MC56F80000-EVKのスタート・ガイド

最終更新日時: Jan 6, 2023サポート MC56F80000-EVK

このドキュメントの内容

  • 1

    接続
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    ビルドと実行
  • 4

    作成

1. 接続

1.1 ボードの概要

Get Started with MC56F80000-EVK

1.2 USBケーブルを接続する

ボードには2つのmicro-USBコネクタがあります。下部のコネクタ (J12) は、プログラミング、デバッグ、仮想シリアル・ポートに対応するオンボードOpenSDA用です。上部のコネクタ (J26) は、CP2012Nにより実現される仮想シリアル・ポートとして使用されます。どちらのmicro-USBコネクタもボードへの給電に使用できます。OpenSDA用のUSBケーブルを下部のコネクタに差し込みます。

Get Started with MC56F80000-EVK

1.3 クイック・スタート・デモを実行する

MC56F80000-EVKボードには、スイッチのLEDの簡単なデモが搭載されています。緑色のLED D2が点灯し、ボードの電源がオンになったことを示します。D7、D8、D5のLEDが順々に点灯し、その後順々に消灯します。

2. ソフトウェアの入手

MC56F80000-EVK用ソフトウェアのインストール

2.1 ツールチェーンをインストールする

NXPは、CodeWarrior IDEというツールチェーンを無償で提供しています。このIDEには多くのバージョンがありますが、MC56F80xxxをサポートするには、MCU用CodeWarriorのバージョンがv11.2以降である必要があります。

CodeWarrior v11.2のインストール手順を以下に示します。

  1. CodeWarriorのリンクをクリックします。CodeWarrior v11.2の項目を見つけて、[DOWNLOAD(ダウンロード)]をクリックします。Get Started with MC56F80000-EVK
  2. バージョン11.2の「CodeWarrior for MCU Professional Edition」をクリックします。Get Started with MC56F80000-EVK
  3. 「CodeWarrior for MCU v11.2 - Windows」ファイルと「com.freescale.mcu11_2.dsc.updatesite.zip」ファイルを同じディレクトリにダウンロードします。Get Started with MC56F80000-EVK
  4. .exeファイルをクリックし、手順に従ってインストールを完了します。Get Started with MC56F80000-EVK

2.2 MCUXpresso SDKですぐに設計を開始する

MCUXpressoソフトウェア開発キット (SDK) は無償で利用することができ、オープンソースのライセンスに基づいて、すべてのハードウェア抽象化およびペリフェラル・ドライバ・ソフトウェアのすべてのソース・コードが提供されます。

MC56F80000-EVK向けSDKの最新リリースのダウンロード方法を以下に示します。

  1. MCUXpresso SDKのリンクをクリックします。以下のページが表示されます。Get Started with MC56F80000-EVK
  2. [Processors(プロセッサ)]>[dsc]>[56F80000]>[56F807xx]の順に選択します。Get Started with MC56F80000-EVK

    56F807xxシリーズのすべての製品がここに表示されます。この評価ボードではMC56F80748が使用されているため、ここでは「MC56F80748」を選択します。別の製品を使用している場合は、該当する製品を選択して適切なSDKパッケージをダウンロードしてください

    Get Started with MC56F80000-EVK
  3. [Build MCUXpresso SDK(MCUXpresso SDKのビルド)]をクリックします Get Started with MC56F80000-EVK
  4. アプリケーションで必要なミドルウェアもここで選択できます。次に、[DOWNLOAD SDK(SDKのダウンロード)]をクリックします Get Started with MC56F80000-EVK
  5. ビルドが完了すると、以下のページが表示されます。[Download SDK(SDKのダウンロード)]をクリックします Get Started with MC56F80000-EVK
  6. ポップアップ・ウィンドウで、下図でマークされている項目を選択します Get Started with MC56F80000-EVK
  7. 最後に、規約に[Agree(同意する)]を選択してダウンロードを完了します Get Started with MC56F80000-EVK

2.3 FreeMASTER

FreeMASTER は、組込みソフトウェア・アプリケーションの実行時の設定および調整を可能にするユーザー・フレンドリーなリアルタイム・デバッグ・モニタおよびデータ可視化ツールです。下のボタンをクリックして、最新のFreeMASTERをダウンロードしてください。

FreeMASTERの入手

OpenSDAにより、MC56F80000-EVKでのFreeMASTER向け仮想COMポート通信がサポートされています。

MC56F80000-EVKでCP210xのUSB-UARTブリッジ仮想COMポート通信を使用する場合は、CP210xドライバをダウンロードしてインストールする必要があります。CP210x Windowsドライバv6.7.6であれば正常に動作します。

CP210xドライバ

2.4 MCUXpresso Config Tools

MCUXpresso Config Toolsは、ユーザーがMCUXpresso SDKプロジェクトを新規に作成するための構成ツールの統合スイートであり、カスタム・ボード・サポート用の初期化Cコードを生成するためのピンとクロックのツールも備えています。最新バージョンのMCUXpresso Config Toolsをインストールすることを推奨します。

MCUXpresso Config Tools

2.5 シリアル・ターミナル

多くのMCUXpresso SDKサンプルは、MCU UART経由でデータを出力します。必ずターミナル・アプリケーションをインストールしてください。

ターミナル・アプリケーションの使用方法がわからない場合は、Tera TermチュートリアルまたはPuTTYチュートリアルのいずれかのチュートリアルをお試しください

3. ビルドと実行

3.1 MCUXpresso SDKサンプル・コードを確認する

MCUXpresso SDKには、サンプル・アプリケーション・コードが豊富に用意されています。利用可能なコードを確認するには、SDKをインストールしたフォルダの「SDKボード」フォルダを参照し、「mc56f80000evk」を選択します (< SDK_Install_Directory>/boards/mc56f80000evk)。

特定のサンプル・コードの詳細については、サンプルのディレクトリにあるreadme.txtファイルを開いてください

3.2 ビルドと実行

興味のあるデモ・アプリケーションやドライバのサンプルがいくつかあれば、それを自分でビルドおよびデバッグする方法を知りたくなることでしょう。以下のガイドでは、CodeWarrior IDEでサンプル・コードを開いてビルドやデバッグを行う方法について、わかりやすく手順に沿って解説しています。

  1. サンプル・プロジェクトのインポート
    1. CodeWarrior 11.2を起動し、[File(ファイル)]> [Import(インポート)]の順に選択します GS-MC56F80000-EVK
    2. インポート・ソースのリストで、[General(一般)]のツリー・コントロールを展開し、[Existing projects into Workspace(既存プロジェクトをワークスペースへ)]を選択します。[Next(次へ)]をクリックします。GS-MC56F80000-EVK
    3. [Browse...(参照)]を選択します。GS-MC56F80000-EVK
    4. ダウンロードしたサンプル・プロジェクト/boards/ mc56f80000evk/demo_apps/hello_worldに移動し、「codewarrior」を選択して、[OK]をクリックします。GS-MC56F80000-EVK
    5. 選択されたプロジェクトが「Projects(プロジェクト)」リストに表示されます。[Finish(完了)]をクリックします。 GS-MC56F80000-EVK
  2. サンプル・プロジェクトのビルド
    1. この時点で、[Workbench(ワークベンチ)]ウィンドウの[CodeWarrior Project(CodeWarriorプロジェクト)]ビューにプロジェクトが表示されています。プロジェクトには、最適化の構成とメモリ・モデルが異なる4つのビルド構成があります。'flash_sdm_lpm_debug''flash_ldm_lpm_debug'は速度最適化レベル1として構成され、'flash_sdm_lpm_release''flash_ldm_lpm_release'は速度最適化レベル4として構成されます。また、'flash_sdm_lpm_debug' 'flash_sdm_lpm_release'はスモール・データ/ラージ・プログラム・メモリ・モデルとして構成され、'flash_ldm_lpm_debug''flash_ldm_lpm_release'はラージ・データ/ラージ・プログラム・メモリ・モデルとして構成されます。

      構成名をクリックして、目的のビルド構成を選択します 。

      GS-MC56F80000-EVK
    2. コンパイルするプロジェクトを選択し、ツールバーの[Build(ビルド)]アイコンをクリックするか、プロジェクトを右クリックし[Build Project(プロジェクトのビルド)]を選択して、プロジェクトをビルドします。GS-MC56F80000-EVK
    3. ビルドの進捗状況は[Console(コンソール)]タブで確認できます。GS-MC56F80000-EVK
  3. サンプル・プロジェクトの実行

    プロジェクトがコンパイルされたので、ボードにダウンロードしてプロジェクトを実行できます。MC56F80000-EVKが接続されていることを確認してください。

    1. ツール バーの[Debug (デバッグ)]アイコンをクリックし、[Debug Configurations(デバッグの構成)]を選択します GS-MC56F80000-EVK
    2. [Debug configurations(デバッグの構成)]ダイアログ・ボックスが表示されます。「CodeWarrior」のツリー・コントロールを展開し、ビルドの構成を選択します。[Debug(デバッグ)]をクリックします。GS-MC56F80000-EVK
    3. デバッガによってプログラムがボードにダウンロードされ、[Debug(デバッグ)]画面が表示されます。実行はmain()関数の最初のステートメントで停止します。GS-MC56F80000-EVK
    4. ターミナル・プログラムを開き、ボードが列挙したCOMポートに接続します。次の設定値を用いてターミナルを設定します。
      • ボーレート115200
      • 8データ・ビット
      • パリティなし
      • 1ストップ・ビット
      • フロー制御なし
    5. [Resume(再開)]ボタンをクリックして、アプリケーションの実行を開始します。GS-MC56F80000-EVK
    6. hello_worldアプリケーションが実行され、ターミナルにバナーが表示されます。GS-MC56F80000-EVK
    7. 命令の一時停止、ステップ・イン、ステップ・オーバーを行うにはメニュー・バーのコントロールを使用します。デバッグ・セッションを停止するには、[Terminate(終了)]アイコンをクリックします。GS-MC56F80000-EVK

4. 作成

MC56F80000-EVK向けアプリケーションを作成します

4.1 CodeWarriorでの新規プロジェクト

ベアメタル・プロジェクトが望ましい場合は、CodeWarriorの新規プロジェクト・ウィザードを使用して新規プロジェクトを作成します。CodeWarriorを使用して、ベアボード・プロジェクトを作成して編集する方法を以下に示します。

ベアメタル・プロジェクトが望ましい場合は、CodeWarriorの新規プロジェクト・ウィザードを使用して新規プロジェクトを作成します。CodeWarriorを使用して、ベアボード・プロジェクトを作成して編集する方法を以下に示します。

4.2 MCUXpresso Config Toolsを使用した新規プロジェクトの作成

SDKに基づいて新規プロジェクトを作成するには、MCUXpresso Config Toolsを使用します。

次の手順では、MCUXpresso Config Toolsを使用してプロジェクトを作成する方法を説明します。

Tera Termチュートリアル

Tera Termチュートリアル

Tera Termは、広く利用されているオープン・ソースのターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムを使用して、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示できます。

  • SourceForgeからTera Termをダウンロードします。ダウンロードしたら、インストーラを実行し、このウェブページに戻って手順を続行します。

    ダウンロード

  • Tera Termを起動します。初めて起動する際には、次のダイアログが表示されます。シリアル・オプションを選択します。ボードが接続されている場合は、COMポートが自動的にリスト内に表示されます。Get Started with MC56F80000-EVK
  • 事前に確認したCOMポート番号を使用して、シリアル・ポートをボーレート115200、8データ・ビット、パリティなし、1ストップ・ビットに設定します。この設定は[Setup(セットアップ)]>[Serial Port(シリアル・ポート)]から行うことができます。
  • 接続が確立されているか検証します。確立されている場合、Tera Termのタイトル・バーに次のように表示されます Get Started with MC56F80000-EVK
  • 以上で設定は完了です

PuTTYチュートリアル

PuTTYチュートリアル

PuTTYは、広く利用されているターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムを使用して、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示できます。

  • 下のボタンをクリックしてPuTTYをダウンロードします。ダウンロードしたら、インストーラを実行し、このウェブページに戻って手順を続行します。

    ダウンロード

  • 選択したダウンロードのタイプに応じて、ダウンロードした*.exeファイルをダブルクリックするか、[Start(スタート)]メニューから選択して、PuTTYを起動します Get Started with MC56F80000-EVK
  • [Open(開く)]をクリックして、シリアル接続を確立します。ボードが接続されていて、正しいCOMポートが入力されていれば、ターミナル・ウィンドウが開きます。設定が正しくない場合は、アラートが表示されます
  • 以上で設定は完了です

サポート

フォーラム

MC56F80000-EVKだけでなく、プロジェクトに他のNXPソリューションやソフトウェアも統合して、世界中の設計コミュニティと連携しましょう。

モータ制御

MC56F80000-EVKのフォーム・ファクタはLVPMSMおよびLVBLDCモータ制御プラットフォームと互換性があり、モータ制御機能を強化します。詳細については、FRDM-MC-LVPMSMおよびFRDM-MC-LVBLDCをご覧ください。

DSCおよびMCUXpressoコミュニティ

他のエンジニアとつながり、DSCとMCUXpressoのソフトウェアやツールを使用した設計に関して専門的なアドバイスを受けることができます。以下の2つの専門コミュニティのいずれかで、コミュニティ・ディスカッションにご参加ください。