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NXPのEVトラクション・インバーター第3世代SiC MOSFETイネーブルメント・キットは、SiC MOSFETモジュールを使用して、電気自動車のトラクション・モーターを制御するトラクション・インバーター・モジュールを開発するお客様向けに設計されています。
このページでは、EVトラクション・インバーター制御のリファレンス・デザイン第3世代 (EV-INVERTERGEN3) をセットアップして使用する手順について説明します。
EVトラクション・インバーター制御リファレンス・デザイン第3世代
EV-INVERTERGEN3キットには、次のものが含まれます。
EVトラクション・インバーター制御リファレンス・デザイン第3世代を構築するには、EV-INVERTERGEN3キットの他に、追加のハードウェアが必要です。NXPのパートナーであるVepcoがそのようなコンポーネントを提供していますが、お客様がトラクション・インバーターのセットアップを独自に構築することもできます。
トラクション・インバータの開発には、次のツールとコンポーネントが必要です。
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S32K396-HPWR-MC MCU制御ボード。
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資格情報を使用してnxp.comにサインインします。
S32 Design Studio for S32 Platform v.3.6.1をダウンロードしてインストールします
注:バージョン3.6.1以降から、S32DSインストーラではアクティベーション・コードが要求されませんが、アクティベーション・コードは[License Keys(ライセンス・キー)]タブで確認できます。
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S32K3_S32M27x Real-Time Drivers ASR R21-11 Version 5.0.0をダウンロードします
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S32DSで、トップ・メニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。
[Add Update Sites(更新サイトを追加)]をクリックし、ダウンロードしたRTD *.zipファイルを参照します。
S32K39X Real-Time Drivers ASR R21-11 Version 5.0.0を検索して選択し、インストールします。
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Automotive SW - S32K3/S32M27x - Real-Time Drivers for Cortex-MパッケージからS32K396 GD3162 R21-11 Version 2.0.2 CD01ドライバをダウンロードします。
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S32DSで、トップ・メニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。
[Add Update Sites(更新サイトを追加)]をクリックし、ダウンロードしたGD3162更新サイト・ファイルを参照します。
GD3162ドライバを選択してインストールします。
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S32DSで、トップ・メニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。
[Add Update Sites(更新サイトを追加)]をクリックし、ダウンロードしたS32K396 FS26ドライバ更新サイト・ファイルを参照します。
FS26ドライバを選択してインストールします。
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S32K3 ETPU SW RTM 2.0.0 Code Drop 4をダウンロードします。
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S32DSで、トップ・メニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。
[Add Update Sites(更新サイトを追加)]をクリックし、ダウンロードしたTPU SW更新サイト・ファイルを参照します。
eTPU SWを選択してインストールします。
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S32DSで、トップ・メニューから[Help(ヘルプ)]→[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]の順に進み、[S32DS Extensions and Updates(S32DSの拡張と更新)]ダイアログを開きます。
S32K3 FreeMASTER通信ドライバを選択してインストールします。
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リアルタイム・デバッグ用のFreeMASTER tool 3.2をダウンロードしてインストールします。
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S32K3用の最新の車載用演算/モータ制御ライブラリ・セット(バージョン1.1.39以降)をダウンロードしてインストールします。
ヒント:可能であれば、後からパスを簡単に変更できるように、AMMCLibをデフォルトのパスにインストールしてください。
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EV-INVERTERGEN3モータ制御アプリケーション・ソフトウェアをダウンロードしてインストールします。
注:このアプリケーションでは、バージョンが合っているかどうか、適切なAMMCLibが正しくインストールされているかどうかがチェックされます。問題がある場合(赤色の注意書きが表示されます)、AMMCLibをインストールしてから、EV-INVERTERGEN3モータ制御アプリケーション・ソフトウェアを再インストールしてください。 これにより、次のプロジェクトを簡単にインポートできるようになります(最新のAMMCLibへのパスが更新済みとなります)。
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必要に応じて、CANインターフェース用のドライバをダウンロードしてインストールします。たとえばPCANインターフェースを使用する場合は、PEAK SystemのWebページでインターフェースを選択した後で、ダウンロードのセクションからWindows用デバイス・ドライバとPCAN-Viewアプリケーションをダウンロードします。ダウンロードしたドライバとGUIツールをインストールします。
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S32K396-HPWR-MC MCU制御ボードのデフォルトのジャンパ位置を確認します。
表1. S32K396-HPWR-MCのデフォルトのジャンパ設定
| ジャンパ | 状態 | 備考 |
|---|---|---|
| J2 | 閉 | FS26_DEBUGピン電圧がFS26 VBOS信号に接続されます。ウォッチドッグは無効化され、FS26がデバッグ・モードで起動します |
| J3 | 閉 | MCURESET_B信号がFS26 WAKE2入力に接続されます |
| J4 | 開 | FS26_DEBUGピンが分圧器から切断されます |
| J7 | 閉 | VDD_HV_Aが20ピンArm標準JTAGコネクタに接続されます |
| J8 | 閉 | MCU RESET_B信号が38ピンArm ETM Mictorコネクタに接続されます |
| J9 | 1-2 | MCU JTAG TMS信号が20ピンArm標準JTAGコネクタに接続されます |
| J10 | 1-2 | MCU JTAG TDO信号が20ピンArm標準JTAGコネクタに接続されます |
| J11 | 1-2 | MCU JTAG TCK信号が20ピンArm標準JTAGコネクタに接続されます |
| J12 | 1-2 | MCU JTAG TDI信号が20ピンArm標準JTAGコネクタに接続されます |
| J13 | 閉 | MCU RESET_B信号が20ピンArm標準JTAGコネクタに接続されます |
| J14 | 2-3 | 1.5 V PMOSトランジスタ・レギュレータの入力がVDD_HV_Bパワー・ドメインに接続されます |
| J15 | 2-3 | VREFH_R2Rリファレンス(すべてのADCのリファレンス電圧)がHDD_HV_Aから導出されます |
| J16 | 開 | 1.5 V PMOSトランジスタ・レギュレータが切断されます |
| J17 | 1-2 | 1.5 V PMOSトランジスタがVDD_DCDC MCU信号により駆動されます |
| J18 | 2-3 | 1.1 V NMOSレギュレータがNMOS_CTRL信号により駆動されます |
| J19 | 閉 | SW1 RESETボタンがRESET_B信号に接続されます |
| J20 | 開 | CAN0トランシーバ・スタンバイ信号がPTE5ピンから切断されます |
| J21 | 2-3 | CAN3トランシーバのスタンバイ信号がプルダウンされます |
| J22 | 開 | CAN3トランシーバのスタンバイ信号がPTF29ピンから切断されます |
| J23 | 2-3 | CAN0トランシーバのスタンバイ信号がプルダウンされます |
| J24 | 開 | SW3ユーザー・ボタンのバイパス - PTG14ピンでHDD_HV_A電圧 |
| J25 | 開 | SW2ユーザー・ボタンのバイパス - PTG4ピンでHDD_HV_A電圧 |
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NXPのパートナーであるVepcoが提供するハードウェア・コンポーネントのセットアップを利用してインバーターを構築できますが、お客様はNXP EV-INVERTERGEN3コンポーネントに基づいて独自のトラクション・インバーターを構築することもできます。次の章 (3.3) では、Vepcoプラットフォームを使用せずにインバーターを構築する手順を紹介しています。Vepcoプラットフォームを使用する場合は、第3.3章をスキップし、第3.4章のステップ8に進んでください。
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以下の手順では、電気的な接続についてのみ説明しています。お客様のプラットフォーム内のコンポーネントを支持して接続するために必要な物理的構造物(バスバー、取り付け用ハードウェアなど)は、お客様自身で組み立てていただく必要があります。
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DC高電圧の扱いを誤ると死亡事故や重篤な障害を負う危険性があります。細心の注意を払って使用してください
注意事項:DC接続に高電圧(300 V以上)を印加する前に、電流制限 (1 A) 電源を使用してDC接続部に15 V~30 Vを印加し、過度のリーク電流がないことを確認してください。
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表2. S32K396-HPWR-MC1の底面インターフェースの接続部
TE Connectivity Ltd. AMPSEAL (PN 770680-1)、4 mm、23プラグ
| ピン | 記号 | 説明 | 値 |
|---|---|---|---|
| 1 | EXT_CANH_A | CANAハイ | TTL (Transistor-Transistor Logic) 0 V~5 V |
| 2 | EXT_DGND | デジタル・グランド | 0 V、100 mA |
| 3 | EXT_DGND | デジタル・グランド | 0 V、100 mA |
| 4 | EXT_12V_IGNIT | イグニッション | 0 V~16 V |
| 5 | EXT_MTRTD1_RTRN | モーターRTD 1リターン | 抵抗– |
| 6 | EXT_RSLVR_DRIVE_SHIELD | レゾルバ励磁シールド | 0 V |
| 7 | EXT_RSLVR_SENSE_SHIELD | レゾルバ・センス・シールド | 0 V |
| 8 | EXT_RSLVR_S1 | レゾルバ・センス S1 |
アナログ100 mA |
| 9 | EXT_CANL_A | CANAロー | TTL 0 V~5 V |
| 10 | EXT_FAULT_OUT | Fsb1 | TTL |
| 11 | EXT_DGND | - | - |
| 12 | EXT_MTRTD1_SIG | モーターRTD 1信号 | 抵抗+ |
| 13 | EXT_MTRTD2_SIG | モーターRTD 2信号 | 抵抗+ |
| 14 | EXT_RSLVR_R1 | レゾルバ励磁 R1 |
アナログ100 mA |
| 15 | EXT_RSLVR_S3 | レゾルバ・センス S3 |
アナログ100 mA |
| 16 | EXT_CANH_B | - | - |
| 17 | EXT_CANL_B | - | - |
| 18 | EXT_12V_UNSWTCHD | スイッチングなしの12 V | 10 V~16 V、2 A |
| 19 | EXT_GND_12V_RETURN | 12 V GND | 0 V、2 A |
| 20 | EXT_MTRTD2_RTRN | モーターRTD 2リターン | 抵抗– |
| 21 | EXT_RSLVR_R2 | レゾルバ励磁 R2 |
- |
| 22 | EXT_RSLVR_S2 | レゾルバ・センス S2 |
- |
| 23 | EXT_RSLVR_S4 | レゾルバ・センス S4 |
- |
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EV-INVERTERGEN3モータ制御ボードの動作テストを行いましょう。
インストール・ディレクトリで適切なPMSMモータ制御アプリケーションを選択します。
NXP\MC_DevKits\EV-INVERTERGEN3 インストールされているアプリケーション・ソフトウェア・プロジェクトをS32 Design Studio IDE for S32 Platformにインポートするには、次の手順に従います。
NXP\MC_DevKits\EV-INVERTERGEN3に移動して、[Select Folder(フォルダを選択)]をクリックします。次に、[Copy projects into workspace(プロジェクトをワークスペースにコピー)]オプションのチェックボックスをオンにします。[Finish(終了)]をクリックします
注:EV-INVERTERGEN3はマルチコア・アプリケーションです。両方のプロジェクトがインポート用に選択されていることを確認してください。
M7_0_0プロジェクトに関するウィンドウが、その後にM7_0_2プロジェクトに関するウィンドウが表示されます。[Yes To All(すべてはい)]をクリックして、両方のプロジェクト・ディレクトリの「.settings」フォルダを上書きします
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*.mexファイルをダブルクリックし、S32設定ツールのプロジェクト設定を開きます
M7_0_0プロジェクトを設定していることを確認してから、[Update Code(コードの更新)]ボタンをクリックして設定ファイルを生成します。 次に、S32設定ツールで、プロジェクト名の横にあるポップダウン・ボタンをクリックし、M7_0_2プロジェクト用の*.mexファイルを選択します。[Update Code accordingly(必要に応じてコードを更新)]をクリックします Something went wrong! Please try again.
S32DSで、右上隅にあるボタンをクリックし、C/C++の画面に戻ります。
[Debug As(名前を付けてデバッグ)]メニューをクリックし、[Debug Configurations(デバッグ設定)]を選択します。
次に[Launch Group(起動グループ)]を展開し、最初の起動設定をクリックします。この設定によって、M7_0_0 プロジェクトとM7_0_2プロジェクトの両方がMCUにアップロードされます。[Debug(デバッグ)]をクリックすると、ソフトウェアがビルドされ、MCUにアップロードされます。
しばらくすると、新しいウィンドウが表示されます。[Remember my decision(選択内容を保存する)]チェックボックスをオンにして、[Switch(切り替え)]をクリックします。
S32DSはデバッグ画面に切り替わります。まず、Ctrlキーを押しながら両方のプロジェクトのmain()ファイルをクリックして、選択状態にします。次に[Resume(再開)]をクリックして(またはF8キーを押して)両方のプロジェクトを実行します。
[Disconnect(切断)]をクリックすると、S32DS IDEデバッガとFreeMASTERツールの間の干渉を回避できます。
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FreeMASTERアプリケーションを起動します。
*.pmp FreeMASTERプロジェクトを開くには、[File(ファイル)]>[Open Project(プロジェクトを開く)]の順にクリックします。
注:S32DSプロジェクト・フォルダで、直接ダブルクリックして起動することもできます。
通信を有効にするには、FreeMASTERツールバーで[Go]をクリックします(またはCtrl+Gを押します)。
正常に通信が行われている場合、下部のステータス・バーに次のように表示されます。 CAN;drv=peak;port=1;bitrate=500000;cmdid=0x7aa;rspid=0x7aa;tmo=1000
注:[Project(プロジェクト)]→[Options(オプション)]の順にクリックすると、通信設定を確認し、変更することができます。
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Vepcoモーターを使用しない場合は、使用するPMSMモーターに応じて、モーターのパラメータを編集する必要がある場合があります。モータ制御アプリケーション・チューニング (MCAT) ツールの[Parameters(パラメータ)]タブを開き、左側の値を編集します。
モーターのパラメータの編集が完了したら、[Store Data(データを保存)]をクリックし、[Output File(出力ファイル)]タブに切り替えて、[Generate Configuration File(設定ファイルを生成)]をクリックします。
モーターのパラメータは実行時に更新できないため、手順4.3を繰り返してプロジェクトをビルドし、コードをMCUにアップロードします。
注:MCUがリセットされるため、FreeMASTERの再接続が必要になる場合があります(Ctrl+K、Ctrl+G)。
Sensors/Actuators(センサ/アクチュエータ)]→[Position/Speed(位置/速度)]→[オープンループ - スカラー制御(OpenLoop - Scalar Control)の順に選択して、[位置(Position)]ビューを選択します
Sensors/Actuators(センサ/アクチュエータ)]→[Position/Speed(位置/速度)]→[Speed Control(回転数制御)]の順に選択して、[Speed(回転数)]ビューを選択します
MCATを使用したモータ制御アプリケーション・チューニングの詳細については、「AN4642:三相PMSM向けモーター制御アプリケーション・チューニング (MCAT) ツール」を参照してください。
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S32 Design Studioの入手
リアルタイム・ドライバのダウンロード
RTDドライバのインストール
GD3162ドライバのダウンロード
GD3162ドライバのインストール
FS26ドライバのダウンロード
FS26ドライバのインストール
eTPU SWのダウンロード
eTPU SWのインストール
FreeMASTER通信ドライバの入手
FreeMASTERアプリケーション・ツールの入手
S32K3用AMMCLibの入手
モータ制御アプリケーション・ソフトウェアの入手
CANノード・ドライバの入手(オプション)