HVBMSCT800BUNリファレンス・デザイン・バンドルのスタート・ガイド

最終更新日時: May 4, 2023サポート RD-HVBMSCT800BUN

このドキュメントの内容

  • 1

    パッケージの内容
  • 2

    ハードウェアの入手
  • 3

    ハードウェアの構成

1. パッケージの内容

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ・デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリ寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、改善されたパフォーマンスを実現します。

このページでは、HVBMSCT800BUNリファレンス・デザイン・バンドルをセットアップして使用する手順について説明します。

1.1 キットの内容と同梱物一覧

NXPのアナログ製品開発ボードは、NXP製品の評価を目的とした使いやすいプラットフォームです。さまざまなアナログ・ソリューション、ミックスド・シグナル・ソリューション、パワー・ソリューションに対応しています。実績のある大容量テクノロジを使用したモノリシック集積回路およびシステム・イン・パッケージ・デバイスを搭載しています。NXP製品は、最先端システムへの電源供給において、より長いバッテリ寿命、より小さいフォーム・ファクタ、より少ない部品数、より低いコスト、改善されたパフォーマンスを実現します。

このページでは、HVBMSCT800BUNリファレンス・デザイン・バンドルをセットアップして使用する手順について説明します。

RD-HVBMSCT800BUNバンドルには以下のアイテムが含まれています。

  • バッテリー・マネジメント・ユニット (BMU)
    • RD-K358BMUボード x 1
    • 電源(12 VDC、5.0 A)x 1
    • 多目的ケーブル x 1
    • USB-TTLケーブル x 1
    • エレクトリカル・トランスポート・プロトコル・リンク (ETPL) ケーブル x 1
  • セル・モニタリング・ユニット (CMU)
    • RD33774CNT3EVBボード x 1
    • 電源ケーブル x 3
    • ETPLケーブル x 1
  • バッテリ・ジャンクション・ボックス (BJB)
    • RD772BJBTPL8EVBボード x 1
    • 電源ケーブル x 1
    • 高電圧測定ケーブル x 7
    • サーマル・センサ・ケーブル x 1対
    • シャーシ・ケーブル x 1
    • ETPLケーブル x 1
    • アクリル樹脂カバー x 1
  • バッテリー・エミュレーション・キット
    • BATT-18EMULATORボード x 1
    • 電源(5 VDC、5.0 A)x 1

このキットの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアを使用すると役立ちます。

  • 提供されたGUIを実行し、RD-K358BMUボードをプログラムするためのPC
  • RD-K344BMUボードをプログラムするためのJTAGデバッガ。推奨されるデバッガはPEmicro Multilink FXです。

1.2 ハードウェアの要件

このキットの作業をする際は、キットの内容物のほかに以下のハードウェアを使用すると役立ちます。

  • 提供されたGUIを実行し、RD-K358BMUボードをプログラムするためのPC
  • RD-K344BMUボードをプログラムするためのJTAGデバッガ。推奨されるデバッガはPEmicro Multilink FXです。

2. ハードウェアの入手

2.1 ボードの特長

  • 拡張性:幅広い用途に対応する高電圧BMSチップセット・ソリューションにより、開発コストを削減し、市場投入までの時間を短縮
  • セーフティ:高いシステム・セーフティにより、バッテリーの適切な動作を維持し、乗員の安全を確保
  • 精度:高精度で同期された測定により、バッテリーの性能をフルに引き出して、走行可能距離を最大限に延長
  • イネーブルメント:イネーブルメント・キットに含まれる各ボードについて、ハードウェア回路図、PCBレイアウト、ガーバー・ファイルをNXPのウェブサイトからダウンロードできるほか(NDAへの同意が必要)、システム・ソフトウェア開発スイートが入手可能

2.2 バンドルの説明

RD-HVBMSCT800BUNは、800 Vアプリケーションを対象とした、ETPLベースの高電圧バッテリー・マネジメント・システム (HVBMS) のリファレンス・デザイン・バンドルです。このバンドルは評価と開発を目的として設計されています。RD-HVBMSCT800BUNは、ハードウェア・キットと複数のソフトウェア・パッケージで構成されています。

2.3 バンドル・コンポーネント

バッテリー・マネジメント・ユニット

バッテリー・マネジメント・ユニット (BMU) はバッテリー・マネジメント・システム (BMS) の制御部です。BMUはデータを処理し、判断を行い、システムに命令を出します。

RD-K358BMUは、800 Vアプリケーション向けのHVBMSリファレンス・デザインBMUです。このBMUキットには、電源のほか、HVBMSの他の部分とのインターフェースとなる3本のケーブルが含まれています。

Figure 1. RD-K358BMU Interfaces

Figure 1. RD-K358BMU Interfaces
Figure 2. RD-K358BMU Cables

セル・モニタリング・ユニット

CMUはBMSのセル検出部です。CMUは、セル電圧と環境温度を正確に監視して、バッテリーの安全な動作を確保します。また、CMUは高速なセル・バランシングを可能にします。

RD33774CNT3EVBは、MC33774Aバッテリー・セル・コントローラに基づいたETPLベースのアーキテクチャ用のHVBMSリファレンス・デザインCMUです。このCMUキットには、HVBMSの他の部分とのインターフェースとなる4本のケーブルが含まれています。

Figure 3. RD33774CNT3EVB Interfaces

Figure 3. RD33774CNT3EVB Interfaces
Figure 4. RD33774CNT3EVB Cables

バッテリ・ジャンクション・ボックス

バッテリ・ジャンクション・ボックス (BJB) は、BMSのパックレベルの検出パーツです。BJBは高電圧を測定します。この測定により、コンタクタからインバーターおよびチャージャへの接続を監視できるようになります。また、BJBはシステムの電流を正確に測定し、バッテリーとシャーシ間の絶縁を監視します。

RD772BJBTPL8EVBは、ETPLベースのアーキテクチャ用の800 V HVBMSリファレンス・デザインBJBです。このBJBキットには、HVBMSの他の部分とのインターフェースとなる11本のケーブルが含まれています。

Figure 5. RD772BJBTPL8EVB Interfaces

Figure 5. RD772BJBTPL8EVB Interfaces
Figure 6. RD772BJBTPL8EVB Cables

バッテリー・エミュレーション

セルの電圧と温度をエミュレートするために、RD-HVBMSCT800BUNにはBATT-18EMULATORバッテリー・エミュレータが含まれています。

Figure 7. BATT-18EMULATOR Interfaces

Figure 7. BATT-18EMULATOR Interfaces

3. ハードウェアの構成

3.1 ハードウェアの構成

システムを接続して電源を投入するには、以下の手順に従います。

  • ボードの接続
    • キットからすべてのボードとケーブルを取り出します
    • 多目的ケーブルをRD-K358BMU (J1) に接続します
    • CMUを接続します
      • 最初のETPLケーブルをRD-K358BMU (J2) とRD33774CNT3EVB (J2_1) に接続します
      • 2本目のETPLケーブルをRD-K358BMU (J3) とRD33774CNT3EVB (J2_3) に接続します
      • 3本の電源ケーブルをRD33774CNT3EVB(J1_1J1_2、および J1_3)とBATT-18EMULATOR(J4J5、およびJ6)に接続します
    • BJBの接続
      • ETPLケーブルをRD-K358BMU (J4) とRD772BJBTPL8EVB (J9) 間に接続します
      • BJB電源ケーブルをRD-K358BMU (J1、4ピン・コネクタ、ピン11~14) とRD772BJBTPL8EVB (J12) 間に接続します

        Figure 8. RD-HVBMSCT800BUN Boards Connection

        Figure 8. RD-HVBMSCT800BUN Boards Connection
  • ボードへの電源供給
    • 付属の電源 (J3) を使用してBATT-18EMULATORに電力を供給することで、CMUに電源を供給します
    • 付属の電源を多目的ケーブルの端に接続することで、BMUに電源を供給します
  • HVBMS起動インターフェースを使用したシステムの監視
    • HVBMS起動FreeMASTERプロジェクト (HVBMS_800_StartUp_FreeMASTER.pmpx) を開きます
    • 付属のUSB-TTLケーブルをRD-K358BMU (J8) に接続し、黒のワイヤがグランドに、黄色がTXに、オレンジがRXに接続されていることを確認します。 Figure 9. USB-TTL Cable Connection on RD-K358BMU
    • FreeMASTERのメニューで、[Tools(ツール)]、[Connection Wizard(接続ウィザード)] の順にクリックします。
    • 「接続ウィザード」ウィンドウで、以下の操作を行います。
      • [Next(次へ)] をクリックします。
      • 「Use direct connection to onboard USB port(オンボードUSBポートへの直接接続を使用)」を選択し、 [Next(次へ)] をクリックします。
      • 正しいUSBシリアル・ポートを選択し、プローブするボーレートとして115200を選択して、[Next(次へ)] をクリックします。
      • [Yes(はい)] を選択します。検出されたポート設定を使用し、FreeMASTERツールを用いて起動したら、[Finish(完了)] をクリックします。
    • FreeMASTERメニューで [Go!(実行)] をクリックするか、インターフェースの [Connect(接続)] をクリックします。
  • システムのプログラミング

開発セットアップをインストールし、HVBMSリファレンス・デザインを使用してプログラミングを開始するには、 RD-HVBMSCT800BUNのウェブサイトのソフトウェアのセクションを参照してください。