NXPとCOMPREDICTは連携して、車載アプリケーションにおけるエッジAIの導入に取り組んでいます。
COMPREDICTの仮想センサは、従来のハードウェア・センサに代わる、よりスマートな選択肢を提供します。これらのAIモデルは、高品質のデータセットでトレーニング済みであり、完全なソフトウェア駆動によってリアルタイムの推定を提供します。拡張性とコスト効率に優れているだけでなく、学習を通じて継続的に改良されます。
NXPのS32プロセッサは 、汎用プロセッシング用のArm® Cortex®コアと、リアルタイム推論用のAI/MLアクセラレータ、組込み環境用の低電力設計を備えており、エッジAIの性能にとって最適なハードウェアの基盤を提供します。エッジAIには、半導体に加えて、専用のソフトウェアが必要です。NXPのeIQ® Auto MLソフトウェア開発キットは、モデルの準備から最適化、実装までのパイプラインを全面的にサポートします。これにより、制約のある車載デバイスであっても、モデルが効率的に実行されるようになります。
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このパートナーシップは、エッジAIの導入を容易にするとともに、車両の部品表 (BoM) コストを削減し、OEMやTier-1サプライヤがよりスマートなソフトウェア駆動型モビリティへの移行をすぐに開始できるようにします。
この図は、NXPのS32車載プロセッシングによってサポートされるCOMPREDICTモデルの概要を示しています。
ホイール6分力計(Wheel force transducer:WFT)は、力とトルクのデータを取得してサスペンションのチューニングや安全性の検証などに活用されるもので、車両の試験に不可欠です。しかし、従来のWFTは大型で扱いにくいうえ、高価であり、大量導入には適していません。
たとえば、NXPのS32ネットワークのポートフォリオを活用し、AIで強化されたWFTソリューションでは、車両からNXPのエッジ・マイクロプロセッサやコントローラにセンサのデータが送信されます。そこから、COMPREDICTのモデルが、リアルタイムで力の推定を行い、メンテナンス警告を生成します。この組み合わせは、試験、自律性、車両の診断にとってゲーム・チェンジャーとなります。このソリューションを補完するものとして、Synopsysの仮想開発キット (VDK) を使用すると、開発者は仮想ハードウェア上でモデルの実装やテストを行うことが可能になります。それにより、統合を加速し、物理的なハードウェアを必要とせずにリスクを低減できます。
この写真は、AIで強化されたWFTのライブおよび対面でのデモを示しています。
OEMおよびTier-1サプライヤにとって、このWFTソリューションは、車両のプラットフォーム全体にソフトウェア・デファインド・センシングを統合するための拡張性とコスト効率に優れた手段となります。業界がソフトウェア・デファインド・ビークル (SDV) への移行を進める中、NXPとCOMPREDICTは、AIを仮想的、効率的、かつ大規模に導入するための将来を見据えたアプローチを提供します。
AIで強化されたWFTのユース・ケースを深掘り
NXPのハードウェアへのCOMPREDICTのWFT用仮想センサ・モデルの実装は、NXP eIQ Autoソフトウェア開発環境を使用して行われました。トレーニング済みのモデルが起点となります。トレーニングには、本来TensorFlowが使用されますが、PyTorch、MATLAB、さまざまなオープンソース・オプションなど、広く普及している別のフレームワークとも互換性があります。最初に、そのモデルをターゲットのArm Cortex-R52コア用にFP32の精度でコンパイルしました。
最初の実行ではSynopsysのVDKが用いられ、プレシリコンの検証を実現しました。次に、COMPREDICTによって提供されたデータセットを使用して、モデルを8ビット整数 (INT8) に量子化しました。これにより、推論の精度のバランスを図りながら、フットプリントを大幅に削減しています。この最適化では、eIQ Neutronニューラル・プロセッシング・ユニット (NPU) に実装するためのモデルも用意されています。NXPのeIQ AutoコンパイラとS32K5 VDKを活用して、R52コアに問題なく量子化モデルを実装することができ、本番環境を意図したこのユース・ケースにおいて、ゾーン・マイクロコントローラでの効率的なエッジAIの実行が実証されました。
この写真は、AIで強化されたWFTのライブおよび対面でのデモを示しています。
このユース・ケースでは、力とトルクのデータがコントローラ・エリア・ネットワーク (CAN) 信号(15信号@ 25~100 Hz)から得られる、横方向、縦方向、垂直方向の3つのリアルタイム動的負荷のケースを実証しました。それぞれのケースで、仮想センサの出力をハードウェア・センサのデータと比較しましたが、COMPREDICTによるWFTモデルの優れた性能が際立ちました。
このソリューションは、以下の点において卓越しています。
- 適応性:車両のインフラストラクチャの変更を最小限に抑えながら、既存のCANバス・アーキテクチャとシームレスに統合。
- 包括的なデータ・カバレッジ:都市部での走行、高速走行、路面の穴、スラローム走行、ブレーキ操作など、約3時間にわたる多様な走行状況でのトレーニング。
- 量産対応:公道での従来のハードウェア・ベースのWFTの使用に伴う制約を回避し、高度なプロトタイプと同等なインテリジェンスを持つ量産車を実現。
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