FRDM-GD3100EVMのスタート・ガイド

最終更新日時: 2019-03-19 11:42:00サポート FRDM-GD3100EVM | GD3100 | Evaluation Board

このドキュメントの内容

  • 1

    使用を開始する
  • 2

    ハードウェアについて
  • 3

    ハードウェアの構成
  • 4

    ソフトウェアのインストール

1. 使用を開始する

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ (SiP) デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリー寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、より優れたパフォーマンスを実現します。

このページでは、FRDM-GD3100EVMハーフブリッジ評価ボードをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容/同梱物一覧

FRDM-GD3100EVMには、以下のものが含まれます。

  • ハーフブリッジ・ゲート・ドライバ・ボード (KITGD3100EVB)
  • ロジック・トランスレータ・ボード (KITGD3100TREVB)(FRDM-KL25Zに装着済み)
  • 2ソケット・コネクタ(富士電機M653 IGBTモジュール装着用)
  • USBケーブル(Type Aオス/mini Bオス、3フィート)
  • クイック・スタート・ガイド

1.2 追加ハードウェア

このキットの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアが必要になるか、または使用すると役立ちます。

  • 富士電機M653またはM661 IGBTモジュール
  • IGBTに対応するDCリンク・キャパシタ
    • SBE Power Ring 700A186、500 μF、500 V DC
  • 設定用50 milジャンパ
  • 30 μH~50 μH、大電流に対応する空芯インダクタ(ダブル・パルス試験用)
  • 保護シールドと聴覚保護機能を備えたHV電源
  • 12 V、1.0 A DC電源
  • パルス発生器
  • TEK MSO 4054、500 MHz、2.5 GS/s、4チャネル・オシロスコープ
  • ロゴスキー・コイル、PEM Model CWT Mini HF60RまたはCTW Mini HF30(小径)
  • 絶縁型高電圧プローブ x 2(CAL Test Electric CT2593-1、LeCroy AP030)
  • 低電圧プローブ x 4
  • デジタル電圧計 x 2

1.3 Windows PCワークステーション

この評価ボードにはWindows PCワークステーションが必要です。この評価ボードで作業する際は、これらの最低限の仕様を満たすことで良好な結果が得られます。

  • 利用可能なUSBポートを備えたWindows 10、8、または7対応のPC

2. ハードウェアについて

2.1 ボードの特長

  • 富士電機IGBTモジュールへの接続機能(ハーフブリッジ・ゲート・ドライバ評価用)
  • デイジー・チェーンまたは通常のスタンドアロン動作に対応したSPI通信
  • ソフトウェアで設定可能な電源およびフェイルセーフ制御
  • 電源、グランド、信号テスト・ポイントへのアクセスが容易
  • PCを介したSPIインターフェース接続用にSPIGen GUIを簡単にインストールして使用可能。ソフトウェアはダブル・パルス試験および短絡試験機能をサポート
  • AMUXINおよびAOUTを使用した、ローサイド・ドライバでのDCリンク・バス電圧モニタ

2.2 ボードの説明

FRDM-GD3100EVM Rev Cは、ハーフブリッジ評価ボードに2つのGD3100シングル・チャネルIGBTゲート・ドライブ・デバイスを搭載したハーフブリッジ評価キットです。このキットには、SPIGenソフトウェアがインストールされたPCとのインターフェース用のFRDM KL25Zマイクロコントローラ・ハードウェアが含まれています。これを使用して、デイジーチェーン構成またはスタンドアロン構成のGD3100ゲート・ドライブ・デバイス上のSPIレジスタと通信することができます。

GD3100トランスレータ・ボードは、MCUとGD3100ゲート・ドライバ間で3.3 V信号を5.0 V信号に変換するために使用されます。この評価キットは、富士電機M653またはM661 IGBTモジュールの1つの相に接続して、ハーフブリッジの評価やアプリケーション開発を行うことができます。

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2.3 ボードのコンポーネント

FRDM-GD3100EVMハーフブリッジ評価ボードの概要。

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3. ハードウェアの構成

3.1 ハードウェアの構成

テストに必要な推奨機器:

  • ロゴスキー・コイル大電流プローブ
  • 高電圧差動プローブ
  • 高サンプル・レートのデジタル・オシロスコープ(プローブ付き)
  • DCリンク・キャパシタ
  • 富士電機M653またはM661 IGBTモジュール
  • 利用可能なUSBポートを備えたWindows 10、8、または7対応のPC
  • DCリンク用の高電圧DC電源
  • VSUP/GD3100PWR用の低電圧DC電源
  • +12 V DCゲート・ドライブ・ボード低電圧ドメイン
  • 高電圧DCリンク供給のモニタリング用の電圧計
  • ダブル・パルス試験および短絡タイプ2試験用の負荷コイル

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ハードウェアを構成するには、以下の手順を実施します。

  1. FRDM-GD3100EVM Rev CとKL25Zマイクロボードおよびトランスレータを組み立てます
  2. 組み立てたボードを、SBE DCリンク・キャパシタを使用して富士電機M653またはM661 IGBTモジュールの任意の相に接続します
  3. 電源を投入する前に評価ボードのジャンパ設定を確認し、設定が目的の用途に合っていることを確認します
  4. PCでSPIGenアプリケーション・ソフトウェアを起動します。PCからKL25ZマイクロボードのUSBKL25ZポートにUSBケーブルを接続します。接続に成功すると、SPIGenアプリケーションが実行されているPCで、接続の成功を示すポップアップ(「SPIドングルが接続されています」という内容)が表示されます
    • KL25Zマイクロボードには適切なファームウェアが出荷時にすでに書き込まれています
  5. 次に、評価ボードの低電圧ドメインに12 V DC電源を供給します(12 V DCをVSUPに、グランドを低電圧ドメインのGND1にそれぞれ接続)
  6. ハイサイドとローサイドのドライバ・ドメインのレギュレーション電圧レベルを確認するために、各ドメインのVCCHおよびVCCLテスト・ポイントがそれぞれGNDHおよびGNDLのグランドに対して約17 V DCであることを確認します
  7. PCインターフェース接続と電圧レベルが適切であれば、SPIGen経由でGD3100デバイスとSPI通信を行うことができます
  8. 各ゲート・ドライブにPWM信号を印加します。ゲート・ドライブ出力は、ハイサイドおよびローサイド・ドライバ・デバイスのテスト・ポイント(GH、GL)または50 Ωポート (MMCX GATE H/L) で確認できます
  9. IGBTおよび誘導性負荷を使用したダブル・パルス試験および短絡試験には、SPIGen GUIの[Pulse Test(パルス試験)]ビューを使用します。KL25Zからパラメータで指定されるパルス幅を設定します

4. ソフトウェアのインストール

FRDM-GD3100EVM Rev C向けのソフトウェアには、SPIGen GUIツールが付属しています(NXP.comから入手可能)。デフォルトでは、このキットに同梱されているFRDM-KL25Zは、最新のファームウェアで事前にプログラム済みです。

4.1 グラフィカル・ユーザー・インターフェース動作環境

  1. ファームウェアとMCUコードを再インストールまたは更新します
    • KL25Zボードのリセット・ボタンを押しながら、PCからプログラミング・インターフェースSDA USBポートにmini USB Bケーブルを接続します。リセット・ボタンを離します。PCにE:/BOOTLOADERのようなドライブ名が表示されます。SDAファイル (MSD-DEBUG-FRDM-KL25Z_Pemicro_v118.SDA) をE:/BOOTLOADERドライブにコピーします
    • 新しいファームウェアを再起動してアクティブにするために、USBケーブルを抜き、もう一度同じ場所に(リセット・ボタンは押さずに)差し込みます。ドライブ名がE:/FRDM-KL25Zのように変更されます。ファイルUsbSpiDongleKL25Z_GD3100_544.srecE:/FRDM-KL25Zドライブにコピーします。USBケーブルを抜きます
  2. PC上で、NXP.comから入手した最新のSPIGenインストーラを実行します
  3. KL25Zボードを接続した状態でSPIGenを実行します
    • PCにmini USB Bケーブルを接続し、ケーブルのもう一方の側をKL25ZボードのUSBKL25Z USBポートに接続します
    • PCでSPIGenソフトウェアを開きます。ページの下部に、SPI Dongle Firmware v5.4.7以降が表示されます

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4.2 SPIGen GUI

SPIGenグラフィカル・ユーザー・インターフェースは、GD3100固有の機能、設定、障害レポートを示す評価ツールとしてNXP.comから入手できます。SPIGenには、FRDM-GD3100EVM Rev CでIGBTを制御するための基本機能も含まれており、ダブル・パルス試験または短絡試験が可能です。

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4.3 使用準備完了

組込みアプリケーションの開発を開始します。

設計・リソース

関連リソース

ツール概要ページ

FRDM-GD3100EVMボードのツール概要ページは以下にあります:FRDM-GD3100EVM:富士電機M653 IGBT用ハーフブリッジ評価ボード(GD3100搭載)

このページには、概要の説明、技術仕様および機能仕様、注文情報、ドキュメント、ソフトウェアについて記載されています。スタート・ガイドでは、ダウンロード可能なアセットを含む、FRDM-GD3100EVMボードの使用に適用されるクイック・リファレンス情報を提供しています。

参考情報

「GD3100:絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ (IGBT) 向けの高度なシングルチャネル・ゲート・ドライバ」のページに加えて、次のページもご覧ください。

ゲート・ドライバのページ

アプリケーションのページ

FRDMのページ

ハードウェアのページ

ソフトウェアのページ

サポート

フォーラム

NXPのいずれかのコミュニティ・サイトで、他のエンジニアとつながり、FRDM-GD3100EVMを使用した設計に関する専門的なアドバイスを受けることができます。