LPCXpresso860-MAX評価ボードのスタート・ガイド

最終更新日時: 2023-04-11 07:41:00

このドキュメントの内容

  • 1

    接続
  • 2

    ソフトウェアの入手
  • 3

    ビルドと実行
  • 4

    ソフトウェアの設定

1. 接続

LPCXpresso860-MAXの動作テストを行いましょう。ショート・ビデオで手順を視聴するか、以下に記載された詳細な手順を参考にして、作業を進めてください。

1.1 ボードの概要

Quick Start Guide

1.2 USBケーブルを接続する

下の写真に示すように、USBケーブルを1つのUSBコネクタ (J4) にのみ接続します

Attach the USB Cable

1.3 クイック・スタート・デモを実行する

LPCXpresso860-MAXには、以下で説明する「LEDの点滅」デモ機能と、次のセクションで記述するCortex-M0+を動作させるデモ機能が搭載されています。

ボードの電源がオンになると、LED D2が断続的に点滅します。

LED Flash

2. ソフトウェアの入手

2.1 MCUXpresso SDKですぐに設計を開始する

MCUXpressoソフトウェア開発キット (SDK) は無償で利用することができ、オープンソースのライセンスに基づいて、すべてのハードウェア抽象化およびペリフェラル・ドライバ・ソフトウェアのすべてのソース・コードが提供されます。

以下をクリックして、LPCXpresso860-MAX向けSDKの最新リリースをダウンロードします。ホストOS、ツールチェーン、および必要なコンポーネントを必ず選択してください。

MCUXPRESSO-SDK-TN

MCUXpresso SDKを入手する

オンラインの「SDK Builder」にアクセスして、LPCXpresso860-MAX用のカスタムSDKパッケージを作成することもできます。

2.2 ツールチェーンの入手

MCUXpresso IDEは、NXPの開発プラットフォーム・エコシステムです。エンジニアが組込みアプリケーションの開発を初期評価から最終生産まで進めるために役立つ、エンド・ツー・エンドのソリューションです。

MCUXpresso IDE

MCUXpresso IDEを入手する

別のツールチェーンを使用したい場合ツールチェーンを比較する

MCUXpresso SDKは、IARKeilコマンドラインGCCなどの他のツールをサポートしています。

GS Tool Logos

2.3 MCUXpresso Config Tools

MCUXpresso Config Toolsは、ユーザーがMCUXpresso SDKプロジェクトを新規に作成するための構成ツールの統合スイートであり、カスタム・ボード・サポート用の初期化Cコードを生成するためのピンとクロックのツールも備えています。MCUXpressoに完全に統合されていますが、別のツールをダウンロードすることもできます。

MCUXpresso Config Tools

MCUXpresso Config Toolsを入手する

インポートしたMCUXpresso SDKサンプル・プロジェクトで作業する際や、IDEで新規プロジェクトを作成する際のツール間の基本的なインタラクションの詳細については、この3部構成のビデオ・シリーズをご覧ください。

MCUXpresso IDEとMCUXpresso Config Toolsを使用した基本的なアプリケーション開発

2.4 ドライバのインストールとデバッグ・プローブ・ファームウェアのアップデート

ボードを使用する前に、ボードに搭載されたLPC11U35デバッグ・プローブのファームウェアをダウンロードし、アップデートすることを推奨します。最初に、ファームウェア&ドライバ・パッケージをこちらからダウンロードしてください。

Windows 7または8を使用している場合は、このパッケージに含まれているデバイス・ドライバ・インストール実行ファイルを起動します。

リセット・ボタン (SW3) を押し込み、ボードを接続します。

Reset Button Press

コンピュータのファイル・マネージャにCRPDISABLEDというデバイスが表示されます。このドライブに移動し、そのドライブから「firmware.bin」というファイルを削除します。ダウンロードしたファームウェア&ドライバ・パッケージに含まれているfirmware.binファイルを、CRPDISABLEDドライブにドラッグ&ドロップします。リセット・ボタン (SW3) を元に戻し、USBケーブルを一旦外して再接続したら、新しいデバイス・ドライバがインストールされるまで数秒待ちます。

ボードの電源を入れると、ボードの左上にある青色のユーザーLEDが点滅します。これは、LPC865デバイスに予めプログラムされている基本プログラムで、デバイスが動作していることを示します。

2.5 シリアル・ターミナル

多くのMCUXpresso SDKサンプル・アプリケーションでは、MCU UART経由でデータを出力します。任意のターミナル・ソフトウェアをインストールし、ボーレート9600、8データ・ビット、パリティなし、1ストップ・ビットに設定します。LPCXpresso860-MAXの仮想COMポートのポート番号を決定するには、デバイス・マネージャを開き、「Ports(ポート)」グループを確認します。

ターミナル・アプリケーションの使用方法がわからない場合は、MCUXpressoターミナル・チュートリアルTera TermチュートリアルPuTTYチュートリアルのいずれかのチュートリアルをお試しください

3. ビルドと実行

3.1 MCUXpresso SDKサンプル・コードを確認する

MCUXpresso SDKには、サンプル・アプリケーション・コードが豊富に用意されています。利用可能なコードを確認するには、SDKのインストールの「SDKボード」フォルダを参照し、「LPCXpresso860-MAX」を選択します。

/boards/lpcxpresso860max

特定のサンプル・コードの詳細については、サンプルのディレクトリにあるreadme.txtファイルを開いてください。

3.2 MCUXpresso SDKサンプルのビルド、実行、およびデバッグ

興味のあるデモ・アプリケーションやドライバのサンプルがいくつかあれば、ビルドおよびデバッグする方法をお知りになりたいことでしょう。MCUXpresso SDKのスタート・ガイドでは、SDKでサポートされているすべてのツールチェーンのデモを設定、ビルド、およびデバッグする方法について、わかりやすく手順に沿って解説しています。

以下のガイドを使用して、MCUXpresso IDEを使用してサンプル・アプリケーションを開いてビルドやデバッグを行う方法を習得してください。

別のツールチェーンを使用する場合:IARおよびKEILでのデモも提供しています。

3.3 MCUXpresso SDKサンプルのビルドとデバッグ

次に、ボードを接続して、プロジェクトのデバッグに進みます。

  1. ジャンパP4が2-3で短絡していることを確認します
  2. 画像で示すように、PCからつながるmicro USBケーブルをデバッグ・リンクのmicro USBコネクタに接続します
  3. MCUXpressoの[Project Explorer(プロジェクト・エクスプローラ)]ウィンドウで、プロジェクトを選択します
  4. 「Quickstart Panel(クイックスタート・パネル)」の[Debug(デバッグ)]をクリックします
  5. 「CMSIS-DAPデバッグ・インターフェース」を選択します
  6. [Resume(再開)]をクリックして、main()関数の先頭にあるブレークポイントの後のコードを実行させます

詳細については、SDKフォルダにある「SDKスタート・ガイド」ドキュメントを参照してください。

/docs/Getting Started with MCUXpresso SDK.pdf

3.4 その他のサンプル

SDKには複数のサンプル、デモ、ドライバが含まれており、初めて使用する際に役立ちます。いくつかの一般的な例を以下に挙げます。

  1. PMSMモータ制御
  2. パワー・マネージャのデモ
  3. IEC60730の安全性

4. ソフトウェアの設定

4.1 MCUXpresso SDKからのサンプル・プロジェクトのクローンを作成する

オプションA:MCUXpresso IDEを使用して、サンプル・プロジェクトのクローンを作成します。

オプションB:MCUXpresso Config Toolを使用して、サード・パーティ製IDEで使用するために既存のMCUXpresso SDKのサンプルのクローンを作成します。

4.2 ピン・ツールの使用

次に、MCUXpresso Config Toolsのピン・ツールを使用し、プロジェクトに新しいGPIOピンを追加してLEDを点滅させる方法を紹介します。

4.3 クロック・ツールの使用

次に、MCUXpresso Config Toolsの一部であるピン・ツールを使用し、クロックの設定とLEDの点滅速度を変更します。

4.4 成功

アプリケーションが変更されると、LPCXpresso860-MAXの緑色LED (D2) が点滅します。

MCUXpressoターミナル・チュートリアル

MCUXpressoターミナル・チュートリアル

最新バージョンのMCUXpresso IDEには、ターミナル・エミュレーション・アプリケーションが含まれています。このツールは、お使いのNXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示するために使用できます。

  1. MCUXpresso IDEを開きます。
  2. FRDM-K32L2B3-OPEN-MCU IDE-S2
  3. MCUXpresso IDEの画面上部にある[Open a Terminal(ターミナルを開く)]ボタンをクリックするか、[Ctrl + Alt + Shift + T]を同時に押して、MCUXpresso IDEターミナルを起動します。
  4. FRDM-K32L2B3-MCU-IDE-TERMINAL-S2
  5. シリアル・ターミナルを選択します
  6. FRDM-K32L2B3-SELECT-TYPE-S2
  7. シリアル・ポート(LPC-Link2のCOMポート番号を使用)をボーレート115200、8データ・ビット、パリティなし、1ストップ・ビットに設定し、[OK]ボタンをクリックします。
  8. FRDM-K32L2B3-SERIAL-PORT-S2
  9. 接続が確立されているか検証します。接続されている場合、MCUXpresso IDEの[Terminal(端末)]ビューの表示は下図のようになります。

  10. FRDM-K32L2B3-VERIFY-S2
  11. 以上で設定は完了です

Tera Termチュートリアル

Tera Termチュートリアル

Tera Termは、広く利用されているオープン・ソースのターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムを使用して、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示できます。

  1. SourceForgeからTera Termをダウンロードします。ダウンロードしたら、インストーラを実行し、このウェブページに戻って手順を続行します。
  2. ダウンロード

  3. Tera Termを起動します。初めて起動する際には、次のダイアログが表示されます。シリアル・オプションを選択します。ボードが接続されている場合は、COMポートが自動的にリスト内に表示されます。
  4. TERA-TERM-TURORIAL-1
  5. 事前に確認したCOMポート番号を使用して、シリアル・ポートをボーレート115200、8データ・ビット、パリティなし、1ストップ・ビットに設定します。この設定は[Setup(セットアップ)]>[Serial Port(シリアル・ポート)]から行うことができます。
  6. 接続が確立されているか検証します。確立されている場合、Tera Termのタイトル・バーに以下のように表示されます。
  7. TERA-TERM-TURORIAL-2

PuTTYチュートリアル

PuTTYチュートリアル

PuTTYは、広く利用されているターミナル・エミュレーション・アプリケーションです。このプログラムを使用して、NXP開発プラットフォームの仮想シリアル・ポートから送信された情報を表示できます。

  1. 下のボタンをクリックしてPuTTYをダウンロードします。ダウンロードしたら、インストーラを実行し、このウェブページに戻って手順を続行します。
  2. ダウンロード

  3. 選択したダウンロードのタイプに応じて、ダウンロードした*.exeファイルをダブルクリックするか、[Start(スタート)]メニューから選択して、PuTTYを起動します。
  4. 表示されたウィンドウで設定を行い、[Serial(シリアル)]ラジオ・ボタンを選択して、事前に確認したCOMポート番号を入力します。ボーレートもあわせて指定します。今回は「115200」を入力します。
  5. FRDM-K32L2B3-PUTTY-S2
  6. [Open(開く)]をクリックして、シリアル接続を確立します。ボードが接続されていて、正しいCOMポートが入力されていれば、ターミナル・ウィンドウが開きます。設定が正しくない場合は、アラートが表示されます。
  7. FRDM-K32L2B3-PUTTY-CERIFYCONN
  8. 以上で設定は完了です