ゴールデン・ゲート・ブリッジ、運転手付きのケーブル・カー、シリコンバレーで有名なサンフランシスコのベイエリアは、モバイル交通乗車券システムの最前線でもあり、公共交通システムで使用されるClipperカードがデジタル化されています。Clipperカードに活用されたのが、NXPのMIFARE 2GOデジタル化プラットフォームです。サンフランシスコのベイエリア全域の公共交通機関で、利用者はNFC対応のAndroid™スマートフォンでGoogle Payを使用して、運賃の支払い、仮想カードの購入または残高チャージを行い、地域内の鉄道、バス、フェリーをシームレスに利用することができます。
サンフランシスコのベイエリアにおける地域交通の計画と資金調達を担う行政機関、サンフランシスコ交通局 (MTC) は、現在NXPのMIFARE 2GOサービスを利用したモバイル版Clipperカードを発行しています。このサービスはGoogle Payと統合されています。このデジタル化プロジェクトの導入を手がけたのが、システム・インテグレータであるCubicです。利用者はスマートフォンに格納されたMIFARE製品ベースの仮想交通カードを使って、運賃の支払い、残高チャージ、残高確認を行うことができ、サンフランシスコのベイエリア全体の交通サービスを便利に、安全に利用できます。ベイエリアは9個の郡が含まれる広大な地域で、人口は710万人を超えています。
Clipperカードの名前は、19世紀にサンフランシスコから米国東部国境に向かう最速の交通手段だったクリッパー船に由来しています。2010年に導入され、バス、鉄道、フェリーを含む、ベイエリアの22の交通機関で利用されています。デジタルClipperカードの実運用が開始されると、利用者は「非接触」の安全な支払い方法を利用できます。利用者は自分のスマートフォンをタッチするだけで乗車でき、運賃を支払う際にカード・リーダーに触れる必要がありません。物理カードを使用しても同様の方法で乗車できますが、自動券売機を操作したり窓口で係員と会話したりせずに仮想カードを購入して残高をチャージできるため、利便性が向上します。
「Clipperカードをデジタル化することで、お客様に新しいレベルの利便性とシンプルさを提供できました。NFC対応スマートフォンをお持ちの方であれば誰でも、モバイル交通決済のタグ・アンド・ゴーの便利さをシームレスに体感していただけます。NXPのMIFARE 2GOソリューションのおかげで、シンプルで簡単な方法でモバイル交通決済をClipperサービスに統合することができました。 」
サンフランシスコ交通局、Carol Kuester氏
「私たちはGoogle Payによって、日常生活のさまざまなことを手軽に、素早くこなせるようにしたいと考えています。Clipperカードを利用していた方は、今後Google Payを乗車券として使用してサンフランシスコのベイエリアの公共交通機関に乗車できますので、乗車の際の煩わしさが減ることになるでしょう。」
Google Payプロダクト・マネージャ、Alan Stapelberg氏
「Cubicのモバイル・ソリューションは、スケーラブルで柔軟性の高いMIFARE 2GOクラウド・プラットフォームとGoogle Payを基盤としています。Clipperカードのデジタル化によって、ベイエリアでの生活がもっと便利に、快適になるでしょう。」
Cubic Transportation Systemsモバイル部門、シニア・プロダクト・ダイレクタ、Paul Monk氏
詳細については、NXPのMIFARE 2GO製品のページをご覧ください。