI

2.2 ボードの説明

KITFS5600SKTEVMは、FS5600の性能試験とOTPプログラミングを実施できるハードウェア評価ツールです。

エミュレーション・モードでは、必要に応じてさまざまなOTP構成をテストすることが可能です。このキットには異なる複数のインダクタとMOSFETが含まれているため、さまざまなスイッチング周波数を試すことができます。

2.3 ボードのコンポーネント

KITFS5600SKTEVM評価ボードの概要。

GS-KITFS5600SKTEVM-IMG1
  1. VBATコネクタ
  2. SW1出力
  3. SW2出力
  4. BIAS_IN入力
  5. デバッグ電圧入力
  6. EN1およびEN2スイッチ
  7. GPIO1/2/3オプションの選択
  8. FS5600装着用32ピンQFNソケット

3. ソフトウェアのインストール

3.1 GUIのインストール

NXPGUI_PR _xを任意の場所に解凍します。パッケージ内のGUIフォルダにあるNXP_GUI_x.x-Setupファイルを実行し、GUIを任意の場所にインストールします。

3.2 Freedomボードのファームウェアのアップデート

Windows 10の場合は、ストレージ・サービスを無効にします。それには、services.mscを実行し、リストにあるストレージ・サービスをダブルクリックして、[Stop(停止)]ボタンを押してください。

GS-KITFS5600SKTEVM-IMG2 GS-KITFS5600SKTEVM-IMG3
  1. FreedomボードのRSTプッシュ・ボタンを押して、USBケーブルをFreedomボードのSDAポート (J5) に接続します。GS-KITFS5600SKTEVM-IMG4
  2. ファイル・エクスプローラの左側のパネルに新しい「BOOTLOADER」デバイスが表示された場合:
    1. ダウンロードしたファイル「0244_k20dx_bootloader_update_0x8000.bin」をBOOTLOADERドライブにドラッグ&ドロップします。ファームウェアが確実にブートローダに保存されるまで、十分な時間を取って待機します。
    2. b. USBケーブルを取り外し、(今回はRSTプッシュ・ボタンを押さずに)SDAポートに接続し直します。
    3. c. パッケージ(MCUフォルダ)に含まれているファイル「k20dx_frdmk82f_if_crc_legacy_0x8000.bin」をMAINTENANCEドライブにドラッグ&ドロップします。
  3. ファイル・エクスプローラにBOOTLOADERではなくMAINTENANCEが表示された場合は、2aをスキップします。代わりに、2bと2cを実行してください。
  4. パッケージ(MCUフォルダ)に含まれているファイル「nxp-gui-fw-frdmk82f-usb_hid-fs5600_xxx.bin」をFRDM_K82FDデバイスにドラッグ&ドロップします。
  5. Freedomボードのファームウェアが正常にロードされました。USBケーブルを取り外し、USBポートに接続し直します。先にインストールしておいたNXPGUIを開きます。左上隅の[Start(開始)]ボタンが有効になっている必要があります。
  6. NXPGUIファームウェアのみをアップデートする必要がある場合は、上記のステップ4から始めます。PCはFRDM_K82FDを検出します。

ハードウェアの構成を使用するには、次の手順に従います。

  • EVMの出荷時に、すべてのDIPスイッチが特定の設定にプリセットされています。この設定を変更するには、UM11596を参照してください。

ソフトウェアGUIの構成を使用するには、次の手順に従います。

  • まず、NXPのWeb サイトから「PTN3944 GUI」をダウンロードする必要があります。最初に、GUIパッケージのファームウェア・ディレクトリにある最新のファームウェアをLPCUSBSIOモジュールにフラッシュ書き込みすることをお勧めします。詳細については、UM11596を参照してください。
  • USB-2-I2CモジュールをPC(micro USBケーブル経由)とEVMのJ5(付属の10ピン・リボン・ケーブル経由)に接続します。
  • GUIパッケージには、PTN3944EVM-KITで使用されるディレクトリ「PTN3944 PCIe」があります。GUIの実行時には、迅速な構成のために、いくつかのデフォルトのスクリプト・ファイルがこのディレクトリに既にプリロードされています。各PTN3944のレジスタを使用して、手動でチャネル・イコライザの設定を変更することもできます。

4. ハードウェアの構成

4.1 ハードウェアの構成

GS-KITFS5600SKTEVM-IMG5

図1に示すようにハードウェアとワークステーションを構成するには、以下の手順を実施します。

  1. ジャンパがデフォルトの位置にあることを確認します。
  2. USBケーブルをPCとFreedomボードK82FのUSBポートに接続した状態で、J21J25間に12 Vを印加して評価ボードの電源を入れます。
  3. Freedomボードのリセット・ボタンを押して、ボードが認識されていることを確認します。
  4. インストール済みのNXPGUIアプリケーションを[スタート]メニューまたはインストール・フォルダから実行します。
  5. 構成ウィンドウが表示されます。キットのタイプとデバイスのシリコンのバージョンを選択し、[OK]をクリックします。GS-KITFS5600SKTEVM-IMG6
  6. [Start(開始)]をクリックして、デバイスへの接続を有効にします。デバイスが正しく接続されると、[Start(開始)]ボタンが有効になります。これでデバイスは作動準備が整っています。GS-KITFS5600SKTEVM-IMG7 GS-KITFS5600SKTEVM-IMG8
  7. NXPGUIがFRDM-K82Fボードを認識しない場合や、[Start(開始)]ボタンが有効にならない場合は、インターフェースが破損している可能性があります。その場合は、FRDMボードの再プログラミングをお試しください。

参考リンク

フォーラム

NXPのいずれかのコミュニティ・サイトで、他のエンジニアとつながり、KITFS5600SKT評価ボードを使用した設計に関する専門的なアドバイスを受けることができます。